### サンスベリアの季節別水の与え方

サンスベリア(別名:トラノオ、蛇の植物)は、アフリカの乾燥地帯を原産とする多肉質の観葉植物で、葉に水分を蓄えやすいため、過湿を極端に嫌います。基本的な水やりルールは「土が完全に乾燥してから2〜3日待ってから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与える」ことです。この「乾燥気味」の管理が根腐れを防ぎ、健康的な成長を促します。受け皿に水が溜まらないよう、毎回捨てることも重要です。以下では、季節別に詳しく解説します。気温や室内環境(湿度、風通し)によって調整してください。目安として、土の乾燥具合は指を土に1〜2cm挿して確認しましょう。

#### 春(3月〜5月頃:気温10〜20℃)
- **頻度とタイミング**: 成長が再開する時期なので、水やりを徐々に増やします。土の表面が完全に乾いてから2〜3日待って与えます。週1回程度が目安ですが、気温が上がるにつれ、土の乾燥が早くなるため、様子を見ながら調整を。
- **量とコツ**: 鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与え、余分な水はすぐに捨てます。寒い朝(10℃前後)は水やりを控え、午前中に行うと良いです。葉水(霧吹きで葉に水を吹きかける)は週1〜2回、ホコリ除去と保湿のためにおすすめです。
- **注意点**: まだ休眠から抜けきっていないので、やり過ぎると根が弱ります。葉がしおれ始めたら水不足のサインです。

#### 夏(6月〜9月頃:気温20℃以上)
- **頻度とタイミング**: 成長が活発で水分消費が激しいため、最も水やりの回数が増えます。土が乾いて2〜3日後に与え、2〜3日に1回程度が目安。高温多湿の室内では蒸れやすいので、風通しを確保しましょう。
- **量とコツ**: たっぷり与えますが、直射日光下では葉焼けを防ぐため、明るい日陰で管理。夕方以降の水やりは避け、朝の涼しい時間に。葉水は毎日行うと葉のしわを防ぎ、快適に保てます。
- **注意点**: 屋外管理の場合、雨で自然に湿るので追加水やりは控えめに。葉の先端が茶色くなるのは水不足の可能性が高いです。

#### 秋(10月〜11月頃:気温15〜20℃)
- **頻度とタイミング**: 夏ほど頻繁ではなく、土の乾燥から2〜3日待って週1回程度に減らします。気温低下とともに成長が緩やかになるので、徐々に控えめにシフト。
- **量とコツ**: 夏と同じくたっぷりですが、量を少し減らし、土の深部まで湿らせる程度に。葉水は週1回で十分です。
- **注意点**: 11月頃から気温が10℃を下回り始めたら、水やりをさらに減らし、冬モードへ移行。過湿が根腐れの原因になるので、土の状態を頻繁にチェック。

#### 冬(12月〜2月頃:気温10℃以下)
- **頻度とタイミング**: 休眠期に入るため、水やりは極力控え、基本的に「断水」(水を与えない)が原則です。最低気温が10℃を下回ったら一切与えず、土が完全に乾いてさらに3〜4日経過した場合のみ、土の1/3程度湿る少量を与えます。月1回以下が目安。
- **量とコツ**: 与える場合は少量で、晴れた日の午前中に。夜間は避けましょう。葉がシワシワになるのは正常な休眠サインで、水を与えなくても回復します。葉水で保湿を代用可能。
- **注意点**: 寒さで水の吸収が止まるため、与えても根腐れのリスクが高いです。室内の暖房(エアコン)近くは乾燥しすぎるので、加湿器や葉水で対応。シワがひどい場合のみ微量の水を。

### 追加のTips
- **水不足の症状**: 葉がしおれる、しわができる、先端が茶色くなる。すぐに水やりで回復します。
- **水のやり過ぎの症状**: 葉が柔らかく変色、根が黒く腐る。土を替え、乾燥させて回復を待つ。
- **一般アドバイス**: 鉢のサイズが大きいほど土の水持ちが良いので、頻度を減らしましょう。初心者は水やりチェッカーを活用すると便利です。サンスベリアは空気清浄効果も高く、適切な水管理で長く楽しめます。環境次第で微調整を!