【Dr.Neubauer トルネードスプリームソフト】
〈表ソフトラバー〉
黒 1.5mm
サイズ 縦172.5mm×横172.5mm
パッケージ開封前 76.6g
全開封後 51.8g
カット後重量 37.5g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。
重量比 0.723 (37.5g÷51.8g)

〈シート厚〉
シート 0.35mm程
粒の高さ 1.0mm程
トータル 1.35mm程

〈スポンジ厚〉
1.6mm

〈シート+スポンジ厚〉
1.3mm程+1.6mm=2.9mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.0mm程
粒直径 2.05mm程
アスペクト比 0.487程
台形

〈粒間隔〉
縦 3.512mm程
横 1.164mm程
斜め 1.160mm程
合計値 5.836mm程 (少し低め)

〈粒配列〉
横目

〈粒表面の布目〉
あり(荒め)

〈Dr.Neubauer公式の性能数値〉
スピード 110
スピン 90
コントロール 88
スポンジ硬度 33° (Dr.Neubauer基準)


(フリースペース①)
欧州の卓球メーカー。
Dr.Neubauerから発売している表ソフトラバー。
日本ではJUICが代理販売している。

粒の高さは1.0mm程で短く、ショートピンプルに分類される高さ。
粒直径は2.05mm程。
粒形状は台形。
粒配列は横目。
粒間隔の合計値は少し低めで、粒間隔は結構狭め。
シート背面が網目状になっている。

トルネードスプリームソフトは
トルネードスプリームの名を冠した新たなラバーではあるものの、
トップシートはトルネードスプリームとは異なるゴム配合を採用していると思われる。
ラバーの色の彩度と光の反射率が上昇。
粒表面の布目も荒めに変わっておりますし、シート背面も網目状になっている。
粒の高さや粒直径は一緒ではあるとは思うものの、粒間隔の縦横斜めの数値も変わっており、粒間隔もトルネードスプリームより少し狭さが抑えられている。

組み合わせるスポンジもソフトなスポンジを採用しているとの事。スポンジの色はオレンジ。
トルネードスプリームに使用されている硬いイエロースポンジとは異なる。

その為、スポンジだけでなくシートにも変更が施された新たなるトルネードスプリームとして扱われていると思われ、ITTF登録番号もトルネードスプリームとは異なる番号で登録されている。

スピンとコントロールの高さを売りにしておりますが、スピードのあるボールも出せるとの事。

(スポンジの厚さは1.5mmの物を用いようとしましたが、厚さを測ってみると1.6mm程の数値が出た為、この記事では1.6mm程のスポンジ入りの個体を用いての検証結果を記載した物とする。)


①シート硬度及び粒硬度 9 (かなり硬い)
シート処方はかなり硬いと思いました。

②スポンジ硬度 4 (少し柔らかめ)
Dr.Neubauer基準33°
TSP基準日本硬度に換算すると32.5°くらいに感じる、少し柔らかめの硬度。
やや気泡がある。オレンジスポンジ。
やや気泡がある影響が働く為か、TSP基準日本硬度換算30°付近のラバーと同等くらいのボールのめり込みが発生すると感じましたので、体感硬度に少し補正が入る。

③シート+スポンジ硬度 6.5 (やや硬め)
1.6mm程のスポンジ入りでの測定。
スポンジは少し柔らかめですが、
シートはかなり硬い影響が現れる為か、全体硬度や打球感はやや硬めになっている。

④粒の曲がりやすさ 1 (かなり曲がりにくい)
粒のゴム質がかなり硬く、
粒直径がかなり大きめで、粒間隔が結構狭めな影響が現れる為、粒はかなり曲がりにくくなっていると思いました。

⑤シート+スポンジ重量 5.5 (ほんの少し重め)
1.6mmのスポンジ入りでの測定。
ブログ内の基準ではほんの少し重めの数値が出る。

⑥難易度 7.5 (比較的扱いやすい)
このラバーの特徴としては
◆シート及び粒硬度はかなり硬い。
◆シート背面が網目状になっている。
◆粒間隔は結構狭め。
◆スポンジ硬度は少し柔らかめで、やや気泡がある。
◆全体硬度や打球感はやや硬め。
◆弾みはショートピンプルの表ソフトとしてはやや強く、飛距離の伸びもやや出やすい。
◆ボールの減速は効きやす過ぎず効きにく過ぎず。
◆最大回転量の高さはショートピンプルの表ソフトの中でも高い。
◆自分から回転を起こす際の回転発生の成功率はかなり高め。
◆弾道はとても弧線弾道気味になりやすく、弧線は作りやすい。
◆ボールの軌道のブレは少し生じにくい。
◆ボールの球離れは少し早め。
◆ボールの引っかかりは良く、ボールの不可解な滑り落ちが発生しやすいタイプではない。
【防御特性 −2】表ソフトラバーとしては、相手の回転の影響はやや受けやすい。
◆ラバー重量がほんの少し重め。

