2014年に速聴読教室を開校以来、
毎年のように読書感想文コンクールに参加出品しています。
アドバンネットでは、感想文指導というより子ども達のお悩み相談室に近いように思います。
子ども達が感想文に書きたいと思う本は、何かしら心に引っかかるものがあるのです。
宮沢賢治の≪猫の事務所≫で書きたいと言った生徒は、自分のクラスでいじめがあることを知っているのに何も出来ない自分のはがゆさをこの話と重ね合わせていたようです。
最初は「かわいそう」という他人行儀な感想しか出てきませんでしたが、お話の中の猫をどうしたら助けられるか?
と、考え始めた頃からクラスでのいじめ解決へ自分ができることはないかとの思いが湧いてきたようです。
夏休み明けから担任の先生と一緒にクラスで話し合い、仲直りへの道を模索しています。
古田 足日の≪宿題ひきうけ株式会社≫で書きたいと言った生徒は、勉強が得意でないから宿題をすることも嫌でした。
「やらなければいけないこと」 と 「したくない気持ち」 の狭間で困っていたようです。
しかし、感想文の内容を掘り下げるため、宿題とは?の本質を探していくうちに文部科学省や企業理念のサイトの中でそれを見つけ、自分なりの答えを出せたようです。
エドモンド デ アミーチスの≪母をたずねて≫で書きたいと言った生徒は、家庭の事情でお母さんと離れて暮らしていました。
生徒のお母さんへの気持ちを聞いているうちに、私の方が辛くなってきました。
「感想文は色々な人が読むかもしれないよ。みんなが知ってしまうよ。」と本替えを薦めてしまいましたが、この子は自己開示をすることでストレスが緩和されて心が軽くなったようです。
感想文を書くことは、きっかけにすぎません。
そのことによって子ども達の心のモヤモヤの解決の手助けになれたら嬉しいです。
子ども達がお悩み相談をしてくれるようになるためには、私を信頼して話して大丈夫な人と認めてもらわなければいけませんね。
そうなるためには、それなりの時間・期間が必要となります。
また、来年の感想文の時期まで子ども達との関係構築に努めます!
最後に…
子ども達の様子を見ながら、これは!と感じた時は感想文の時期でなくても授業の中でプチお悩み相談室を開催します。
これは、自分を客観的に見ることのトレーニングにもなると思います。
私は、とことん受容して共感して、子ども達の心の受け皿を目指します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
木田千春 🍀
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