【YASAKA オリジナルLB】

〈ラージボール用表ソフトラバー〉
黒 特厚
サイズ 縦173.5mm×横173mm
パッケージ開封前 66.5g
全開封後 47.8g
カット後重量 34.2g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。
重量比 0.715 (34.2g÷47.8g)
 
〈シート厚〉
ベース 0.45mm程
粒の高さ 1.2mm
(円柱部分 1.1mm程)
(台形部分 0.1mm程)
トータル 1.65mm程

〈スポンジ厚〉
2.1mm程

〈シート+スポンジ厚〉
1.65mm+2.1mm=3.75mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.2mm
粒直径 1.8mm
アスペクト比 0.666程
円柱+根元台形(ほぼ円柱に近い)

〈粒間隔〉
縦 1.147mm程
横 3.066mm程
斜め 1.046mm程
合計値 5.259mm程 (低い)

〈粒配列〉
縦目

〈粒表面の布目〉
あり(荒め)

〈YASAKA公式の性能数値〉
スピード B
スピン A+
コントロール A+
スポンジ硬度 25〜30° (YASAKA基準)

Made in Japan


(フリースペース①)
2024年4月
YASAKAから新たに発売されたラージボール用表ソフトラバー。

ラージボール使用時は
スピードとスピンのバランスに優れておりながら、高い安定性も発揮するラージボール用ラバーとして扱われている。

粒の高さは1.2mm。
粒直径は1.8mm。
粒形状は円柱+根元台形ではあるものの、ほぼ円柱に近い。
粒配列は縦目。
間隔の合計値は低く、粒間隔も狭い。

同社のオリジナル(A-1)のトップシートをベースにしたシートを採用。
オリジナルLBのシートはITTF登録番号(83-041)が記載されている。(オリジナル(A-1)にはITTF登録番号は記載されていない。)
その為、オリジナルLBのシートは、オリジナルA-1とは異なる金型を用いて新たに制作されたシートとなっている。
しかし、オリジナルLBのシートは、横方向の粒間隔がオリジナル(A-1)と0.003mm程異なるだけで、
シートのベースの厚さ、粒直径、粒形状、粒配列、縦方向の粒間隔、斜め方向の粒間隔はオリジナル(A-1)と同じ数値が出る。
また、シートのゴム配合もオリジナル(A-1)と同一かもしれないと感じた為、
オリジナルLBのシートは、オリジナル(A-1)と限りなく近い金型とゴム配合を用いて制作された物となっていると思われる。

スポンジは、柔らかく扱いやすいラージボール用スポンジを組み合わせているとの事。

【注意】
※検証結果に関してはプラスチック製硬式40ミリボール(40+)使用時のデータのみ記載。
※プラスチック製44ミリラージボール(44+)使用時のデータは未記載。


①シート硬度及び粒硬度 8 (硬め)
シート硬度及び粒硬度は、硬めだと思いました。

②スポンジ硬度 2.5 (柔らかめ)
YASAKA基準25〜30°
TSP基準日本硬度に換算すると27°くらいに感じる。
少し気泡大きめ。クリームスポンジ。
少し気泡が大きめな影響が働く為か、スポンジを指で触るとTSP基準日本硬度換算26°付近と感じるくらいのボールのめり込みが発生すると感じましたので、気泡の影響により体感硬度に少し補正が入る。

③シート+スポンジ硬度 4.5 (ほんの少し柔らかめ)
特厚のスポンジ入りでの測定。
シートは硬めではありますが、スポンジの柔らかさの主張が働く為、全体硬度や打球感はほんの少し柔らかめとなる。

④粒の曲がりやすさ 3.5 (少し曲がりにくい)
シートが硬めで粒間隔が狭い影響が現れる為か、粒は少し曲がりにくいと思いましたので評点は3.5点にしました。

⑤シート+スポンジ重量 5 (中間重量)
特厚のスポンジ入りでの測定。
ブログ内の基準では中間重量付近の数値が出る。

特性分類値
防御特性 −1 (ほぼ表ソフト)
回転特性 0 (ほぼ表ソフト)
総合特性 0 (ほぼ表ソフト)

