愛のカーテンコールを(ライムブックス)

原書房()
¥ 930
[5]可愛いだけじゃない とは思う(2009-07-17)
できれば翻訳は ストーリーの順にしてほしかったけど、
(本作で劇場の後援者である貴族夫妻が主役の前作のほうが翻訳は後)
男としてはスコットのほうが好みですし、まぁいいかな。
珍しくヒロインが精神的に幼いです。最初は彼女には共感できなくて
なんで彼が?と思うのですが、二人が結ばれていく課程ですこしずつ
彼女も人間的に成熟していくので 最後にはマデリンの事も好きになります。
本当にこの作者の書くヒーローは複雑で良い男ぞろいですね。
読者に 彼の気持ちを理解したい 抱きしめたいと思わせます。
もちろん抱きしめても欲しいんですけど。
[5]きみは僕のものだ(2009-07-10)
ヒロイン・マデリンは歳離れたフィアンセに嫌悪感を抱き、
両親に訴えますが聞いてもらえず、婚約を解消するために、
スキャンダルにまみれて堕落しようと計画をたてます。
相手は俳優で劇場経営者のローガン。
いざ、ローガンの劇場に乗り込んでみると・・。

マデリンは優しく我慢強くて純情なのに大胆で、とても可愛らしい女性です。

ローガンはマデリンに惹かれる気持ちに、必死で抵抗します。

「あなたを夢みて」ほどではないですが、
自分の気持ちをさらけ出したときのローガンにはキュンとさせられました。

原題「Because You're Mine」

ヒロインのまっすぐさとローガンのひねくれてるのに甘い行為の数々。
マデリンに骨抜きにされる様が可愛くてしょうがない作品です。


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がたん ごとん がたん ごとん (福音館 あかちゃんの絵本)

福音館書店()
¥ 735
[4]分かりやすい内容です(2009-07-03)
1歳2か月の息子に購入しました。
まだ意味は理解できませんが「がたんごとん」の響きが気に入ったようで、このフレーズを読むとニコニコします。
[4]絵本デビューに(2009-04-23)
6ヶ月のチビをひざに乗せて「がたん ごとん」と少し揺らしながら読んであげてます。
リズムがいいです。
内容的に、絵本デビューにオススメ。
[5]ブックスタート(2009-04-20)
長男の乳幼児健診のとき、いないいないばぁと一緒にこの絵本をいただきました。
リズム感のある文章と身近なものの登場で大喜びの息子。
それ以来、本が大好きになり読み聞かせも続けられています。
息子にとってブックスタートにふさわしい絵本だったと思います。
[5]がたんごとんが大好き(2009-02-27)
汽車に次々にいろいろなものが乗り込んできます。
そのたびに、がたんごとんというのが大変調子がよく、
子供も飽きずに聞いてくれます。
[5]6ヶ月の息子のお気に入り(2008-10-18)
各ページの言葉が短くて(「がたんごとん がたんごとん」ぐらい)、リズムも良いので、
6ヶ月の息子に読み聞かせるのにちょうど良いです。
色もシンプルではっきりしているので、息子もおもしろそうに見ています。
長く使えそうな絵本です。
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- かお かお どんなかお

トワイライトIII 下 (ヴィレッジブックス)

ヴィレッジブックス()
¥ 777
[5]はらはらさせるわぁ~(2009-07-19)
ベラとエドワード。
共に生きる決心をして、ようやくハッピーエンドに近付いた…と思ったのに。
ジェイコブの真っ直ぐな想いはベラを苦しめる。
ベラのジェイコブを思う気持ちは本当に友情だけなのか。
一度に二人の人間(狼男と吸血鬼だけど)を愛することは出来るのか。

エドワードの愛は「究極」って感じ。
ベラが幸せになるためなら、なんでもするって。
ベラがいつも幸せでいられるなら、自分のことはどうでもいいみたい。
もしもベラがジェイコブを選ぶなら、それでもいいと言いながらも、
ジェイコブが近くにいるのを知りながら、
ベラにプロポーズしてOKしてもらった夜が一番幸せな夜だったと言ってみたり。
ベラのことが好きで好きでたまらないのだろうな。

