【平仮名(現代仮名遣い・読み)】
めぐりあいて
みしやそれとも
わかぬまに
くもがくれにし
よわのつきかな
上の句・下の句の表記(「云出にし月」等)は、百人一首の原文では「夜半の月(よわのつき)」や「雲がくれにし」に該当します。一般的な百人一首の定型に準拠して記載しています。
【和歌の現代語訳・解釈】
- 現代語訳:思いがけず久しぶりに再会できたというのに、それがあなただと確かに分かるか分からないかのわずかな時間の間に、あなたは急いで帰ってしまわれました。まるで夜半に顔を出した月が、あっという間に雲の後に隠れてしまったかのように。
- 解釈・背景:
- 背景:紫式部が幼馴染(または旧友)と久しぶりに再会したものの、相手が慌ただしく立ち去ってしまった際に贈ったとされる歌です。
- 表現:親しい友との束の間の再会と別れの儚さを、「夜空にふと表れては雲に覆われて見えなくなる夜半の月」になぞらえて表現しています。
- 意図:あっけなく過ぎ去った時間への寂しさや物足りなさを表しつつも、相手に対する深い愛着と知的で繊細な情趣が込められています。