職場のストレスを一人で乗り切るのは限界があります。職場での上司や同僚とのやりとりは、ストレスにもなるが、一方ではストレス反応をやわらげたり、職場の雰囲気を健全なものにする効果も期待できる。こうした人間関係や人のネットワークによって、ストレスがやわらぐ働きは「ソーシャルサポート」と呼ばれています。様々な対人関係や集団、社会から得られるサポートがあり、職場のみならず家庭や友人、さらにはカウンセラーなどの専門家なども含むサポートのネットワークとなっている。こうしたソーシャル・ネットワークとの繋がりによって、危機的状況やストレス要因に対処し、身体的、精神的健康を維持、促進させるメカニズムなのである。ソーシャルサポートの内容は「道具的サポート」「社会情緒的サポート」に分類されます。道具的サポートは、ストレスを克服するための物や環境、及びそれらを入手するための情報を提供する支援です。一方の社会情報的サービスは、直接慰めたり、励ましたりするなどの心の傷を癒す働きかけである。
癒しの内容をもう少し詳しく見ると、次の5つに整理される。
①自己意識に気づかせる:その関係性の中から自己の特徴やあるべき姿について、気づきを得るように働きかける。
②肯定的な評価によって勇気づける。:自分の行ったことを肯定的に受け止め、建設的に行動するように働きかける。
③ストレスから守る。:心からの関心と共感を示すことによって、ストレスをやわらげるように働きかける。
④課題解決に必要な知識・情報・資源を提供する。:直面する課題を克服するために必要な知識や資源、さらに、それを得るための情報を提供する。
⑤他人や社会と接触する機会を提供する。:第三者を紹介したり、会合に参加を促したりするなど機会を提供する。
職場における、こうしたサポートは、ストレスをやわらげる直接的な効果や、症状を悪化させないよう緩和させる効果があるが、さらに、職場の雰囲気にも影響を与え、そのメンタルヘルスに環境整備にも繋がります。したがって、ソーシャルサポートの整備は、組織を預かる経営管理者の重要な役割と言っても良い。