そんな風に愛されてみたいと思いつつ。
次巻が待ち遠しい。

それにしても。
ジェイコブはどうなってしまうのだろうか。
ベラは何時、変身してしまうのか。
あぁ、続きが気になる。
[5]2人(2009-07-18)
2人も同時に人を好きになることってあるのでしょうか。
他人が聞いたらあまり良くないように聞こえますが、
決してわるいことではないと思います。
そもそも人を好きになることに理由をつけるほうが
難しいですよね;
問題は本人がどうするかで、ベラはきちんとけじめをつけて
自分のもっとも愛するひとを選んだことがすごいことだと思います!
個人的にジェイコブより俄然エドワード派だったので
最後は大満足です(^ω^)!
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「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)

静山社(2008-07-23)
¥ 3,990
[1]誤訳・珍訳・日本語がおかしすぎます。。(2009-07-19)
流石に今回は大好きなスネイプ先生の最後なので読めもしないのに英国版を買って、辞書片手に(それでも全部ではありません)時間はかかりましたが邦訳版と比べながら読みました。ですが噂には聞いていましがた…凄いですね。ちゃんとした方々で出版し直ししてはいただけないでしょうか?(他国では全巻改訂版が叶ったそうです)でもこれだけの作品がと思うと残念でなりません。映画をみて「なんで?」と思ってたキャラの性格などは英国版では不思議でもなんでもなかったのですね。その事に前々から吃驚してたので今回の最終巻は頑張ってみました。
彼の愛の深さと勇敢さには涙なしでは読めない内容なのに、珍訳(日本語も変)で現実に引き戻されてしまいました…。そこが残念です。。読んでて気分がのってきても日本語のおかしさで躓いてしまうのが、全巻を通してとても残念でした。あの場面でこの言葉では意味が違ってしまって、脳内変換しているうちに興ざめしてしまった所が多々ありました。エピローグはちょっと感動しました。
この最終巻は映画では二回に分けられるようなので、どのような場面を映像化するのか今から楽しみです。でもどうかこの邦訳での 吹き替え&字幕だけはご勘弁ください。。(具体的に書くとネタばれになるので;)
[1]ようやく終わった(2009-07-16)
満足感よりも徒労感が残った読後だった。
ハリー・ポッター少年の成長のなさ、幼稚さが随所に描かれ、多くの人との出会い
別れからこの少年は何も学んでいないのでは?とすら思えた。
一方で相変わらずこの少年を褒め称え、賞賛する装飾が施されており、その点も
違和感があった。
現在の大河ドラマの主人公の描き方を見ているような気がした。

それにしてもあまりに多くの人が死にすぎた。これほどまでに犠牲を払わなけれ
ばこの物語は収束しないのか?子供が人の死に対して鈍感で軽々しく思わないこ
とを願う。

また、19年後、平凡な大人に成長しているのにはがっかりさせられた。
この子は学童時期から思春期にかけて多くの人や出来事に出会い、様々な経験を
積んできたはずである。その子が大人になると大抵の大人が子供にかけるよう
なセリフを口にするのだろうか?もっと示唆に富んだことを子供には言うのでは
ないだろうか?
19年後のこの描写よりも、闇の勢力が滅び去ったことで、社会がどのような変
貌を遂げたのか、そうした変化の方がむしろ興味を持った。




[1]訳最悪です(2009-07-01)
ハリーが葛藤を抱え、苦しんでるのは分かるのですが、性格がひねくれすぎててイライラします。全然魅力的なヒーローじゃないです。
予言の少年がネビルだったら良かったのに、って思います。ネビルは良かったです。先生になったとこも素敵でした。
ハリーは自己チューであんなに気に掛けてくれていたダンブルドアの意志を無駄にした気がします。
ダンブルドアの若気の至りの時期をネチネチ気にしたりして。自分はどうだよ、って思います。

