命の分解 | 詩人 黒田誉喜  Blog from globe

命の分解


昼間、Facebookに朗報が飛び込んできた。

害獣駆除の名目で雌鹿一頭を手に入れたという友人である大工さんの投稿を見た時の僕のアガリヨウったらなかったね。

昨晩、

血と内蔵の抜かれた雌鹿の解体に参加させてもらいました。




この先、多少、目を背けたくなるような画像もありますので、

そういうのが苦手な方は、
今回は閲覧をお控え頂ければと思います。





まず行って驚いたのが、
鹿ではなく、
大きな穴!

photo:01



写真では判りづらいのですが
深さ4m程
直径4m程の穴の中が燃えてました。

これに嵌ったら
えらいこっちゃと思いながらも
覗かずにはいられませんでした。

そして、
フォークリフトの歯に吊り下げられた雌鹿。

photo:02



皮をナイフで剥いでいきます。

皮を一枚剥ぐだけで、
こんなにも生々しいなんて。

きっと世間もそんなものなのでしょう。

この星は青く美しいけど、
一枚めくれば
グロテスク。

photo:03



そして途中で交代して
のんびりしてたら

「くろちゃーん!仕事やで!」

と行ってみると、

雌鹿の首に木材をあてがう我が長男と大工の池山さん。

そして、木材を手渡された。

なるほど、

首を落とすのですね。。。

今回の解体作業の中で
最も心に残るシーンになった。



そしてついに首にナタが振り下ろされる。

一回

二回

三回目

頭部と胴部を繋ぐ首は切断された。

自由落下する頭部。


その瞬間に思い浮かんだのは

「 シシガミ殺し 」

頭部が地面に落ちた時の音を
僕は一生忘れないだろう。

photo:04




胴部の方に目をやると

首が筋肉の力のせいか、
グインっと反っていた。

そして、耳を掴んで頭部と皮を
大きな土釜に投げ込み焼きました。

photo:06



何もかもが初めて目にする光景。




でも、解体作業も精神的な峠を越えて、

この後くらいからは

ドンドン肉に見えてきた。

慣れたからなのか。

それとも、お腹が減ってきたからなのか。



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しかし、焼いた肉をモグモグしながら
解体するのは少し複雑な思いでした。

でも、食べるということの本質を
肌で感じることができたと思います。

長男と三男は食べていましたが

次男は終始

きもちわる~
きもちわる~といって
結局一口も食べませんでした。


人間は
食べられる恐れもなく
食べてばっかり。

なのに現代の僕たちは
何を食べているのか
実感を持っていない。

スーパーに行けば
パックの肉がグラムなんぼで売っている。

その肉がどういう過程を経て
僕らの口に届くのかを知らない。

鳥が卵から孵る瞬間。

子牛が初めて立つ時、

子豚が初めて母豚の乳房を探す時、

そんな瞬間を僕らは忘れている。

今回、僕たちが食べさせてもらった雌鹿も、どこかで生まれ、何かを食べ、
眠り、雨をしのぎ、命を営んできた。

僕は生まれて初めて
命を分解した。

今度は
生きている命を殺し
血を抜き
内蔵を抜き
分解して

上手に料理して

みんなで笑顔で食べたいと思った。



いただきます。

そして

ありがとう。



黒田誉喜