等の特徴があると思います


ショートピンプルの表ソフトとしては弾みはやや強く、飛距離もやや伸びが出やすい。
ボールの減速は効きやす過ぎず効きにく過ぎず。
しかし、元々の弾力はやや強さがある為、減速が効かなかった時のオーバーミスには注意。
ボールの軌道のブレは少し生じにくく、軌道のコントロールは良好。
ラバーの全体硬度や打球感はやや硬め。
球離れは少し早めではありますが、球持ちはある程度確保出来ている。
ラバー重量は1.6mm程のスポンジ入りでも少し重め。
1番薄いスポンジでも1.3mmの為、スポンジを1番薄くしてもラバー重量は中間重量帯までしか下がらないかもしれず、軽量タイプのラバーにはならないのかもしれません。

弾道はとても弧線弾道気味になりやすく、ショートピンプルの表ソフトとしては高弾道性の強さはとても強め。また、弧線も作りやすい。
ボールの引っかかりの良さが現れる為か、表ソフトラバーとしては自分から強く回転をかけた際の最大回転量は高いですが、相手の回転の影響はやや受けやすい。

このラバーを使いこなすには
相手の回転に負けずにボールの弾みや飛距離の伸びを制御する事が必要になりやすい。
しかし、ボールの軌道のコントロールは良好ではあり、球持ちもある程度確保出来ておりますし、ラバーの高弾道性もとても強め。

ショートピンプルの表ソフトラバーとしては、比較的扱いやすいと思いましたので、難易度の評点は7.5点にしました。


(フリースペース②)
ボールの球質や変化に関しては
【変化の強さ 8.5】
ただボールを当てるだけだと相手の回転は少し残ってくれる事が多い。
変化は表ソフトラバーとしては少し強めではあるとは思いますが、
ナックル気味の球はやや出しにくい。

自分から回転を作る際の回転発生の成功率はとても高め。
最大回転量の高さはショートピンプルの表ソフトの中では高い。

また、ボールの切る切らないの違いを出すにはインパクトの工夫が必要になるとは思いますが、
自分から回転を作る際の回転発生の成功率はとても高めで、自分から回転を作りやすい為、軽く回転をかけようとしただけでも自分から作った回転がボールに乗りやすい。


(フリースペース③)
トルネードスプリームソフトとトルネードスプリームの比較
この2種類のラバーの性能数値や、スピード、スピン、コントロール性能を簡易比較した場合。

【トルネードスプリームソフト】
スピード 110
スピン 90
コントロール 88

【トルネードスプリーム】
スピード 110
スピン 92
コントロール 86

【スピード性能】
トルネードスプリームソフト→弾みやや強い。飛距離の伸びやや出やすい。
トルネードスプリーム→弾み中々強め。飛距離の伸び中々出やすい。

トルネードスプリームのほうが僅かにスピードが高いですが、スピードに大きな違いはない。
スピードの数値は共に110となっておりますが、トルネードスプリームはトルネードスプリームソフトよりもスピードは1〜2くらい上げても良いかも?と思う検証結果が出る。

【スピン性能】
トルネードスプリームソフト→回転発生成功率かなり高め。最大回転量高い。
トルネードスプリーム→回転発生成功率ほんの少し高め。最大回転量高め。

回転発生成功率と最大回転量共にトルネードスプリームソフトのほうが上回ると思いましたので、トルネードスプリームソフトのほうがトルネードスプリームよりスピンの数値が低いのは明らかに違和感を感じる。
ですので、スピンの数値はトルネードスプリームソフトのほうが高いと思う検証結果が出る。
また、回転発生成功率はトルネードスプリームソフトのほうが大幅に上回る。

【コントロール性能】
〈難易度〉
トルネードスプリームソフト→7.5 (比較的扱いやすい)
トルネードスプリーム→8+α (やや難しめ)

トルネードスプリームソフトのほうが、ボールの軌道のコントロールがしやすい影響が大きく現れる。
また、双方のラバーはスポンジは共通ではないですが、シートも共通ではない影響も現れているのかもしれない。
ボールコントロール性能はトルネードスプリームのほうが大幅に上回ると位置付け。

