AIGISシリーズ
ZERO
PUM≪Permission for Use of Mind.≫(心の使用許可)
ここで、第1編の「Ⅰ BEGINNING (MRRIA) ビギニング(マリア)」を完了します。最後までおつき合いありがとうございます。
終りに
太古より、自分の心が自分によって制御できないように、人間の身体は自然の究極であると説明される。生身の身体は一度病気やケガをすれば極端に生命力が減退する、あるいは健康でも老化してゆく。
人は自分が年をとるという厳然たる事実を考えないように生きている。しかし、どうにもならないものはどうにもならない。どうにもならないからほかのなにかに祈りを込めるのだろう。
古今東西、ギリシャ神話はラブストーリーの宝庫である。しかし、必ずしも幸福とは限らないものもある、これも神々のバランス感覚か。それでも人は恋の迷い道に、ビーナスの道しるべを請う。誰でも恋心に敏感であるか否かの差こそあれ、一度はせつない思いの丈を心のビーナスに問いかけた事があるだろう、この恋の行方と結末を…。
社会に放り込まれて、へんてこでも自分自身でこしらえた楯(AIGIS)で、さまざなトゲ、嫉妬、怒り、孤独、苦痛、偏見、妨害、裏切りを避け、自分を守りながら他者を許していく、そんな伏線をはりながら、「AIGIS」を書いてみました。
第2編へと続きます。
AIGIS SEELE