習志野市は、応急手当を学ぶ「普通救命講習」の受講率を日本一にする取り組みを始めた。高齢化などで救急車の出動回数が急増し、現場到着も年々、遅くなっているため、市民も参加する救命体制を目指す。
普通救命講習は、AED(自動体外式除細動器)を用いた心肺蘇生法や心臓マッサージなどを学ぶ。今年度から3年計画で徐々に受講率を上げ、14年度までに人口約16万人の2・5%に当たる4000人が受講することを目標とする。「2・5%」は、先進市の大阪府豊中市が07年に記録した2・4%を超えるように設定したものだ。
講習を受けた市民には、救急車が到着するまでの患者の応急手当を期待する。また、11年では救急搬送の46・4%は軽傷者で占められており、活動を広げる中で市民に救急体制へ関心を持ってもらい、むやみに救急車を呼ばないようにする心理的効果も期待している。
講師を務めるのは、市消防長が認定する「応急手当指導員」ら。3月末現在で124人いるが、新たに180人を養成し、講習のための機材も充実するなどして受講率アップを図る。
習志野市の救急出動は07年に年間6964件だったのに対し、11年は7571件と急増。これに伴い現場到着時間も5・3分から7・1分に伸びている。現行の救急体制は限界に近づいており、現場での応急処置の重要性が高まっているという。