【andro ヘキサーピップス】
〈表ソフトラバー〉
黒 1.7mm
サイズ 縦179mm×横180mm
パッケージ開封前 84.2g
全開封後 55.2g
カット後重量 37.8g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。
重量比 0.684 (37.8g÷55.2g)
 
〈シート厚〉
ベース 0.35mm程
粒の高さ 1.0mm程
トータル 1.35mm程

〈スポンジ厚〉
1.7mm程

〈シート+スポンジ厚〉
1.35mm+1.7mm=3.05mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.0mm程
粒直径 2.1mm程
アスペクト比 0.476程
台形

〈粒間隔〉
縦 3.566mm程
横 1.048mm程
斜め 1.15mm程
合計値 5.764mm程 (少し低い)
【粒間隔は粒配列を横目に合わせた上で測定】

〈粒配列〉
横目or縦目 選択可能

〈粒表面の布目〉
あり(荒い)

〈andro公式の性能数値〉
【0°縦目】
スピード 105
スピン 87
コントロール 83
スポンジ硬度 37.5° (andro基準)

【90°横目】
スピード 103
スピン 89
コントロール 85
スポンジ硬度 37.5° (andro基準)

Made in Germany


(フリースペース①)
androから販売しているドイツ製表ソフトラバー。
テンション系表ソフト。

粒は短めのショートピンプル。
粒直径はかなり大きい。
粒形状は台形。

粒間隔の合計値は少し低く、粒間隔は結構狭い。
天然ゴム主体の配合を用いて耐久性と安定性を確保したトップシートに、オレンジ色のヘキサースポンジを組み合わせる。

また、粒配列をプレイヤーが自由に選択出来る表ソフトラバーとなっている。

【この記事では、横目の粒配列を選択した上での検証結果を記載。】


①シート硬度及び粒硬度 6.5 (やや硬め)
やや硬めのゴム質ではあるものの、ショートピンプルで粒直径が大きい表ソフトに採用する処方としてはあまり硬い感じはしない。

②スポンジ硬度 2.5 (柔らかめ)
andro基準37.5°
TSP基準日本硬度換算にすると27.5°付近の硬度と感じましたので、スポンジ硬度の評点は2.5点に。
やや気泡が大きいオレンジスポンジ。
やや気泡が大きい影響が現れる為か、指でスポンジを触った時は、TSP基準日本硬度換算で26°くらいに感じますし、実際の硬度数値よりもボールのめり込みも感じやすい。
同社のヘキサーピップスプラスと同じスポンジを採用している。

③シート+スポンジ硬度 4.5 (ほんの少し柔らかめ)
1.7mm程のスポンジ入りでの測定。
スポンジが柔らかめで、スポンジの柔らかさが全体硬度を抑えてくれる為、全体硬度や打球感はほんの少し柔らかめと判断しました。

④粒の曲がりやすさ 3 (やや曲がりにくい)
粒直径はかなり大きく、粒間隔は結構狭いのですが、
ショートピンプルの表ソフトとしてはあまり硬いシート処方ではない為、それほど強い力をかけなくても粒は少し曲がってくれる。
強い力がかかると粒が潰れ気味になりながら稼働はしてくれるものの、斜め45°以上は曲がりにくい。
評点は3点に。

⑤シート+スポンジ重量 5.5 (ほんの少し重め)
1.7mm程のスポンジ入りでの測定。
ブログ内の基準ではほんの少し重めの数値が出る。

⑥難易度 7.5+α (中間基準)
このラバーの特徴としては
◆粒配列を横目か縦目の2種類の中から選択可能である。
◆シート硬度及び粒硬度はやや硬め。
◆粒間隔は結構狭い。
◆スポンジ硬度は柔らかめで、気泡がやや大きい。
◆全体硬度や打球感はほんの少し柔らかめ。
◆弾みはショートピンプルの表ソフトとしては中々弾みが強く、飛距離の伸びも中々出やすい。
◆ボールの減速は少し効かせにくい。
◆最大回転量の高さはショートピンプルの表ソフトの中でも高め。
◆自分から回転を起こす際の回転発生の成功率は結構高め。
◆弾道は結構弧線弾道になりやすく、弧線は作りやすい。
◆ボールの軌道のブレは少し生じにくい。
◆ボールの球離れはほんの少し遅めで、球持ちの良さを確保出来ている。
◆ボールの引っかかりは良く、ボールの不可解な滑り落ちが発生しやすいタイプではない。
【防御特性 −2】表ソフトラバーとしては、相手の回転の影響はやや受けやすい。
◆ラバー重量がほんの少し重め。

等の特徴があると思います。


ショートピンプルの表ソフトとしては中々弾みは強く、飛距離も中々伸びやすい。
ボールの減速は少し効かせにくい。
その為、減速が効かなかった時のオーバーミスには注意。

ボールの軌道のブレは少し生じにくく、軌道のコントロールは良好。
球離れはほんの少し遅めで、球持ちの良さを確保出来ている。
弾道は結構弧線弾道になりやすく、ラバーの高弾道性は結構強い。また、弧線も作りやすい。
ボールの引っかかりの良さが現れる為か、表ソフトラバーとしては自分から強く回転をかけた際の最大回転量は高めですが、相手の回転の影響はやや受けやすい。
1.7mm程のスポンジ入りの場合でもラバー重量がほんの少し重めくらいはある。