また、コントロールの数値はトルネードスプリームソフトのほうが2高いですが、Dr.Neubauerの粒高のコントロールを算出する際に用いたブログ内の基準を、Dr.Neubauerの表ソフトのコントロール算出にも用いた場合、ブログ内の基準では、トルネードスプリームソフトのほうがトルネードスプリームよりもコントロールの数値は5は高くするのが適切と思う検証結果が出る。


(簡易まとめ)
粒の高さは1.0mm程のショートピンプルの表ソフトラバー。
粒直径は2.05mm程。
粒形状は台形。
粒配列は横目。
粒間隔は結構狭め。
シート背面が網目状になっている。
かなり硬いシートに少し柔らかめのオレンジスポンジを組み合わせたラバー。
スポンジにはやや気泡がある。
ラバーの全体硬度や打球感はやや硬め。

トルネードスプリームソフトは
トルネードスプリームの名を冠した新たなラバーではあるものの、
トップシートのゴム配合はトルネードスプリームとは異なると思われますし、粒間隔にも違いがある。
組み合わせるスポンジも少し柔らかめのオレンジスポンジに変更されており、トルネードスプリームに使用されている硬いイエロースポンジとは異なる。
ですので、スポンジが異なるだけでなく、シートの仕様にも違いが出ていると思われるラバーとして位置付けている。

スピードはトルネードスプリームより僅かに低下しているが、スピードに大きな違いはない。
スピン性能に関しては、回転発生成功率と最大回転量は共にトルネードスプリームソフトのほうが上回る。また、回転発生成功率はトルネードスプリームソフトのほうが大幅に上回る。
ラバーのボールコントロール難度はトルネードスプリームよりも扱いにくさが大幅に抑えられた数値として、7.5(比較的扱いやすい)の数値を付ける。(トルネードスプリームは8+α(やや難しめ)の数値を付けている。)

トルネードスプリームソフトは
やや強い弾みの強さや回転発生成功率の高さや最大回転量の高さがありますし、ボールの軌道のコントロールの良さも確保出来ている。
ボールの軌道のコントロールの良さがありながらも、
スピン性能の強さと、とても強めな高弾道性が光る表ソフトラバーであり、スピードもやや高いと判断。
変化は表ソフトラバーとしては少し強め。
ナックル気味の球質はやや出しにくい。

ショートピンプルの表ソフトとしては弾みはやや強く、飛距離もやや伸びが出やすい。
ボールの減速は効きやす過ぎず効きにく過ぎず。
しかし、元々の弾力はやや強さがある為、減速が効かなかった時のオーバーミスには注意。
また、相手の回転の影響はやや受けやすい。
ラバー重量は1.6mm程の少し入りでも少し重め。
1番薄いスポンジでも1.3mmの為、スポンジを1番薄くしてもラバー重量は中間重量帯までしか下がらないかもしれず、軽量タイプのラバーにはならないのかもしれません。

ボールの軌道のブレは少し生じにくく、軌道のコントロールは良好。
球離れは少し早めではありますが、球持ちはある程度確保出来ている。
ショートピンプルの表ソフトとしては高弾道性の強さもとても強めで、弧線も作りやすい。

このラバーを使いこなすには
相手の回転に負けずにボールの弾みや飛距離の伸びを制御する事が必要になりやすい。
しかし、ボールの軌道のコントロールは良好ではあり、球持ちもある程度確保出来ておりますし、ラバーの高弾道性もとても強め。
ショートピンプルの表ソフトラバーとしては、比較的扱いやすいと思いました。

トルネードスプリームソフトは、
コントロールの良さや回転の作りやすさや、やや高いスピードや高弾道性の強さも確保出来ている。
スポンジだけでなく、シートの仕様にも違いが現れた事により、
トルネードスプリームよりも球持ちの悪さを抑えながら、高弾道性の強さを更に伸ばし、回転発生成功率の高さや最大回転量やボールコントロール性能を強化した仕上がりに。
特に、回転発生成功率の高さとボールコントロール性能は大幅強化されておりますし、ラバー全体の構造や性能も大幅に変貌を遂げている。

相手の回転とオーバーミスには気をつける必要はあるとは思いましたが、ボールコントロール能力の高さはショートピンプルの表ソフトラバーの中でも優秀ですし、Dr.Neubauerの表ソフトラバーの中でも群を抜く程ボールコントロールが優れている。
そしてスピン性能の高さと、とても強めな高弾道性も特に光る。
その為、表ソフトラバーとしての力作として扱える見込みのあるラバーとなっていると感じましたし、メーカーの説明文の通りのスピンとコントロールの高さを確保出来ておりながらも、スピードのあるボールも出せるラバーに仕上がっていると思いました。