あと、ジニーとの関係が唐突過ぎて嫌でした。伏線を、命懸けで助けた二巻から作っとくべきでしょうに。いきなり美人になって、ほとんどビッチと化したジニーに惚れるハリー。(映画のキャストでは無理がありますよね。ジニーぜんぜん美人じゃないし。むしろハーマイオニーやルーナのほうがかわいい。チョウは最悪です)
児童書としてありえない。最後までなかったロンとハーマイオニーのロマンスも残念です。

ひたすら思うのは誰かプロの新訳で読みたい、ただそれだけです。原書で読める人が羨ましいです。
[4]まぁまぁかな。(2009-06-27)
これほどまでに、売れた児童書に対してまぁまぁというのも失礼な話ですが。
1作目から3作目まではテンポも速く、その世界感にワクワクドキドキさせられ、意表をつく展開に胸が躍りました。
けれど、4作目の上巻でちょっと展開がもたついたなぁと感じました。
日本語版は分厚い上下巻だけど、本当に子ども(小学生以下)がこれを読めるのか??と。
かなり、読書が好きで根気がある子どもでないと下巻のおもしろさにたどり着く前に本を置いてしまうのではないか??と思いました。
5作目・6作目では主人公ハリーが悩み・葛藤しているせいもあるのですが、彼のイライラした言動が個人的にはあまり好きになれず。
そして、前作を読んでから次作までかなりのタイムラグがあるので、読み出すといつもあまり頻繁にでてこない登場人物が誰かわからなくなる。が、一気に復習のため読み返すにはあまりにも長い。。

今作も同様で、上巻はテンポが悪い。
が、下巻はよかった。最終巻である今作、もっとも読者の心に残ったのは、ハリーでもアルバスでも、ヴェルデモードでもなく、報われない愛に生きた彼だったように思います。
あ、ネビルの別人のような成長ぶりもよかったです。

でも、感動で涙が止まらない・・・ほどだったかな?
トータル的には、まぁまぁだと感じました。
[5]物語のその後に思いを馳せたくなるラスト。(2009-06-19)
「賢者の石」~「謎のプリンス」までは一気読みして、これからいったいどうなるんだろう、あの人物は・・・などと想像をめぐらせたりしていたのですが。
やっと、読めました。

ホグワーツでの最終年となるはずの年ですが、ハリーは学校には戻りません。
ハーマイオニーやロンとともにヴォルデモートの力をそぐべく、彼の一部が納められた「分霊箱」を探し、破壊する旅に出ます。
世の中はどんどんおかしくなり、ハリーたちが唯一の希望といえます。

どうしてダンブルドアは何も言わずにあっさりと逝ってしまったのだろう?
「分霊箱を探す」という苦しい使命だけを、ハリーに残して。
旅の中、いままで絶対的な信頼を寄せていたダンブルドアに対する疑惑さえ、生まれてきます。

最初のほうはなんだか間延びした印象だったのですが、ストーリーはどんどんスピードアップし、ダンブルドアの意図を理解したのちのラストの展開のめまぐるしいこと。
話についていけずに、何度も読み返しました。

ああやっぱり・・・と思ったり。
ええっ!? と、衝撃を受けたり。
なかでも驚いたのは、ある人物があっさり死んでしまったこと。なんか一番死にそうにない人だったんで・・・

主要人物も大勢死に、生き残った人々も、ほんの一部しか後日談が語られません。ほかの人はどうしているのでしょう。
多かれ少なかれ、人生が変わってしまうような経験だったはずですが、幸せに暮らしているのでしょうか。
もしかしたら、まったく性格が変わってしまった人もいるかもしれません。

そして、かつてハリーが父親の若いころのことに思いをめぐらせたように。
生き残った人々の子供達が、魔法史に残る大きな出来事に、自分の両親やその友人たちが果たした役割について、思いをめぐらせるのかもしれません。

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世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

