今回ヨーロッパからの帰りの便はJALのB787-9だった。
シートはJAL SKY SUITEという現時点ではビジネス最高峰と私が考えている前向きフルフラット全席通路アクセスが可能というものである。
https://www.jal.co.jp/jp/ja/inter/service/business/seat/skysuite.html
これの特徴の一つが各座席にあるリモコンで、これで機内エンターテイメントや食事は飲み物の注文、フライトマップや機内販売の注文などを行うことができる便利なシステムだ。
例えばこれまで飲み物を頼みたかった場合、通路を歩いているCAと必死に目線を合わせて注文するか、CA呼び出しボタンを押して、注文をする方法だった。
しかし、CA呼び出しボタンを押すということは、何か悪いことをしているという罪悪感があり、もしかしてCAも「今忙しいのに呼びやがって、なんだよ」とか心の中で思っているかもしれないと思うと、おいそれとは押せない。
CAにしても、席まで注文を聞きに行き、一度ギャレーに戻って飲み物を作ってもっていくという二度手間だ。
その点、この画期的注文システムは、自分が飲みたいものをリモコンで注文できるので、CAにとっては、席まで行くのが一回で済むし、また注文が複数来ても、まとめて飲み物を作って、同じ当たりの席に順番にもっていけば、画期的に効率が改善されるのだ。
で、この帰りの便でも飲み物が飲みたくなって、このシステムで注文することにした。
コーヒーが飲みたい気分だったので、コーヒーを注文しようと思った。
まず、リモコンの「お食事・お飲み物」というのを選ぶ。
続いて「ソフトドリンク」を選ぶ。
で、下にスクロールして、「コーヒー」を選ぶ。
あれ、スクロールしない、、、、。
ここまでちゃんとタッチパネルが反応しているのに、下へのスクロールを受け付けない。
もう一度メニューに戻ったりしたが、全然下に行けない。
ソフトドリンクは、お茶とかペリエとかしか選べない、、、、
「あなたカフェイン取りすぎだから、お茶にしときなさい」という神様のメッセージだろうか。。。。
どうしてもできないので、CA呼び出しボタンを押して注文するしかないのだが、「ちっ、コーヒーぐらいで呼びやがって」とか思われているかもしれないと思うと、押せない、、、、。
どうしようと逡巡していたのだが、このリモコンをリセットすればいいと思いついた。
こういうシステムをリセットするには、、、そう電源長押しだ!!!
真ん中に二重丸みたいなメインボタンがあるので、それを長押ししてみる。
20秒ぐらい長押ししていたら、一度真っ暗になった後、システムのリロードが始まった。
次に出てきたのがTHALESのロゴとアンドロイドのマーク。
THALESと言えば、フランスの大手航空宇宙企業で、このシステムは彼らがアンドロイドをベースに作っている訳だ!
そして機内エンタテイメントシステムMAGIC-VIの表示の後、言語選択の画面となり、やっと通常の画面に戻る。
ここまで大体3分だ。
早速ソフトドリンクの所に行って、下スクロールしてみると、ちゃんとスクロールできる!!!
無事コーヒーにたどり着いて、注文することができた!
この話を会社の知り合いに話をしたら、そんなこと、やっていいんですか?飛行に支障が出るんじゃないですか?と言われたのだが、そもそも座席のリモコンを長押ししたぐらいで飛行に支障が出るような設計にしてしまったら、子供が遊んでボタン長押ししたら飛行機が落ちる訳で、そんな設計にするはずがない。
もちろん正式にはCAを呼んで、問題を説明して、長押ししてもらうというのが手順だろうが、そのためには、CA呼び出しボタンを押さねばならず、やはり「長押しぐらい自分でやれよ」と心の中で思っているかもしれないので、わかっているなら自分でやればいいのだ。
昔のテレビが叩けば画像が治ったみたいに、最近のシステムは、基本電源長押しすれば大抵のことは治るのである!
困ったら電源長押し!!!