〈評点の目安〉
評点−3〜−1→ほぼ表ソフト
評点0→ほぼ表ソフト
評点5→表ソフトと粒高の中間
評点9→ほぼ粒高に近い
評点10→ほぼ粒高

【ラージボール用のラバーは総合特性が0.5点〜9.5点(半粒として扱える領域)のラバーと、総合特性が0点(ショートピンプルの表ソフトとして扱える領域)のラバーの2種類の分類に分かれると思われる。オリジナルLB(特厚)の場合は総合特性が0点の為、ブログ内ではショートピンプルの表ソフトとして扱えるラバーとして判断。粒の高さは1.2mmではありますが、相手の回転の影響は硬式用のショートピンプルの表ソフトと比較した場合、少し受けやすくなりますし、最大回転量も硬式用のショートピンプルの表ソフトと並び立つくらいの高さは出せる見込みがありましたのでショートピンプルの表ソフトとして扱うべき基準に入るカテゴリのラバーと判断。

⑦難易度 9.5 (かなり難しめ)
このラバーの特徴としては
◆ラージボール用表ソフトラバーである。
◆シート処方及び粒硬度は硬め。
◆粒間隔は狭い。
◆スポンジ硬度は柔らかめで、少し気泡大きめ。
◆ショートピンプルの表ソフトとして扱えるラバーとしては、弾みは強過ぎず弱過ぎず中間付近で、飛距離の伸びも出やすいタイプではない。
◆ボールの減速はまずまず効いてくれる。
◆打球感はほんの少し柔らかめ。
◆球離れはほんの少し遅め。
弾道はまあまあ弧線弾道気味になりやすく、弧線はまあまあ作りやすいのですが、弧線の作りやすさや高弾道性の強さはショートピンプルの表ソフトとして扱えるラバーとしては少し控えめ。
◆ボールの軌道のブレがやや生じやすい。
◆【防御特性 -1】相手の回転の影響は、ショートピンプルの表ソフトとしては少し受けやすいラバーと同等くらい受けやすい。
◆ボールの不可解な滑り落ちが発生する事があり、ボールの落球に対して少し不安がある。

等の特徴があると思います。
 

ショートピンプルの表ソフトとして扱えるラバーとしては、弾みは強過ぎず弱過ぎず中間付近で、飛距離の伸びも出やすいタイプではない。
ボールの減速はまずまず効いてくれる。
しかし、ボールの長短の調整はやりやすいタイプではない。

球離れはほんの少し遅めで、球持ちを確保出来ている。
弾道はまあまあ弧線弾道気味になりやすく、弧線はまあまあ作りやすいですが、弧線の作りやすさや高弾道性の強さはショートピンプルの表ソフトとしては少し控えめ。

相手の回転の影響は、ショートピンプルの表ソフトとしては少し受けやすいラバーと同等くらい受けやすい。
ボールの不可解な滑り落ちが発生する事もあり、ボールの落球に対して少し不安があるのが大きなネックとなってしまっている。
ボールの軌道のブレもやや生じやすい。

相手の回転の影響の受けやすさやボールの落球の危険性やボールの軌道と長短の制御の難しさやラバーの高弾道性が少し控えめな事等、
使い手に厳しい要素がかなり多め。
ラバーの扱いはかなり難しめと危惧し、
難易度の評点は9.5点にしました。


(フリースペース②)
ボールの球質や変化に関しては
【変化の強さ 7.5】
ただボールを当てるだけだと相手の回転がほんの少し残ってくれる事もありますが、ナックル気味になる事もある。
変化は表ソフトラバーとしては強過ぎず弱過ぎずですが、変化が出やすいとは言い難い。
ナックル気味の球も出しやす過ぎず出しにく過ぎず。