新潮社()
¥ 620
[1]弱々しい物語(2009-06-25)
今更この本にコメントする必要など本当は何もないのだが。何とか文学賞でのスピーチだの、新作が空前のベストセラーだの、という空騒ぎをばかばかしく思うついでに、この作者の小説で自分が最後に読んだこの本に雑感を。
ストーリーも文体も非常にスマートで、ブランド物の洋服や雑貨のように、知的ファッションのツールとしては申し分ない作品。しかし、小説の底はきわめて浅い。物語というものの本質的な娯楽性を逆手にとって読者の不意をつき、喉下に匕首を突きつけ無理心中を迫る、というような真の道化のリアリティーはここにはない。「ふり」程度はあるかもしれないが、読者だけ死んで、自分は生き残ってしまう情けないパターン。いや、読者もこの程度で死んだりはしない。そういう意味では、まったく安全・安心な商品。
「壁」も「システム」も単なる幻想にすぎない。小説の中だけの、文字通りの「フィクション」。「心」もまた同じ。すべては作者の頭の中ででっちあげられた空虚な概念。そんなもの物語の外の「現実」のどこを探しても存在するわけがない。そんなことは百も承知と言いながら、作者も読者も、何か人生の、あるいは世界の真実に迫ったかのような錯覚を楽しんで、自分らの「物語」の限界にはまったく気がついていない様子。「物語」の役割に対する過度の信頼や筋違いの神聖化はやめたほうが良い。それが行き過ぎれば、ひょっとして、そういう「物語」こそが「壁」や「システム」に成り果てることになるかもしれぬ。
そういう意味では、現代における「物語」の衰弱した姿がここにはあるのだと思う。まあ、弱い、というのがこの作者のトリッキーなセールスポイントではあるのだろうが。
[4]低俗風。(2009-06-07)
上巻を読んだだけの時点でのレビュー。
ストーリーの展開の仕方やストーリー自体は、まぁ巧いと思う。
なので、読み易いと言えば読み易い。
けれども、嫌な点が主に2つ。
1つは、巧くもない比喩が冗長過ぎるまでに織り込められている点。
結局、そういった「無駄」な部分を省いたら、中身は単純で薄い気がする。
それでもストーリーはしっかりしているので、そのストーリーに対する評価は「巧い」なのだが。
比喩の所為で興醒めする。
もう1つは、何彼に就けてセックスの話題を織り交ぜたがっている点。
それがハードボイルドだと勘違いでもしているのだろうか。
性欲に愚直な主人公と、身持ちの脆い(脆そうな)周辺女性のやり取りに、うんざり。
どう言い訳しても、かなり低俗に見える。
[2]うーん・・・(2009-06-04)
村上春樹さんの作品を読んだのはこれでまだ2作目です。
フランツ・カフカの作品が好きで、村上春樹さんはカフカに影響を受けた
日本の作家、というのをどこかで見て読んでみたいと思ったのがきっかけで、
春樹作品の中で最も有名だと思われるノルウェイの森をまず読みました。

そのときは正直、私にはあいませんでした。
読む限りカフカの影響はまったく感じられませんでしたし、ありていに言って
しまうと、作者の自慰行為を見せられているような不快感が残りました。
でも、このアマゾンのレビューを見て、どうもノルウェイの森よりこちらの方が
自分には合っていそうだということで、前回のことはありましたがこの本にも
トライしてみようと思いました。

結果、やっぱりダメでした。
言いたいことは分かるんですが、とにかく引っかかる部分が多かった。
主人公のために博士と孫が尽力してくれる理由が最後まで分かりませんでした。
システムやカンパニー側が消そうとする理由は分かりますが、博士と孫がなぜ
自分達を危険にさらしてまで?
最後の謎解きも、最初に会ったときに話せばそれで済むのに、なぜ地下でわざわざ
インディージョーンズばりの冒険をする必要があったのでしょう。

主人公といい関係になる二人の女性はやっぱり主人公の自慰行為を手助けする
ためだけの道具に見えます。私個人の穿った見方かもしれませんが。
上巻の方の世界観作りだけは確かに(私は好きな)カフカ的で、興味を引かれた
ので下巻に入ってからの謎明かしに結構がっかりしました。
他に琴線に触れる部分があまりなかっただけに特に。
おしゃれな雰囲気を出したいだけじゃ?と思えて仕方がない現実離れしたセリフ
回しも、うーん・・・

