プロジェクト・セルポ ―― 極秘人間交換計画
……ボウル(容器)と、そこから床へと伸びる数本のチューブが見える。それぞれのボウルの底ではライトが点滅している。天井には明るい照明がついている。マットレスか何かの内部のようだ。これらのボウルを開けることができない。あらゆる方法を試したがダメだった。エベン(Eben)たちの助けを借りなければならない。ドアを見つけたが開かない。他のドアをどうやって開けたのか思い出せない。
私たちはどのくらいの期間、このボウルの中にいたのだろうか? あまり多くのことを思い出せない。宇宙旅行は人の精神に支障をきたすのかもしれない。訓練中にそう教わったが、これほど遠くまで宇宙を旅した者はこれまで誰もいなかった。私たちは標本なのだ。
ボウルの中に戻るべきかもしれない。目覚めるのが早すぎたのかもしれない。腕時計は1800時(午後6時)を指している。だが、何日、何月、何年なのだ? どのくらいの期間眠っていたのだろうか。床は柔らかく、ワイヤーが格子状に張り巡らされているようだ。部屋の隅にテレビ画面のようなものが見える。おそらく他のボウルを監視しているのだろう。エベン語で書かれているため、画面の文字は読めない。だが、おそらく健康状態を監視していると思われる折れ線のようなものは判別できる。それが、全員が呼吸をしていて生きているという意味であることを願う。
しかし、一人が足りない。何かを忘れてしまったのだろうか? 誰か死んだのか? 思い出せない。手の甲に何らかの発疹ができている。ひどく焼けるような感覚だ。何らかの放射能火傷かもしれない。だが、パックに入っていたはずの放射線測定器はどこだ? サバイバルパックはどこにある? 何も見つからない。ボウルに戻ることにする。横になる。この日記をつけるのは一旦やめよう。
再び目が覚めた。エベンたちが部屋の中にいる。私のボウルは開いている。乗組員の何人かは歩き回っている。エベンたちが彼らを助けている。私はボウルから這い出した。英語を話すエベンが私に気づいたので、乗組員全員が「大丈夫(alright)」かどうか尋ねた。彼は「大丈夫」という言葉が理解できないようだった。私は乗組員たちを指差し、「11人」と言った。12人目はどこだ? するとエベン1(Ebe1)は空のボウルを指差し、こう言った。「地球(earth)……」