自分から回転を作る際の回転発生の成功率はほんの少し低め。
インパクトが甘いと回転が不発する事がある。
最大回転量の高さはショートピンプルの表ソフトとしては高過ぎず低過ぎずではありますが、
回転を作る事に対して厳しく、インパクトが甘いと弱回転を量産してしまいやすいですので、回転量の高さを意識する場合は注意。

インパクトの強さや技術が少しでも足りないと、球質のバリエーションが乏しくなりやすく、棒球量産機になってしまう恐れがある。


(簡易まとめ)
2024年4月
YASAKAから新たに発売されたラージボール用表ソフトラバー。

ラージボール使用時は
スピードとスピンのバランスに優れておりながら、高い安定性も発揮するラージボール用ラバーとして扱われている。

(ブログ内ではプラスチック製硬式40ミリボール(40+)使用時のデータのみ記載。
※プラスチック製44ミリラージボール(44+)使用時のデータは未記載。)

粒の高さは1.2mm。
粒直径は1.8mm。
粒形状は円柱+根元台形ではあるものの、ほぼ円柱に近い。
粒配列は縦目。
粒間隔は狭い。

同社のオリジナル(A-1)のトップシートをベースにしたシートを採用。
オリジナルLBのシートは、オリジナルA-1とは異なる金型を用いて新たに制作されたシートとなっている。
オリジナルLBのシートは、オリジナル(A-1)と限りなく近い金型とゴム配合を用いて制作された物となっていると思われる。

硬めのシートに
柔らかめのラージボール用クリームスポンジを組み合わせている。少し気泡大きめ。
全体硬度や打球間はほんの少し柔らかめ。

オリジナルLB(特厚)は
プラスチック製硬式40ミリボール(40+)使用時は、ショートピンプルの表ソフトとして扱うべき基準に入るカテゴリのラバーとなると思いました。

相手の回転の影響は、ショートピンプルの表ソフトとしては少し受けやすいラバーと同等くらい受けやすい。
ショートピンプルの表ソフトとして扱えるラバーとしては、弾みは強過ぎず弱過ぎず中間付近で、飛距離の伸びも出やすいタイプではない。
ボールの減速はまずまず効いてくれる。
しかし、ボールの長短の調整はやりやすいタイプではない。
球離れはほんの少し遅めで、球持ちを確保出来ている。

ボールの軌道のブレはやや生じやすく、ボールの不可解な滑り落ちも発生する事があり、ボールの落球に対して少し不安があるのが大きなネックとなってしまっている。
また、ラバーの高弾道性もまあまあ強めな程度の為、高弾道性の強さはショートピンプルの表ソフトとしては少し控えめ。

繰り出される球質に関しては、
変化は表ソフトラバーとしては強過ぎず弱過ぎずですが、変化が出やすいとは言い難い。
ナックル気味の球も出しやす過ぎず出しにく過ぎず。
自分から回転を作る際の回転発生の成功率はほんの少し低め。
インパクトが甘いと回転が不発する事がある。
最大回転量の高さはショートピンプルの表ソフトとしては高過ぎず低過ぎずではありますが、
回転を作る事に対して厳しく、インパクトが甘いと弱回転を量産してしまいやすいですので、回転量の高さを意識する場合は注意。
インパクトの強さや技術が少しでも足りないと、球質のバリエーションが乏しくなりやすく、棒球量産機になってしまう恐れがある。

ラージボール使用時のデータは未検証ではありますが、
プラスチック製硬式40ミリボール(40+)使用時は、扱いはかなり難しめとなる。
また、攻撃性もあまり強くなく、攻撃性も引き出しにくい。

防御力の確保がかなり難しめなだけでなく、攻撃性もあまり強くないラバーであると思いましたし、使い手に厳しい要素がかなり多め。
使い手にかなりの技術の高さがないと、スピード、スピン、コントロールのどれも上手く発揮出来なくなる恐れがある。
オリジナル(A-1)と同様、
YASAKAの表ソフトラバーとしても、使い手に対しての厳しさのほうが先行してしまいやすいラバーであると感じました。
ラバーの扱いの難しさに呑まれて自滅がかさまないよう、要注意。