5 アシュラリスト ケサランパサラン
ケサランパサラン。
09年8月25日午前7時10分。遭遇。
8年前にメーリングリストで話題になった都市伝説。
それは茶色のマットの上、ふわふわしながら、佇んでいた。
一時の笑顔を探しもがいていた日々。高くついた笑顔のレンタル。
ガストロカメラでも見つからない。めったにお目にかかれないという、願いが叶うという、今何を願うの?
願い事は叶わないから、願い事。叶えばその時点で願いが消える。
思いは叶った、願いは消えた。
目に見えないアクセルを誰が踏んだ。期待と絶望の質量は同等。それはどちらが先か後か、あるいは外見が変わったように見えても入れ替わるだけだ。
ケサランパサランは「青い鳥」か?
君は運命の女性なのかい?
顔に出さないけど、君に会うといつもドキドキなのさ。ケサランパサランは君なのかい?
それでも、スラックライン(slack line)を渡る日々に凍る魂。
水なしの噴水と水枯れの噴水(不幸な噴水)、いずれも渇きの象徴。
エデンに行きたいが行くことはできない。それでも人は行こうとする。
目指す過程の中で、心の戦場だけ見える。
そんな中での水先案内役なのか、ケサランパサランよ…。
ゼーレの眼
ケサランパサランを家に持ち帰る。数日後、中学のクラスメートから同窓会の連絡が来る。久々に驚いた、嬉しかったそして懐かしくなった。計り知れない癒しとよみがえるビビットな思い出の連鎖。連絡方法も知らず、もう中学のクラスメートとは会えないとあきらめていた。友人に私の連絡先をどのようにして探しくれたのかと聞いた。不思議な偶然の連鎖。ケサランパサラン、それは幸福な出来事の予告だったようだ。来月の11月には、クラスメートに会える。あたかも、映画「スタンド・バイ・ミー」のような仲間たちに…。
保管しているケサランパサラン(直径3センチメートルくらい)
平成21年10月4日 日曜日午後4時57分 著者撮影
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