けんぷーしだのmy Pick
三事に過ぎず
武士の一日は、仲間や客に会う以外に、武芸を習い、武士の武士たる意味を考え、刀などの道具の手入れをすることの三つに過ぎない。
武士がこの三事を、日々当然の如く行っていれば、敢えて武士として願わなくても、武士らしい武士となるであろう。その才能の有無、才智の有無は論ずるまでもない。
(吉田松陰 武教全書講録)から
+×+×+ ++×+×+
武士ではないが、現代に当て嵌めれば、置かれた立場で日々三事を遂行していれば、その道の役割を果たすとでも言おうか・・。
(さいふさい)(ちふち)
「才不才、智不智に至りては強いて論ずるに足らず」
と言う松陰の言葉の意味は、先に書いた・・
「才能の有無、才智の有無は論ずるまでもない」であり、三事の遂行が才能、才智でも有る筈だ。
しかし、人は、とかくガムシャラに突っ走ってみたり、何もせずただ漠然と時を過ごしたり、無駄なことに大事な時間とエネルギーを費やしてしまいがちだ。
一日一日の積み重ねが一生ならば、人生は実に単調な作業の繰り返しである。
故に、三事を繰り返しての積み重ねが大事となる。
これが、「凡事徹底」である。
「凡事徹底」
平凡で当たり前のことをどこまでも突き詰めて行うことや、他の追随を許さないレベルまで高めることと言う意味である。
・・が、これを実行することが難しい。
先を読み、更に上を目指す、一つのことを極める、競技スポーツを長く継続する上でも「凡事徹底」は大切なファクターである。