ジャズを奏でるために
(遊水地から40)
サッカーを音楽の二例に例えると面白い。
一つは、オーケストラ
主にクラシックなどの管弦楽団のことで、指揮者の指揮棒の元ハーモニーを奏でることを言う。
一つはジャズ
演奏の中にシンコペーション、スウィング、コールアンドレスポンス(掛け合い演奏)、インプロヴィゼーション(即興演奏)、ポリリズム(複合リズム)などの要素を組み込んでいることが、大きな特徴とされている。
特に決まった指揮者はいないが、チームを引っ張る奏者が存在する。
各種楽器奏者のセンスとフィーリングでメロディを掛け合い流れを奏でていく、即興演奏が特徴である。
これをサッカーに当て嵌めると・・
【クラシックオーケストラタイプ】
監督の指示をしっかり熟す、役割分担型である。
監督の指示の元、与えられた戦術でポジションを形成し戦うスタイル。
キッチリ仕事する役割分担型であるがゆえに、ゲームをコントロール出来ている時は監督の指示通りで良いのだが、苦戦する状況の変化に、監督のコンタクト(指示)が遅かったり適切でないと、チームのバランスが不安定になってしまう。
概ね、守備型チームに多い。
【ジャズを奏でるタイプ】
状況に柔軟に対応する、変化対応型。
ゲーム中は監督は応援者で、ピッチにいる選手達が状況判断し主導権を発揮するスタイル。
各選手の能力が高く、各々の状況判断が噛み合ってくるとファンタスティックな独自のプレーが飛び出しゲームを支配していく。
各ポジションの選手がフリーセッションし始めると先が読めないプレーが次から次へと発せられる。
ただ、その独自性がゆえに、各自が主張し過ぎて即行プレーが噛み合わないとチームがバラバラになる。
管理しやすいのは、前者の言われた事をキッチリやろうとするオーケストラタイプ。
社会に例えるならサラリーマンが天職なのかも。
変化を楽しみ観ていて面白い、サプライズ的に観客を感動させるのは、後者のジャズタイプ。
一角値千金の可能性がある、プロタイプでしょうか。
好みは人それぞれ。
どちらが向いているかは、持って生まれた性格や能力などで小さい頃は、まだどちらとも未知数。
観て、聞いて、やってみて、そのうちに自分のスタイルが現れる。
ただ、漠然と過ごした、そこに努力していない、全て人並みでは、どちらのスタイルも中途半端で現れない。
では、どうする・・
将来を見据えて、小さい頃から何か得意なことを身に付ける努力をさせること。
その発露は、小さな子供自身が見つけられるものでもなく、先ずは、大人が色々な環境を与えて子供がどう動くか見守ることである。
楽しく熱中出来ることを見つけることが先ずは先決で未来への一歩である。
主観であるが、何事にも縛られず好きなことに楽しく一生懸命に取り組めるジャズタイプが好きだね。