12 アシュラリスト 誤った伝言

誤った伝言。携帯プロポーズで生死観。月のうさぎにうさぎと亀。ミラーハートの「永平寺とすりこぎ棒」。したたかさとしなやかさ。己と向き合う心の旅。試練に備えよ!連鎖的怒りの渦(厭になるとすべてが厭になる)。事実で記憶し感情が付随()、感情で記憶しそこに事実がつく()か…。違和感と緊張に素直な気持ちで踏み込む。たとえ、まっすぐ進むとしても信念と経験のみで払拭できるか。モノトーンの心情が明るい情動を閉じ込める。戸惑いはいつも冷静だ。渇望感のなかに希望を見つける仕事。自ら気が付かない魂のキャリアパス(career path)。気が付かなくてもみんなキャリアパスを持っている。一生懸命仕事をすればするほどいじめられる。一生懸命になるな、気を抜け。一生懸命な真面目と目の上のたんこぶが同義語の時があるんだ。「言われた事だけやっていればいい」と心の善神がささやく。善神の哀れさに悪神が呆れ果て、黄昏ている。これをチャンスっていうんだって…。その瞬間でしか体験できない機敏(表面に現れないごくかすかな動きや気配)を呑み込め、驥足(きそく)を使え。要は「気にし過ぎて、気にしないこと」。長生きできるかどうか分からないが寿命まで生き抜こう!サイレントモード。思い出す勇気、振り返る気力、跳ねとばす迫力。粘り強いしなやかさ、従順なしたたかさ。沈黙を従え、清廉と伴に歩く。バラバラに消える夢良心から離反する運命、胃には楽しくなかった思い出、突然完結する事実。悪口のスーパースプレッダー(10人以上に感染させた者)。宿痾阿修羅。堅実は「黙して語らず」。軽口には羽根が生え、疑心暗鬼の妻を連れてくる。失敗してこその進歩、失敗しないことをしてどうする、何をか得るのだろうか。孤独を感じさせない愛情。怖くて怖くて、しかも逃げられない。理由はない運命。落ち着け、落ち着くんだ!実感のわかない感動。ゲートウェイにいるのは誰だ!腐らす時間と実のある時間のシンクロに無我の時間、振り返ると無我の時間のほうが充実しているよ。平常心であることが闘いだ。それがリスクファクターさ…。先歩者利得がちらつく。おてんば(慣らすことができない)ゼーレ。置いてけぼり症候群(アシュラリスト)。気付いたら周りには阿修羅しかいなかった。阿修羅たちと話しをし、その充実を噛み締めよ、人生よ!日常は阿修羅で一杯、どこへ行ってもアシュラリストに囲まれ団らんの日々、それが常態なのさ。あえて、気にしないこともない。そんな君自身がかけがえがない。傷ついて引きこもるな!悩むより変われ、行き詰まったら脱皮しろ!方法が見つからなければ建設的に生きろ!夜空の伝言板にとりあえず「生きる」と書いておけ。何と闘う、修羅止め。満足する今を積み重ね、余分なストレスをはね飛ばす。こんがらがった関係、見えなくなった気持ち、枠からはみ出さないように生きてきた結果がこれか。もう、枠に収まりたくても、収まれない。しかし、ほとんどの始まりは魂が揺さ振られ感情の苦し紛れか、誤魔化し・・・。

何に振り回されてんだよ、俺は…。所詮たかだか人間だ。

しかし、思い出が武器になる、最も幸福な思い出が。

幸せな気分が苦しみに満ちた生を生き生きと甦らせてくれる言葉それは「妙(みょう)」。

さぁ、思い出せ!!在庫と財産の違いをね。

人間とは隠しようのない行動展示。隠せるはずのない真実。隠しようがないなら、裸で生きればいい、生きるだけさ。恐怖感から思考停止する前に…。そのことが健全な口を黙らせ、病んだ思いを引きずらせている。

阿修羅で在りながら、草食系と観音顔の肉食系のあんた、まんざらでもないさ。それが好きになった理由さ。




ゼーレの眼目

永平寺におおきなすりこぎ棒がある。すりこぎ棒は山椒で作られている。父の法事の時、寺の住職から聞いた話を紹介する。以下、要約。

山椒の擂粉木(すりこぎ)

「身をけずり 人につくさん すりこぎの その味知れる 人ぞとおとし」

永平寺(福井県永平寺町にある曹洞宗の大本山。一二四四年(寛元二)道元の開山。波多野義重の創建。一五○七年(永正四)公式に大本山となる)の大庫院(だいくいん)前に掛けられた、長さ15尺(約4メートル)、太さ3尺5寸(約1メートル)の「大すりこぎ」の横に描かれている言葉。

わが身を削りながら、黙々と人に尽くす「すりこぎ」のことを知って、また行っている人は実にありがたいことである(すぐれた価値がある)。

たとえば、ロウソクは我が身を燃やしながら世間を照らし、すりこぎは食材(ゴマ、小豆など)を超えることなく、誰に気づかれることもなく、また目立つことなく、食材を際立たせる。さらに山椒でできたすりこぎは身を削りながら、自らの薬効成分をも食材に混ぜ合わせている。

すりこぎは「わが身をすりへらして他につくす」ことから永平寺の教えにもなっている。



AEGIS シリーズ全編及び「ゼーレの眼」
転載、コピー等はご遠慮ください。
Copyright(c)2007-2010 Toshimitsu Kuriki. All Rights Reserved.