告知10 国民生活センター 「目が痛い!」お菓子の袋で幼児けが

◆事例

 スーパーで買い物中、娘がお気に入りのグミキャンディを買ってほしいと持ってきた。それを持たせたままショッピングカートの幼児用いすに座らせていたところ、突然、「目が痛い。このグミが痛い」と泣き出した。眼科を受診したところ、角膜に傷があると診断された。包装容器を見ると、角がとがっているうえ、硬かった。                   (当事者:女児 3歳)

<ひとことアドバイス>

☆事故があったお菓子の包装は、プラスチック多層フィルムを張り合わせたスタンディングパウチと呼ばれる、袋の底にひだを付けて自立できるようにしたもので、角は直角でとがっていました。

10種類のお菓子の袋の角の鋭利さをテストしたところ、直角形状のものの方が、丸い形状のものより身体を傷つける可能性が大きいことが分かりました。直角形状のものの中には、カッターナイフの刃と同程度の鋭さを持つものもありました。

☆乳幼児用の菓子を買う場合は、容器の角の形状が丸いなど、危険性のより小さいものを選ぶことが必要です。

子どもサポート情報 第24号 平成22219日 (独)国民生活センターより

ゼーレの眼目

 最近、スーパーなどで、子供をベビーカーもしくはカートに乗せ、買い物をしている買い物客をよく見かける。しかし、子どもにお気に入りのお菓子持たせた、母親は夕食などの買い物に集中していると、子供の行動が死角になる。子供はお菓子を食べたくて、パッケージを凝視している。その際、ベビーカーが食品陳列台のはしに少しでぶつかればその反動で、眼球に突き刺さる、危険性は否定できない。

 高校時代の話だが、地域の高校生との合同討論会のイベントがあった。私は生徒会役員だったので、参加した。「自殺」をテーマとしたセクションに参加したところ、ある女子高生から驚くべき体験を聞いた。友人と家で遊んでいるとき、誤って竹の串で友人の一方の眼球を刺してしまったのだ。その衝撃で、刺していないもう一方の眼も視力を失い、結果的に両目を損傷、失明となった。取り返しのつかないことをしてしまった。彼女は後半涙ながらに自分の経験を話した。彼女によると、視神経を含む脳神経系は大脳の延髄で交差していて、一方の眼に強烈な刺激を受けるともう一方の眼も影響を受ける、ということだった。最悪の場合、失明となる。今回のケースがまさに最悪のケースだったという。そのとき、その女子高生の話を聞いた私は、話を聞くだけで精一杯で、なんら討論が成立しなかったことを憶えている。

外界の情報の80%以上は視覚に依存しているといわれている。視覚障害は視覚的情報能力の障害といわれる。現象として自己と周囲の関係付けが困難となり、移動や作業を安全にできないなどの問題が起こり、日常生活・社会生活・職業生活など生活全般にわたって大きな影響を及ぼす。