あくまで私の場合ですが、読んでてもそういう部分がいちいち引っかかって
あまり楽しめる作品ではなかったです。
[5]最高傑作(異論は認める(2009-05-08)
そう言わざるを得ない作品です。

数多くの村上作品を読んできましたが、これを越えるものは恐らくないと思います。

村上春樹アレルギーじゃない人は絶対読むべき作品


個人的なは世界の終りの世界観が大好きです。
[5]未だに、村上文学の最高峰(2009-03-28)
一般の方にとって、村上春樹といえば「ノルウェイの森」だとか「海辺のカフカ」なのだが、その実、村上春樹ファンの中で最も評価が高いのが、この「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」なのだ。影を奪われ心を失いつつある「僕」が、壁に囚われた街で一角獣の頭骨から夢を読む事を生業とする「世界の終わり」。システムに属する計算士の「私」が、ファクトリーに属する記号士ややみくろと攻防を繰り広げる「ハードボイルド・ワンダーランド」。この全く趣の異なった二つの話が交互に進行してゆく。
「世界の終わり」の虚無感に充ちた退廃的な原風景。「ハードボイルド・ワンダーランド」のニューエイジ的な殺伐とした空気…。しかし、設定も時間軸も何もかもが全く異なった二つの世界は、「一角獣」という各世界をジョイントするアイテムによって、徐々にその関連性を増し、一気に物語の核心へと加速してゆく。
純文学の体裁ながら、シュールレアリスムやSFまで加味された、重厚かつ精緻な世界観にはひたすら気圧される。意味深長でありながら軽妙なユーモアも織り混ぜた村上春樹特有のタッチで綴られるそれぞれの異世界は、霊妙ですらあり、まさに、彼のイマジネーションの賜物なのだ。これは、戦後の日本文学における極めて重要なアイコンであり、同時に村上春樹の金字塔だといえよう。
未読の村上春樹愛読者は言うに及ばず、一般の読書家にも、最早必携の書である。この小説には、読者の人生観を雲散させて再構築してしまう程のパトスがある。そして、読者の期待を裏切らない。
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涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

角川書店()
¥ 540
[5]面白い!(2009-07-17)
さすがスニーカー大賞
とても読みやすく、そして何より完成度が高い作品だと思います。
[5]ただのラノベには興味ありません!(2009-06-07)
高校の時、よく『ハルヒ』という単語を耳にした記憶があります。
内心では(どうせ下らない萌えアニメでしょ)と思ってました。見てみると、案の定・・・萌え・・・・。
しかし、絵は私好みだったので、一度手に取って読んでみました。最初は『ん~・・・ちょっとなぁ・・・』と思いました・・・。が!ハルヒには不思議な中毒性が含まれているんでしょうか、長門さん?
短時間で読み上げてしまいました。その頃には『微妙』なんて言葉はどこへやら。
わかりやすい文章、キョンの的確なツッコミ、次々と現れる人間離れした方々(笑)非日常的で面白かったです。否、普通な非日常・・・と、いう感じでしょうか。
私は読んでいるうちに文章に引き込まれていったのでしょう。のいぢさんのイラストも、とても素敵ですし。
こういう作品は賛否両論がかなり分かれる作品です(現にそうなっています)が、私は良いと思ったので☆5にしました!
強制ではないですが、あなたも読んでみて非日常なハルヒワールドへ踏み込んでみては?
[5]たかが萌えの類にこれ以上を求めるな(2009-05-30)
文章が悪いとか(笑)具体的に書けないお前はどうなんだよ(笑)
こんなどうでもいいことに一々突っ込み入れるところが怪しい

