震災教訓 けが人を救え 県内各地で救急訓練

◎石巻・県警ヘリ使って搬送/警察と消防連携確認

 石巻署と石巻広域消防本部などは13日、県警ヘリコプターを使った負傷者の救急搬送の合同訓練を、石巻市の同消防本部のヘリポートで実施した。
 署員と消防職員約30人が参加。同市の離島・網地島でけが人が出たとの想定で、けが人を乗せた県警ヘリ「まつしま」がヘリポートに着陸し、救急車で市内の病院に搬送する手順を訓練した。
 県警はヘリポートを常時利用できるよう消防本部と調整し、8月下旬に国の許可を得たばかり。県警が消防施設のヘリポートを常時利用できるようになるのは初めてで、警察、消防の連携態勢を確認した。
 石巻広域消防本部の星幸三郎消防長は「警察も消防も人命を守る使命は同じ。これからも緊密に連携して市民の安全確保に努めたい」と話した。
 石巻署管内には県警ヘリの離着陸場が11カ所あったが、いずれも医療施設から遠い郊外で、照明などの設備がないため夜間利用ができなかった。大規模災害などに備え、医療施設がある市街地に近く、照明も備えて24時間利用可能な消防本部のヘリポートを活用する態勢を整えた。


◎ユアスタ仙台での地震想定/将棋倒しの観客救助

 大規模災害時に関係機関と連携して救急対応に当たる仙台市消防局主催の訓練が8日、泉区のユアテックスタジアム仙台であった。9日からの救急医療週間の一環で、消防士や医師、県サッカー協会会員ら約100人が参加した。
 サッカーの試合中に宮城県沖で震度6強の地震が発生し、避難しようとした観客らが将棋倒しになって多数の負傷者が出たとの想定で実施。スタジアム内に取り残された職員をはしご車で救出し、負傷者らに応急処置を施した。
 現場指揮本部長を務めた泉消防署の山口儀浩主幹は「予定通りに訓練が進み、施設や医療関係者との連携も円滑にできた。今後も定期的に訓練して有事に備えたい」と話した。


◎大崎・市民に応急手当て説明/心肺蘇生法など体験

 古川消防署は15日、心肺蘇生法などを体験する救急イベントを大崎市のイオンタウン古川の駐車場で開いた。
 東日本大震災を教訓に救急車が急行できない場合でも生存率のアップにつなげようと、市民に応急手当ての技術を身に付けてもらうのが目的。
 同署の救急係員が指導役となり、倒れている人を見つけた際の対応を説明した。参加者は訓練用の人形を使い、両手で胸部を押す胸骨圧迫や人工呼吸といった心肺蘇生法を体験。自動体外式除細動器(AED)の使い方も学んだ。
 参加した子どもたちは口々に「難しかった」。見守った親は「いい経験ができたね」と話し掛けていた。
 会場には救急車やはしご車も展示され、子どもたちの人気を集めた。