日本で見られる野草(野生植物)の中で、ジメチルトリプタミン(DMT)の含有量が最も高いとされるものは、クサヨシ(Phalaris arundinacea)です。この植物の葉や茎にDMTが集中しており、幻覚成分として知られる5-MeO-DMTやブフォテニンも含むため、抽出が比較的容易です。クサヨシは日本全国の湿地や河川沿いに広く自生する多年草で、DMT含有率は変動しますが、茎と葉で0.1%前後と報告されています。

他の有力な候補として、以下の野草を挙げます。これらは日本で自生または帰化し、DMTを含むことが確認されていますが、含有量はクサヨシより低い傾向にあります。

- **ソウシジュ(Acacia confusa)**: 茎、葉、樹皮にDMTとNMT(N-メチルトリプタミン)が0.02-0.04%程度含まれる。沖縄などで自生するマメ科の低木で、粉末化して茶として使用された事例があります。
- **ナガエツリフネソウ(Arundo donax)**: 茎や葉にDMT、5-MeO-DMT、ブフォテニンが微量(0.01%未満)含まれる。河川沿いの外来種で、ヨーロッパ原産ですが日本で野生化しています。
- **ハギ(Lespedeza bicolor)**: 葉や茎にDMTが微量検出されるマメ科の多年草。日本全国に自生し、含有率は0.01%程度と低めですが、伝統的な薬用植物として知られます。

これらの植物のDMT含有量は、成長環境や部位により変動し、正確な測定値は限定的です。DMTは麻薬取締法で規制されているため、抽出・使用は違法です。