なら他のラノベを読んでみろよ。もっと悲惨だから。そもそもラノベ自体アホしか見ないよ

まぁ真に面白い作品はどんだけ叩かれようが上っていくわけ
逆につまらない作品はどれだけ工作員達が頑張って押し上げようと相手にされないんだよ


お前らだって二年延期して予告もなしのハルヒ新話はこっそり見に行くけど、ギアスみたいな糞アニメが新宿ででかい垂れ幕下げて宣伝していても見る気しないだろ?
[5]アニメ化以前に書かれたレビューに注目!!(2009-05-27)
アニメ化(空前のハルヒブーム)以前にこの作品をお読みになった、ある意味先見性のあった方達がお書きになった、レビューを参考にされる事をお勧めします。玉石混合ですがそれ以後に書かれたレビューと比べ、いい意味でアニメ化以後の混乱に毒されていない、ピュアな批評を読む事ができます。
[2]わたしも祭りに参加(Ver0.9)(2009-05-10)
やっと読みましたよ。

さて、★3つから始めましょう。

§良いところ
1)文体はよくできている。日本語も正確。言葉も的確。エラーも数個のレベル。  +★1つ。
2)時代の空気というものをよく掴んでいる。タイトルにある「憂鬱」はこの小説の
 対象層の心象をズバリ体現している。                    +★2つ。
3)売れている。つまり華があるということ。これは努力だけでは得られない天啓の
 賜り物。ヒットは運命だった。ラノベだって才能だ。             +★1つ。
4)人称問題。これは1人称から3人称までをあえてミックスさせているので無問題。
 ちゃんと人称曖昧の問題も回避している。                  +★1つ。
5)ストーリー。娯楽小説はホラ話なのでこれでOK。でもちょっと弱い。      ★無し。

§悪いところ
1)主人公格以外の女性キャラがワザとだろうけど、借りたものばかり。      -★1つ。
2)なんで朝倉さん=柏木千鶴さんがあの扱いなんだよ!(私怨による)      -★2つ。
3)世界観はどうやら他から持ってきた様子。いくらラノベでも駄目だよ……。   -★1つ。
4)聞くところによると休筆中とのこと。病気かなんかでない限り、責任もって
 しっかり最後まで書かんかい!! それが作者の人生に与えられた「仕事」だぞ?
 世の中、もっとすごい小説を書いていても売れ行きに恵まれずに頑張っている人、
 いっぱいいるし、変な編集とガマンして仕事している人だって大勢いるんだぞ。
 ラノベだっていいじゃないか。立派な通俗文学だ。何も恥じることはないぞぉ。
 続編書け。ファンが待っている
 (これは物書きに取り、一番幸せなことなんだぞ)              -★2つ。

3 +1+2+1+1+0-1-2-1-2=★2つ。

でした。ゴメンね。

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九十九怪談 第二夜

角川書店(角川グループパブリッシング)()
¥ 1,260
[4]従来と変わらず、かといってマンネリ感もなく(2009-07-23)
「新耳袋』シリーズと同じフォーマットの実話怪談集です。
異なるのは編集。
レイアウトが新耳と違い(視覚的に)スカスカに見えてしまう。
読者の多くは、
「新耳袋」(メディアファクトリー)でのレイアウトに慣れている。
私はちょっと手軽に見えてしまった。
第一夜ではこの感覚はなかったが、
他に原因があるのだろうか。

従来の作品と変わらず、かといってマンネリ感もないので、
それはそれで凄いことだと思います。

内容は従来の延長にある作品ばかりで安心して読めました。
今回は動物ネタが多い。
[3]新耳袋ほどのインパクトは無いけれど(2009-07-07)
読みやすくて面白かったです。
出来れば文庫で読みたかったかな?
[4]読んでない人に話したくなります。(2009-07-03)
一巻よりも、さらにあっさりした感じが。小一時間で読めてしまうほどです。

ですが、やはり面白い。怖い話しが若干少なかった気がしたので、星4にしました。

ま~、怖すぎると夜中にトイレに行きにくくなったり、電気を消して眠れなくなったりするので、これくらいが丁度良いのかもしれません。
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海の都の物語〈1〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)

新潮社()
¥ 420
[5]地中海世界の1000年をたどる(2009-06-25)
 本書は、もう十数年前に、中公文庫版で読み、優れた歴史書と感心した覚えがある。

