21 アシュラリスト 満月のグルニオン
身を危険にさらし、卵を安全な場所に産む。虚栄心と無関係、退廃的でもない。
苛酷で規律正しい生活をしろ!
アイデアは絞りだすのではなく、インスピレーションのように自然に天からもらうもの。
彷徨酩酊では取り逃がしてしまうよ。
お人好しで疑い深い。意地悪を仕掛けておきながら、人類愛を説き、威す人たち。
「いじめる人達から逃れさせて・・・」
世の中、カラクリ舞台のようにくるくる変わる魂の乱舞。
誠実と向き合いながら、自己の救いを疑う魂。
天使の微笑みは一瞬、まばたきするな!
心は開けない、もし、開いたら、そこに土足で入り込まれてしまう。
早朝、散歩する人。
歩きながら聖書を読む悪魔。
治りかけのインフルエンザには、レオノーレの愛。
翼のついたキューピッドは盲目で空を飛ぶ。
しかし、心の目で恋を見るから迷わない。
ゼーレの眼
満月が出た真夜中、砂浜でダンスを踊るという神秘の魚グルニオン。カリフォルニアの海にしかいないグルニオンは、毎年、春から夏に産卵期をむかえ、満月と新月の大潮の晩、砂浜にやってきて産卵をする。砂の中の卵は、2週間以上も水のない砂の中で過ごし、その後の大潮で海水にふれると瞬時にふ化して、海へ帰るという。自然の仕組み、生命の営み、依然、謎だらけである。
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「恋は目ではなく心で見る、だから翼のついたキューピッドは盲目に描かれる」(「真夏の夜の夢」)。シェークスピア原作の映画「真夏の夜の夢」(A Midsummer Night's Dream)でのキャリスタ・フロックハートの台詞、「いじめる人達から逃れさせて、悲しみの目を優しく閉じさせてくれる眠りよ!私に忍び寄り、つらさを忘れさせて・・・。」私も時々、そう感じるときがあります。「つらさを忘れさせて・・・」それは人間である以上宿命のように最後まで影のように付きまとうものかもしれません。「真夏の夜の夢」に関連してメンデルスゾーンが作曲した管弦楽曲「結婚行進曲」は特に有名です。
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「悪魔でも聖書を引くことができる、身勝手な目的にな」(シェークスピア「ベニスの商人」)。
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冷めた夫婦とかけて、治りかけのインフルエンザととく、その心は「熱は冷めたが咳(籍)が抜けない」。
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レオノーレはフィデリオ(Fidelio:ベートーヴェン作曲の唯一の歌劇)の登場人物。1805年初演(題名「レオノーレ」)。スペインの革命家の妻レオノーレが男装しフィデリオと名のり夫を救出する物語。
AEGIS シリーズ全編及び「ゼーレの眼」
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