18 アシュラリスト 宝石の網
自分の感動が別の人に移り、またそれが別の人へと・・・。
インド(哲学か?)ではこのようなことを「宝石の網」という表現をとっていた記憶があります。これは一人一人が心の中に宝石を持っていて、一人の宝石が光り輝けば、その光が別の人を照らし出し、照らし出された人がまた別の人を照らし出し、あたかもそれが網の目のようにつながり、それが連綿と続くとされています。その宝石とはいかなるものかまたその光とは何か、極めて抽象的で概念特定するのは容易ではありませんが、人の持つ「慈悲心」とすれば、人間の数だけ存在する多くの答えのひとつのようにも思えます。
ただ、
人間は生身ですから、人間によっては「欲望の光」を投げかける人間もいることでしょう。
実際の宝石も本物と偽物を見分ける技術・体験が必要ですね。
私は、「宝石の網」という場合は、「慈悲心の連鎖」を指しているように思います。
ゼーレの眼
余談ですが、
宝石というイメージでは、「ペルセウスの首飾り」を思い出します。
簡単に説明するとそのくだりはこうです。
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ギリシャ神話の全能の神ゼウスの息子ペルセウスは美しいアンドロメダ姫にかけられた呪いを解くためにゴルゴン姉妹の長女である魔女メデューサの首を取りに行った。このメデューサは髪の毛と下半身が蛇で上半身が人間であり、恐ろしい魔力を持っている。その眼と視線が合うものは総て石にされてしまう。ペルセウスはメデューサとの格闘の末、メデューサの首を取り、アンドロメダ姫にかけられた呪いは解かれる。その後ペルセウスとアンドロメダは結ばれる。
しかしただ一つ石になってしまったものがある。それはペルセウスが首につけていた赤い花飾りであった。その赤い花が赤くきれいな石になり、地中海の「ルビー」になったといわれる。その神話にちなみ、ルビーは悪魔から身を守る宝石とされている。
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このギリシャ神話をベースにしたハリウッド映画「タイタンの戦い」は現在、劇場公開中である。
AEGIS シリーズ全編及び「ゼーレの眼」
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