【andro ヘキサーピップスプラス】
〈表ソフトラバー〉
黒 1.7mm
サイズ 縦179mm×横180mm
パッケージ開封前 81.7g
全開封後 52.0g
カット後重量 35.3g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。
重量比 0.678 (35.3g÷52.0g)
 
〈シート厚〉
ベース 0.35mm程
粒の高さ 1.0mm程
(円柱部分 0.6mm程)
(台形部分 0.4mm程)
トータル 1.35mm程

〈スポンジ厚〉
1.7mm程

〈シート+スポンジ厚〉
1.35mm+1.7mm=3.05mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.0mm程
粒直径 2.0mm程
アスペクト比 0.5程
円柱+台形

〈粒間隔〉
縦 3.428mm程
横 1.163mm程
斜め 1.142mm程
合計値 5.733mm程 (少し低い)
【粒間隔は粒配列を横目に合わせた上で測定】

〈粒配列〉
横目or縦目 選択可能

〈粒表面の布目〉
あり(荒い)

〈andro公式の性能数値〉
【0°縦目】
スピード 106
スピン 86
コントロール 81
スポンジ硬度 37.5° (andro基準)

【90°横目】
スピード 104
スピン 88
コントロール 83
スポンジ硬度 37.5° (andro基準)

Made in Germany


(フリースペース①)
androから販売しているドイツ製表ソフトラバー。
テンション系表ソフト。
天然ゴム主体の配合を用いて耐久性と安定性を確保したトップシートに、オレンジ色のヘキサースポンジを組み合わせる。

粒は短めのショートピンプル。
粒直径は大きい。
粒形状は、円柱+台形の形状を採用しており、円柱部分のほうが少し長め。

粒間隔の合計値は少し低く、粒間隔は結構狭め。

また、粒配列をプレイヤーが自由に選択出来る表ソフトラバーとなっている。

【この記事では、横目の粒配列を選択した上での検証結果を記載。】


①シート硬度及び粒硬度 6.5 (やや硬め)
やや硬めのゴム質ではあるものの、ショートピンプルで粒直径が大きい表ソフトに採用する処方としてはあまり硬い感じはしない。

②スポンジ硬度 2.5 (柔らかめ)
andro基準37.5°
TSP基準日本硬度換算にすると27.5°付近の硬度と感じましたので、スポンジ硬度の評点は2.5点に。
やや気泡が大きいオレンジスポンジ。
やや気泡が大きい影響が現れる為か、指でスポンジを触った時は、TSP基準日本硬度換算で26°くらいに感じますし、実際の硬度数値よりもボールのめり込みも感じやすい。

③シート+スポンジ硬度 4.5 (ほんの少し柔らかめ)
1.7mm程のスポンジ入りでの測定。
スポンジが柔らかめで、スポンジの柔らかさが全体硬度を抑えてくれる為、全体硬度や打球感はほんの少し柔らかめと判断しました。

④粒の曲がりやすさ 3.5 (少し曲がりにくい)
粒直径は大きく、粒間隔は結構狭めなのですが、
ショートピンプルの表ソフトとしてはそこまで硬いシート処方ではない為、それほど強い力をかけなくても粒は少し曲がってくれる。
横方向には深く曲がりにくいですが、斜め方向に力がかかるとシートの根元の稼働と粒表面付近の潰れが両方発生する為、斜め方向に強いインパクトがかかると、中々深く粒が稼働してくれる。
強い力がかかると粒が潰れ気味になりながら稼働はしてくれるものの、台形部分が曲がりを遮ろうとする為、斜め45°以上は曲がりにくい。評点的は3.5点に。

⑤シート+スポンジ重量 5 (中間重量)
1.7mm程のスポンジ入りでの測定。
ブログ内の基準では中間重量クラスの数値が出る。

⑥難易度 8 (中間基準〜少し難しめ)
このラバーの特徴としては
◆粒配列を横目か縦目の2種類の中から選択可能である。
◆シート硬度及び粒硬度はやや硬め。
◆粒間隔は結構狭め。
◆スポンジ硬度は柔らかめで、やや気泡が大きい。
◆全体硬度や打球感はほんの少し柔らかめ。
◆弾みはショートピンプルの表ソフトとしては中々弾みが強く、飛距離の伸びも中々出やすい。
◆ボールの減速は少し効かせにくい。
◆弾道は中々弧線弾道になりやすく、弧線は作りやすい。
◆ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず。
◆ボールの球離れはほんの少し遅め。球持ちは悪くなく、柔らかめのスポンジが球を一瞬捕らえてくれる。
◆ボールの不可解な滑り落ちが発生しやすいタイプではない。
【防御特性 0】表ソフトラバーとしては、相手の回転の影響は受けやす過ぎず受けにく過ぎず。