このラバーを使いこなすには
相手の回転に負けずにボールの弾みや飛距離の伸びを制御する事が必要になりやすく、ボールの長短の制御の技術力は問われてくるとは思いますが、
球離れはほんの少し遅めで、球持ちの良さも確保出来ていますし、ボールの軌道のブレは少し生じにくく、ラバーの高弾道性の強さも結構強い。
難易度7.5+に入れれる程ではないとは思うものの、ボールコントロール難度は中間基準くらいだと思いましたので、
難易度の評点は7.5+αにしました。


(フリースペース②)
ボールの球質や変化に関しては
【変化の強さ 8.5】
ただボールを当てるだけだと相手の回転は少し残ってくれる事が多い。
変化は表ソフトラバーとしては少し強めではあるとは思いますが、
ナックル気味の球はやや出しにくい。

自分から回転を作る際の回転発生の成功率は結構高め。
最大回転量の高さはショートピンプルの表ソフトの中では高め。
使い手の技術やインパクトの強さに応じて回転量の強さも伸びてくれる。

また、ボールの切る切らないの違いを出すにはインパクトの工夫が必要になるとは思いますが、
自分から回転を作る際の回転発生の成功率は結構高めで、自分から回転を作りやすい為、軽く回転をかけようとしただけでも自分から作った回転がボールに乗りやすい。


(フリースペース③)
粒配列の選択に関しては、
横目を選択した場合は、他社の台形形状のテンション系表ソフトと同様、スピードやスピンやコントロールや高弾道性の強さを武器に出来る見込みのあるラバーとして運用出来る。
また、他社のテンション系表ソフトで、粒配列が縦目で台形形状の物は、日本国内のショップでは種類が少ないと思われる為、縦目の台形形状のテンション系表ソフトを使いたい場合の選択肢となりうるラバーにもなるのかもしれません。


(フリースペース④)
同社の表ソフトラバーの
ヘキサーピップスフォースと性能や使用感を比較した場合、
ラバーの全体的な構造や性能がかなり近い為か、性能や使用感に大きな違いはあまり感じらず。しかし、違いが感じられる部分も幾つかある。
球持ちの良さはヘキサーピップスのほうがほんの少し上。
回転発生成功率の高さはヘキサーピップスのほうがほんの少し上。
スピードはヘキサーピップスフォースのほうがほんの少し上。
しかし、
ラバーの総重量はどちらもあまり変わらない数値が出ましたし、ラバーの高弾道性の強さはどちらも結構強いくらいはあり、弾道帯にも大きな違いはない。

シートは同一の物を使用しておりますし、
スポンジはどちらもやや気泡が大きい。
スポンジ硬度は
ヘキサーピップスが37.5°(andro基準)オレンジスポンジ
ヘキサーピップスフォースが40°(andro基準)クリームスポンジ
となっており、スポンジ硬度は2.5°の硬度差がありますが、個人的には性能や使用感に大きな違いはあまり感じられませんでした。
ですが、ラバーの違いをどう感じるかは個人差が出ると思いますので、ラバーの性能や使用感に大きな違いを感じる可能性もあるのかもしれません。


(簡易まとめ)
androから発売された
ドイツ製テンション系表ソフトラバー。
粒は低くて粒直径はかなり大きい。
粒形状は台形。
粒配列は横目か縦目か選択が可能。
粒間隔は結構狭い。
シート及び粒硬度はやや硬めではありますが、ショートピンプルの表ソフトとしてはそこまで硬くはなく、(シート硬度の評点は10段階表記で6.5点。)スポンジは柔らかめな為、全体的な硬度はほんの少し柔らかめになる。
スポンジの気泡はやや大きい。オレンジスポンジ。

表ソフトラバーとしては弾みは中々強く、飛距離も中々伸びが出やすい。
ボールの減速は少し効かせにくい。
オーバーミスには注意。
ボールの球離れはほんの少し遅めで、球持ちの良さも確保出来ている。
ボールの軌道のブレは少し生じにくく、軌道のコントロールは良好。
ショートピンプルの表ソフトとしては高弾道性も結構強く、弧線も作りやすい。

繰り出される球質に関しては、
ただボールを当てるだけだと相手の回転は少し残ってくれる事が多い。
変化は表ソフトラバーとしては少し強めではあるとは思いますが、
ナックル気味の球はやや出しにくい。
自分から回転を作る際の回転発生の成功率は結構高め。最大回転量も高めで、回転を作りやすい。
使い手の技術やインパクトの強さに応じて回転量の強さも伸びてくれる。

ボールの引っかかりは良いのですが、表ソフトラバーとしては相手の回転の影響はやや受けやすい面もある。
また、1.7mm程のスポンジ入りの場合でもラバー重量がほんの少し重めくらいはある。

ラバーを使いこなすには
相手の回転に負けずにボールの弾みや飛距離の伸びを制御する事が必要になりやすく、ボールの長短の制御の技術力は問われてくるとは思いますし、オーバーミスには注意が必要ではありますが、
球離れはほんの少し遅めで、球持ちの良さも確保出来ていますし、ボールの軌道のブレは少し生じにくく、ラバーの高弾道性も結構強い。
その為、ボールコントロールはショートピンプルの表ソフトラバーとしてはそこまで悪くはなく、ボールコントロール難度は中間基準くらいに収まっていると思いました。

台形形状のテンション系表ソフトラバーとしてはスピンと軌道のコントロールは良好ですし、反発力も中々強く、高弾道性も結構強いタイプのラバーだと思いました。
上手くラバーを扱えれば、ラバーの攻撃性を武器に出来る見込みがあると思います。