【VICTAS カールP-1V】
〈粒高ラバー〉
黒 OX
サイズ 縦172mm×横165mm
パッケージ開封前 63.4g
全開封後 23.2g
カット後重量 17.7g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。(付属の接着紙による接着)
重量比 0.762 (17.7g÷23.2g)

〈シート厚〉
ベース 0.3mm程
粒の高さ 1.65mm程
(円柱部分 1.55mm程)
(台形部分 0.1mm程)
トータル 1.95mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.65mm程
粒直径 1.6mm程
アスペクト比 1.031程
円柱+台形

〈粒間隔〉
縦 3.15mm程
横 1.132mm程
斜め 1.130mm程
合計値 5.412mm程 (低め)

〈粒配列〉
横目

〈粒表面の布目〉
あり

〈スポンジ硬度〉
55°±3 (VICTAS規準)

〈変化度〉
10.00 (VICTAS規準)


(フリースペース①)
粒高ラバーのロングセラー
カールシリーズ。

2020年10月
TSPはVICTASとの統合を発表。
カールP-1Rの性能やラバー設計はカールP-1Vに引き継がれ、2021年2月に新たに発売される。

P-1Vは、高く細長い粒形状を採用。
変化の高さを売りにしている。

P-1Vの粒の高さは1.65mm程。
粒直径は1.6mm程。
粒配列は横目。
粒形状は円柱+台形。
粒間隔の合計値は低めで、粒間隔はやや狭め。

TSP時代のカールP-1Rとは粒形状は異なるものとなっている。
ゴム配合も少し変わっており、シート硬度が少し上昇しているかも…?
スポンジは変更なしと思われる。

また、OXの場合はラバー接着用の接着シートが最初から貼られている。

(この記事ではOXの場合の検証結果を記載。)


①シート硬度及び粒硬度 5.5 (ほんの少し硬め)
シート及び粒の硬度はほんの少し硬めの硬度と感じました。

②粒の曲がりやすさ 4.5 (ほんの少し曲がりにくい)
シート硬度はほんの少し硬めで、粒間隔もやや狭めな影響が働く為か、粒はほんの少し曲がりにくくなっている。

③シート重量 5 (中間重量)
OXで接着紙入りでの測定。
OXのラバーとしては中間重量付近の数値が出ました。

④難易度 7.5+α (中間基準)
このラバーの特徴としては
◆シート硬度及び粒硬度はほんの少し硬め。
◆粒間隔はやや狭め。
◆シートの弾みは粒高としては弾みすぎず弾まなすぎず中間クラスですが、飛距の伸びは少し出やすい。
◆ボールの減速はまずまず効かせやすい。
◆球離れはほんの少し早い。
◆打球感は少し硬め。
◆衝撃減衰効果はOXのラバーとしてはほんの少し高め。
◆弾道は少し弧線弾道気味になりやすく、弧線はやや作りやすい。
◆ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず。
◆シートの引っかかりは良く、ボールの不可解な滑りが発生しやすいタイプではない。
◆【回転影響の受けにくさ 10】粒高としては相手の回転の影響は受けやす過ぎず受けにく過ぎず。

等の特徴があると思います。


ボールの弾みは粒高ラバーとしては弾みすぎず弾まなすぎず中間クラスで、飛距離の伸びが少し出やすい面はありますが、ボールの減速はまずまず効かせやすい。

シート処方はほんの少し硬めですが、粒間隔がやや狭めで粒の高さが高い影響も働く為か、衝撃減衰効果はOXのラバーとしてはほんの少し高め。
球離れはほんの少し早くはありますが、球持ちはある程度確保出来ている。
ゴム質の引っ掛かりは良く、ボールの不可解な滑りが発生しやすいタイプではない。
また、
ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず。
ラバーの高弾道性は少し強め。

ボールコントロール難度は中間基準くらいだと思いましたので、難易度の評点は7.5+αにしました。

TSP時代のカールP-1R(OX)よりもボールの軌道制御がやりにくくなく、ラバーの高弾道も少し向上。
ボールコントロールが改善されたと思います。
(TSP時代のカールP-1R(OX)の難易度の評点は8点(中間基準〜少し難しめ))


(フリースペース②)
キレや変化量に関しては
自分から回転を作る際の回転発生の成功率はやや高め。
最大回転量はOXの粒高としてはまあまあ高い。

【変化の強さ 10】
ただボールを当てるだけだと相手の回転はやや残ってくれる事が多い。
変化は粒高ラバーとしてはやや強め。
ナックル気味の球は出しにくい。

強いインパクトを起こせるようになると、変化に加え、キレの強さも上乗せ出来る見込みがあり、キレと変化のトータル量も伸ばせる。

TSP時代のカールP-1R(OX)と
繰り出される球質は似ている。


(簡易まとめ)
TSP時代のカールP-1Rのキレや変化を残しながらも、ボールコントロールが改善された、ほんの少し硬めのシートのラバー。

OXの粒高としては
まあまあ高いキレも出せて、変化も粒高ラバーとしてはやや高め。
強いインパクトを起こせるようになると、変化に加え、キレの強さも上乗せ出来る見込みがあり、キレと変化のトータル量も伸ばせる。

また、ボールコントロールも損なわないように上手く調整が施されたラバーとなっている。

TSP自体のカールP-1Rの性能を上手く継承出来た仕上がりになっていると思いました。

シート設計はTSP時代のカールP-1Rを完全再現したタイプではないとは感じましたが、ボールコントロールの悪さを抑える事が出来ており、
ボールコントロール難度は中間基準くらいに収まっている。

カールP-1RからカールP-1Vへの用具の切り替えを行う場合は、安心して引き継ぎを行なって良い性能であると感じました。