ジョアンさんの育成メソッドから・・・
サッカーの指導者はマラソンランナーと同じだ。
マラソンは42.195kmのレースの間に3度本当に苦しい時が来る。
そこをどう乗り切るかで明暗が分かれる。サッカーもそうだ、長いシーズンの間には、3度苦しい時がやってくる。
酷い試合をすれば、周囲の関係者、スポンサー、マスコミなどから叩かれ、ようような事を指摘されるだろう。
しかし、指導者たる者は、その前に誰よりも厳しく自己批判をしなければならない。
サッカーは、いろいろなミスが集まってスペクタルな事象を生み出す競技である。
監督、選手、レフェリー、誰もがミスをする・・・だから、各々が、それぞれの立場でいかに適切に厳しい自己批判が出来るかが大事・・・
指導者ならば、周りからの批判より迅速に試合を分析して、自己批判が出来なければならない。
・・サッカーの世界は日進月歩、世界にはそれぞれの分野のエキスパートがいて、日々新しい教材が生まれてくる。新しい指導者が現われて刺激を与えてくれる。
自分自身で、貪欲に学ぶ姿勢を保てば、幅を広げ成長を促進するのは決して難しくない。
選手を伸ばす為には、まず指導者がその自覚を保ち続けることである。
前文は、3年ほど前に発刊された元バルセロナカンテラコーチのジョアンさんの育成メソッドの一部。
現在は日本の高校でアドバイザーコーチをしているが、その育成メソッドを読めば読むほどに感心させられる。
テクニック、戦術、フィジカル、メンタル・・・サッカーに関したすべての要素を含むグローバルトレーニングの実践で多くの選手を伸ばして来たようだ。
その中でも最も重視しているのが”プレーを読む力”であると・・・・
指導哲学は非常にオーソドックスだが、的確な観察と、選手への良心、幅広い引き出しと揺るぎない哲学があるということも講評されている。
”サッカーはサッカーをして上手くなる”という解釈になると思うが、個人、個人のその要素が伸びれば、組は容易くできるようになるはずだ。
この育成哲学を理解してジュニアの練習を考えて実行しているが、勉強の日々である・・・まだまだ自己批判をしなくては・・・
私が今担当している学年は、今やっと”状況判断”をつける入口に来たところ、最近のトレーニングでは、後半はほとんど、サッカー要素を含んだ練習に重心をおいて取り組んでいるが、まだまだ、トリッキーな足技、ドリブル、アジリティの練習は止められない。
なぜならば、まだまだ全ての神経が遅いから。
セレクトされた選手とかは、そこの辺がもう既に完成されていてベースにあるから、こんな切抜きの練習はほとんど必要ないが、そうでない原石君たちは、まずはそこを鍛える必要があるから・・だからまずは個を鍛える。
チームでの弱点とかはまだあまり考えていない、そういう段階で練習をしていないし、右観ても左観ても同じようなパスサッカーじゃつまらない。
観る人を、「うっーと」うならせるサッカーにしたいので先を急いでもいない。
だから個々がたくましくなれるように、自己の練習メニューを改善しながら、自分なりの哲学でやっている。
今は、良いとも、悪いともわからないが、子供たちのスキルはこの1年でかなり伸びたのも事実・・・後は実践で使えるように時間をかけて行くことが大事だと思っている。