さて先週に引き続き、Avro RJ-85 初搭乗、感激の後編をお届けしたい。

 

Avro RJ-85は写真の通りかなり変わった機体だ。85人乗りという小さい飛行機にも関わらずエンジンが4つついている。当然それぞれは小さいエンジンだ。それも旅客機定番のGEやP&Wではなく、アブコ・ライカミング ALF 502R-5 ターボファンエンジンを搭載している。RJはそれを改善した LF 507だ。その上、ジェット機なのに、高翼配置という変わった飛行機だ。

 

Avro-RJの前身はBAe-146という機体で、このロンドンシティエアポートにために開発されたような、短距離離着陸で低騒音という特徴を持っている。実際今でこそいろいろなジェット機がロンドンシティエアポートに就航しているが、ある時期はBAe-146が唯一就航可能なジェット機だった。

 

元々1970年代にイギリスのホーカーシドレーが開発し始めた機体なのだが、ホーカーシドレーがブリティッシュ・エアロスペースに吸収され、ブリティッシュ・エアロスペースの機体として、80年代頭に就航した機体だ。

 

その後、エンジンを換装した新バージョンが出来たのだが、その際に名前を変えて、Avro RJ-70,85,100,115というシリーズになった。数字は定員を示しているのだが、最初についているAvroというのは、60年代にホーカーシドレーに吸収された航空機メーカーの名前だ。ブリティッシュ・エアロスペースが持つ飛行機のブランド名として復活した形だ。

 

ちなみに、RJシリーズも2003年に終了しているので、段々幻の機体となっていくだろう。それだけに今回の搭乗は貴重なのだ!

 

という訳で、待ちに待った初搭乗を迎えた。搭乗は、当然ボーディングブリッジではなく、飛行機まで歩いて言って取り込むスタイルだ。ロンドンシティエアポートでは、プッシュバックはせず、飛行機自体が、ゲートの前でUターンするスタイルだ。

 

 

乗り込むとまず驚くのが、横6列配置があることだ。このサイズの機体だと、4列、多くて5列が普通だが、横6列という737やA320と同じ座席配置ということに驚かされる。空力的には、断面積が太くなるので不利ではないかと思うのだが、短距離用なので、それよりも短くして、引き起こし角度が大きいことなどを狙っているのではないかと思う。

 

 

私の座席は翼のちょうど後の所で、フラップの動きが良く見えた。機体の割に大きなフラップを備えており、着陸する時の変形ぶりは、トランスフォーマーなみだった。

 

 

 

 

後、気が付いたのは、高翼配置ということで、キャビンの中央にビームが通っているらしく、オーバーヘッドビンが他より狭くなっている所があった。

 

 

着陸してからも見ていたら、同行者から、車輪の出方が独特ですねと言われて、初めてそれも変わっているということに気付いた。(一般人に教えてもらうようでは、マニア失格である)

 

 

1時間程度の短いフライトだったが、お菓子とコーヒーが振る舞われて、最高のフライトだった。

 

 

 

 

 

また是非乗りたいものだ。