大人の人格

大人の人格

人は、社会の中で揉まれて揚々な事に気づかされて少しずつ学んで人格を創って行く。

ある青年・・
若い時にやんちゃで、勢い余って羽目を外してばかりいたが、良き先輩に出会い幾度と無く叱られ鍛えられて、人生訓を語られ知らず知らずの内に角が丸くなりふくよかな人格を纏っていた・・・

その先輩のした事は、青年の行ないに要らぬ手助けをしなかった事。

都度の失態には、ある時は近づき、ある時は遠巻きには見守り立動き出すまでは手を差し出さない。
我慢強く接し、何が原因でそうなったのかを反省させ自力で立ち上がらせる。
時に、こうしたらこうなるんだな・・と、自分の経験談を囁く。
全力な普段にも失敗は有るが、それは失態では無く次への足掛りのヒントとした事、そこからの努力が大事なのだと。


先輩から後輩へ、上司から部下へ、指導者から生徒へは、攻撃的な叱責をして答えだけを求めるのでは無い。
大事な物を凹ましてしまった輩に対しどう接するかだ。
一旦立ち止まり凹んだ穴を見つめ、さてどう修復するかをアドバイスしたいが我慢だ。
そこは、自ら動くまで見て見ぬ振りをする事だ。
たいていの輩は周囲の空気を感じて少しずつ動き始めるはずだが、それでも、図々しく振る舞い自分の立ち位置に気付けない輩には、一旦突き放し気づきをプッシュすることだ。

少年が青年になり大人に成るまでに、そう言う、長い修行時間が必要なのだ。
その長い修行時間で人格が育まれるはずだ。