 イタリアの小都市国家にすぎないヴェネツィアがなぜ千年もの間、独立と繁栄を享受できたのかが、いきいきと伝わってくる。
 そして、ヴェネツィアという「定点」からみて、ヨーロッパやイスラム世界がどのように動いていったかが理解でき、ともすれば、バラバラな知識の寄せ集めになってしまう歴史知識がきれいに整理できる。

 特にヴェネツィアに行ったことがある人にとっては、水に包まれた、あの不思議な祝祭的な都市空間が、こんな遥かな歴史をたどってきた結果できたものということに深い感慨を抱くことと思う。本書は、よくある陸地の歴史ではなく、海からみたヨーロッパ・イスラム通史といえる。

 そしてさらに、読者は、千年の都があっけなく潰えることとなった近代国家の成立とは何なのか、現代とは何なのかを考えることとなると思う。

 様々に示唆に富み、読んで興味深い、塩野七生氏の代表作。お勧めします。
[5]半分つまり1冊読んで考えた、、、(2009-06-06)
塩野の作品はとても男性的でまるで戦略をたてる男なのかはたまた政局を取る立役者
なのかと、おもしろくていまのところ快調にページは進んでいる。
一度読んだのだがなにか釈然としなかったが今回ようやく分かるかと思われる。

 それは、千年も何故あの小さなヴェネチアが沈まなかったかと言うことだ。
しかし、表題の美しさからすると海の不思議もわかってきた。
これからさき読みすすめば案外ははーんやはりなというのが分かってしまうのだろう。

 共和国つまりは人と海との戦いが静々と長きに渡り続いたのだなとなんとなく
分かる。みなさまも購入されてメルヘンではない水の都の栄枯盛衰をお楽しみください。

   推薦いたします。
[5]優れた歴史書(2009-06-05)
生き延びるには過酷な条件の中、小国でしかないヴェネツィアがいかに自由と独立を守り続けたか、それが生き生きと伝わってきます。大部である一千年の通史ですが、一気に読めます。
歴史上の出来事、政治のシステム、経済上の制度、そしてバックボーンとなる彼らの考え方に力点をおいていますが、個々の人物もきちんと描かれ、市井の人々がどう生きていたかもわかります。
「近くの味方は、しばしば近くの敵より始末が悪い」、「国作りとは、その国の民族の性格の反映」、「大義名分が有効なのは~周辺の強国の抗議の口をあらかじめ封ずるのに役立つから」等興味深い言葉にも出会えます。
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MW ムウ (小学館文庫)

小学館()
¥ 540
[4]補完として(2009-07-18)
映画で語られていなかった部分、特に二人の少年時代や川村記者、村越神父についての補完品としてはいいと思います。原作はもちろん、ノベルやパンフ、ビジュアルブック、各インタビューを網羅してから再度映画を見ると、かなり違った印象を受けました。映画は尺の関係もあってか結城と賀来の関係性が今ひとつ説得力に欠ける…というより弱いのですが(原作とは随分変えてきていますし)、これを読んだらいくらかは理解しやすいです。
映画でツメの甘かった部分(突っ込みまくった部分)も描写不足の部分もきちっと描かれていて、脚本家さんと話し合って、ノベル版と合わせた作品に仕上げてほしかったかも。

文章は確かにちょっと古臭いですね。映画の結城のドライでスタイリッシュなイメージをがっちり意識して読まないと、首を傾げたくなるところもありました。また、結城と賀来の関係をそう固定しちゃうと、原作・映画を否定しかねないので、加減が難しいなと思います。

映画を見た後で、補完として読む分にはお勧めです。
[2]これはちょっと…。(2009-07-18)
 内容は映画版とほぼ同じで、文章は読みやすいが、センスがオッサン臭く、下品。
 結城のキャラがオヤジビジョンで表現されていて、殺人鬼と言うより、変〇?

 映画の原案か脚本を見せられて、チャチャッと書いた程度の内容で、
原作の世界観や、雰囲気が全くわかっていない。こういう無神経な人に書いて欲しくない。迷惑だ。

 玉木君や、原作のファンは、イメージが壊れるのでやめといた方がいいと思う。
 山田君のファンには問題ないと思うけどね。
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