告知5 国民生活センター お菓子を食べたらせっけんだった!
お菓子を食べたらせっけんだった!
事例1
デイサービスで通所してきた男性の唇が腫れてきたため、医師の診察を受けてもらった。ケアマネージャーが男性の自宅を確認すると、歯形がついた「和菓子そっくりなせっけん」があった。(当事者:90歳代 男性)
事例2
街頭で粗品として配っていた入浴剤を、母が粉末ジュースと思い溶かして飲んで具合を悪くし、救急車で運ばれ点滴を受けた。パッケージにはりんごの絵があり「りんご果汁配合」と大きく書かれていた。 (当事者:70歳代 女性)
<ひとこと助言>
☆この他にも「キャンディと見誤るようなせっけん」「豆乳と大きく書かれたボディシャンプー」「お茶の新芽の写真の付いたパッケージの入浴剤」などで誤食・誤飲事故が起きています。
☆誤飲・誤食事故は、子どもに多い印象があるかもしれませんが、実際に多いのは高齢者です。「加齢とともに思い込みが激しくなる。食べ物だと思い込んだまま、気づかず食べてしまうことは十分ありうる」と高齢者医療の専門家は指摘しています。
☆このような事故は「もらいもの」で起きています。高齢者にこのような商品を贈る場合には、より一層の配慮が必要です。
見守り新鮮情報 第73号(平成21年12月25日)(独)国民生活センターより
ゼーレの眼
少子高齢化に伴うひとつの症状だろう。誤飲誤食は高齢者に多いというのは意外だった。大方、意外なところに落とし穴があるのかも知れない。
年末から正月これからは餅の事故に注意しなければならない。人は窒息状態が180秒継続すると死に到るという。たとえ、迅速な救急措置で命が助かっても大脳にダメージを残し、重い障害を発症する場合もある。他者に対して、やさしい配慮と眼差しは向け続けて、これで充分という尺度はない。
一休禅師は正月について「門松は冥土の旅の一里塚目出度もあり目出度もなし」と詠んだ。人生というものは楽しいことも苦しいことも背中合わせでぐるぐる回り出す。表が出ても明日は裏、人には笑う自由だけ残されているだけか…。