子供のサッカーの練習に、もうどれだけ携わっただろうか。
やり始めた頃は出来ない事がたくさんあった子供逹も、練習を続けるにあたり、 一つ、二つと技を覚えて自分の物にして行く。

習得の遅い、早いは個人差の領域になるが、練習への姿勢、思い、目標などの持ち方でかなり変わる。

それと、忘れてはならない事がある・・・本当の意味で自分の得意技を築くには、”長き時間がかかる”ということで、”成功は一日にして成らず”である。

悪い結果へはいとも簡単に転げ落ちるが、良い結果というものは、なかなか直ぐには出ない、努力を継続しなければ難しいという事である。


『紆余曲折』(うよきょくせつ)

【先を急ぎ一直線に突っ走る人は失敗する】


一般的には、目標を掲げると、そこへ向かう為に脇目も振らずに一直線に突っ走って、少しでも早く達成しようとする。それが近道だから。しかも、そこに失敗は許されないのが常だ・・・

でも、本当に成功したいのであれば、一直線では上手くいかない・・・幾つかの失敗を積み重ねてこそ成功があるはずだ。”右へ、左へ曲がりくねって遠回りをして、ゆっくり、ゆっくりと時間をかけて行く事”が大切だ!


一直線に突っ走る人は、躓いて転んだら怪我をしても、それに気づかず、また同じ過ちを犯し二度と走れなくなるだろう。

右へ、左へ曲がりくねって行く人は、転んでもただでは起き上がらない、転んだ事を分析し、失敗の中に教訓を得て愁然と前進して行くのだろう。


一直線に物事を考える人は、直ぐに行動が行き詰まり、壁にぶちあたり前へ進めなくなると言う事・・・・


曲がりくねって行く人は、右へ、左へ自由に足を踏み出して止まらない・・・更に、後戻りさへも平気で出来る!


サッカーで言うなら、スピードという身体能力に任せて一直線に相手に向かいボールを直ぐに取られること。

反対に、巧みにボールを出し入れし右へ左へ緩急をつけてボールを運べば、相手を翻弄しゴールが見えてくる。

『紆余曲折』がサッカーも、人間も磨いていくのだろう。


☆美(び)の成るは、久(ひさ)しきに在(あ)り  

<人間世・・・荘子>から