AED:設置数・全国6位 医師不足、広い県土に有効 県が調査検討 /岩手
県内のAED(自動体外式除細動器)の人口10万人当たりの設置数は全国6位であることが、国立病院機構災害医療センター・近藤久禎教育研修室長のグループの調べで分かった。
医師不足のうえ県土が広く、搬送・収容に時間がかかる県内では、AEDの使用は有効だ。
しかし、県は4分の1しか設置場所を把握しておらず、有効利用できるよう設置数や場所などの調査を検討し始めた。
◇「ある所を知り、使える人を増やさねば」
近藤室長らは、一般市民の使用が認められた04年7月から09年までの販売実績を調べた。岩手は2720台で全国24位だった。だが、10万人当たりでは196台と6位で東北6県では1位だ。
県医療推進課は、医師や商工団体などでつくる心肺蘇生法普及事業推進会議を1993年度に設置し、早くから啓発運動を進めた点を理由に挙げる。AED使用方法を加えた普及研修受講者は、04~09年度で延べ約29万人に上る。
同課や同会議委員の及川浩平・立正堂医院院長は、県土が広く救急搬送に時間がかかり、医師不足により受け入れ先も減少しているため、心肺蘇生法の普及が急務となっている現状を背景として指摘する。08年の救急出動で覚知から医療機関収容までに平均38・3分かかり全国より3・3分、現場到着時間も平均8・2分と0・5分それぞれ遅い。
「AEDで助かる命も増える。だが、普及してもある所が分からなければいけないし、使える人も増やさねばならない」と言う。
現在県が把握している設置台数は、設置者の自主報告分のみで705台だ。