等の特徴があると思います。


ショートピンプルの表ソフトとしては中々弾みは強く、飛距離も中々伸びやすい。
ボールの減速は少し効かせにくい。
その為、減速が効かなかった時のオーバーミスには注意。

ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず。
弾道は中々弧線弾道になりやすく、ラバーの高弾道性は中々強い。

球持ちは悪くはなく、
不可解なボールの滑り落ちも発生しやすいタイプではありませんが、
弾力の強さを制御する為の精度は必要になる。オーバーミスには注意。

ボールコントロール難度は中間基準〜少し難しめくらいと思いましたので、難易度の評点は8点にしました。


(フリースペース②)
ボールの球質や変化に関しては
【変化の強さ 6.5】
ただボールを当てるだけだと相手の回転はやや残りにくく、ややナックル気味の球質になりやすいほうだと思います。
勝手に強いスピン反転をするような変化が起きやすいタイプではなく、
変化は表ソフトラバーとしては少し弱め。

自分から回転を作る際の回転発生の成功率はまあまあ高い。
最大回転量の高さはショートピンフルの表ソフトとしてはほんの少し高め。
しかし、インパクトが甘いと回転量が甘めになってしまいますし、インパクトが強くないとほんの少し高めの回転量にはならない。

また、ボールの切る切らないの違いを出すにはインパクトの工夫が必要になるとは思いますが、
自分から回転を作る際の回転発生の成功率はまあまあ高く、自分から回転を作りやすい為、軽く回転をかけようとしただけでも自分から作った回転がボールに乗りやすい。


(フリースペース③)
おそらく、同社のヘキサーピップスとシートのゴム配合は同一と思われますし、スポンジも同じ物を組み合わせている。
しかし、粒形状に違いがある為、ラバーの性能や性質は異なる。
ヘキサーピップスプラスのほうが、シート重量が少し抑えられ、ナックル気味の球質の出にくさも抑えられてはおりますが、自分から回転を作る際の回転発生の成功率は少し抑えられており、変化もやや低下。
最大回転量も低下しており、ボールの軌道のコントロールの良さも少し抑えられてしまっている。

また、他社のラバーと比較した場合、
VICTAS社のVO>101とかなり近い性能となっている。
粒直径はヘキサーピップスプラスのほうが0.05mm程大きくなっているものの、
粒の高さと、粒の台形部分と粒の円柱部分の長さと、シートのベースの厚さはほぼ一緒。
シート硬度はどちらもやや硬めくらいで、
スポンジも、どちらも柔らかめで、やや気泡が大きいオレンジスポンジを組み合わせている。
おそらく、ラバーの製造元が同じESN社製だとは思うのですが…ラバーの全体的な構造もかなりVO>101と類似している。

粒の円柱部分が0.6mm程
粒の台形部分が0.4mm程

円柱部分のほうが少し長めな形状のドイツ製テンション系表ソフトラバーは、粒配列が縦目の物は日本国内のショップでも幾つか種類があるのですが、粒配列が横目の物は希少…?

VO>101のようなラバーを使いたいけれど、粒配列は横目にしたいという場合の選択肢となりうるラバーになるのかもしれません。

また、縦目の粒配列を選択した場合は、VO>101と似たような運用が可能な見込みがあるラバーとなると判断。


(簡易まとめ)
androから発売された
ドイツ製テンション系表ソフトラバー。
粒は低くて粒直径は大きい。
粒形状は円柱+台形。
粒配列は横目か縦目か選択が可能。
粒間隔は結構狭め。
シート及び粒硬度はやや硬めではありますが、ショートピンプルの表ソフトとしてはそこまで硬くはなく、(シート硬度の評点は10段階表記で6.5点。)スポンジは柔らかめな為、全体的な硬度はほんの少し柔らかめになる。
スポンジの気泡はやや大きい。オレンジスポンジ。

表ソフトラバーの中では弾みは中々強く、飛距離の伸びも中々出やすい。
インパクトの工夫次第でそこそこ減速を効かせる事も出来なくはないですが、
ボールの減速は少し効かせにくい。
オーバーミスを誘発しやすい点には注意が必要。

ボールの球離れはほんの少し遅め。球持ちの良さも確保出来ている。
弾道は中々弧線弾道になりやすく、ラバーの高弾道性も中々強い。

自分から回転を作る際の回転発生の成功率はまあまあ高い。
最大回転量の高さはショートピンフルの表ソフトとしてはほんの少し高め。
しかし、インパクトが甘いと回転量が甘めになってしまいますし、インパクトが強くないとほんの少し高めの回転量にはならない。

ナックル気味の球質はやや出しやすいほうですが、勝手に強いスピン反転をするような変化が起きやすいタイプではなく、
変化は表ソフトラバーとしては少し弱め。

ボールコントロール難度は中間基準〜少し難しめくらいと思いました。
スピードは中々高いくらいはありますが、
スピードを活かすには上手くボールコントロールを行う事か必要になるラバーだと思いました。