【VICTAS カールP-5V】
〈粒高ラバー〉
サイズ 縦172mm×横165mm
パッケージ開封前 66.2g
全開封後 25.2g 
カット後重量 19.2g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。(付属の接着紙による接着)
重量比 0.761 (19.2g÷25.2g)

〈シート厚〉
ベース 0.3mm程
粒の高さ 1.65mm程
(円柱部分 1.55mm程)
(台形部分 0.1mm程)
トータル 1.95mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.65mm程
粒直径 1.6mm程
アスペクト比 1.03125程
円柱+台形

〈粒間隔〉
縦 3.158mm程
横 1.14mm程
斜め 1.141mm程
合計値 5.439mm程 (低め)

〈粒配列〉
横目

〈粒表面の布目〉
あり

〈スポンジ硬度〉
55°±3 (VICTAS規準)

〈変化度〉
8.00 (VICTAS規準)


(フリースペース①)
粒高ラバーのロングセラー
カールシリーズ。
TSPがVICTASと統合するに辺り、
TSPのカールP-Hの性能やラバー設計を引き継いだ製品を、VICTAS社のカールP-5Vの名の下に、新たに発売。
カールP-5VはカールP-Hの性能やラバー設計を引き継いだ後継モデル。

P-5VはカールP-1Vの粒形状をベースに粒形状や粒直径を微調整して、シート処方を硬い処方に変更して粒の硬度を上昇させたとの事。
粒配列は横目。
粒形状は円柱+台形。
粒間隔の合計値は低めで、粒間隔は少し狭い。

(しかし、カールP-5Vのシートは、検証に用いたカールP-Hのシートと違い、シートの色は薄くはなく、光を少し反射するシートになっている。
ロットの違いによる個体差の影響なのか、意図的にゴム配合を変更したのかは不明ですが、シートの色や光の反射率がカールP-Hのシートと異なるものとなっている。また、粒硬度にも少し違いが生じておりますし、シート性能にも違いが表れている。)

また、OXの場合はラバー接着用の接着シートが最初から貼られている。


①シート硬度及び粒硬度 9 (かなり硬い)
シート処方は、湾曲させる事が出来ない程の硬さではないものの、粒硬度は粒高の中でもかなり硬い処方である。
中国製の硬い表ソフトに迫る程の硬さ。

②粒の曲がりやすさ 3 (やや曲がりにくい)
粒間隔が少し狭く、シート処方がかなり硬めな影響が強く働く為、
粒はやや曲がりにくくなっている。
評点は3点に。

③シート重量 6 (少し重め)
OXで接着紙入りでの測定。
OXのラバーとしては少し重めの数値が出ました。

④難易度 7.5+ (比較的扱いやすいほう)
このラバーの特徴としては
◆シート硬度及び粒硬度はかなり硬い。
◆粒間隔は少し狭い。
◆シートの弾みは粒高としてはほんの少し弱く、飛距離の伸びも出やすいタイプではない。
◆ボールの減速は効かせやすい。
◆球離れは早く、球持ちは悪い。
◆弾道は少し弧線弾道になりやすく、弧線はまあまあ作りやすい。
◆打球感は非常に硬い。
◆衝撃減衰効果は高過ぎず低過ぎず。
◆ボールの軌道のブレは少し生じにくい。
◆ボールの不可解な滑りが発生しやすいタイプではない。
【回転影響の受けにくさ 8.5】粒高としては少し相手の回転の影響を受けやすい。

等の特徴があると思います。


かなり硬い粒のシートですが、
弾みは意外にもほんの少し弱い。
弾道は少し弧線弾道になりやすく、高弾道性も少し強い。
ボールの軌道のブレは少し生じにくい。
球離れは早く、球持ちは悪い。
しかし、一瞬ボールが引っかかる猶予が残されている為か、変にボールが滑り落ちたりはしにくい。
粒高ラバーとしては少し相手の回転の影響を受けやすくはあるか。

中国の硬い粒高ラバーもびっくりな
独特なシート処方のラバーは、
独自の使用感があり、球持ちは悪く、相手の回転の影響は少し受けやすいですが、弾みはほんの少し弱く、ボールの長短の調整もやりにくくなく、
ボールの軌道のブレも少し生じにくく、ラバーの高弾道性も少し強い。
粒高の中では比較的扱いやすいと思いましたので、難易度の評点は7.5点にしました。

カールシリーズの中でも比較的扱いやすいラバーとなっていると思います。

カールP-H【OX】とどちらが扱いやすいかは個人差により少し意見が分かれる範囲内とは思いましたが、ブログ内の規準で難易度の評点を定める場合は、
カールP-5V【OX】→7.5 (比較的扱いやすい)
カールP-H【OX】→7.5+ (比較的扱いやすいほう)
という評点に。


(フリースペース②)
キレや変化量に関しては
自分から回転を作る際の回転発生の成功率は少し低め。
最大回転量はOXの粒高ラバーとしてはまあまあ高めではあるものの、
強いインパクトを起こせないと緩いキレしか作れない。
キレを伸ばす為のハードルは高い。

【変化の強さ 7.5】
ただボールを当てるだけだと相手の回転がほんの少し残ってくれる事もありますが、ナックル気味になる事もある。
変化は粒高ラバーとしては少し弱め。
ナックル気味の球も出しやす過ぎず出しにく過ぎず。

キレを伸ばすには
キレを乗せれるだけの強力なインパクトと技術が要求される。
インパクトの強さと技術が足りないと、緩い回転のボールが相手に送らさってしまいやすく、キレや球質のバリエーションが乏しくなりやすい。


(簡易まとめ)
粒の高さは高めで
円柱+台形形状。
粒配列は横目。
粒間隔は少し狭い。
シート、粒の硬度は硬め。
粒はやや曲がりにくい。

TSPがVICTASと統合するに辺り、
TSPのカールP-Hの性能やラバー設計を引き継いだ製品を、VICTAS社のカールP-5Vの名の下に、新たに発売。
カールP-5VはカールP-Hの性能やラバー設計を引き継いだ後継モデル。

P-5VはカールP-1Vの粒形状をベースに粒形状や粒直径を微調整して、シート処方を硬い処方に変更して粒の硬度を上昇させたとの事。

しかし、カールP-5Vのシートは、検証に用いたカールP-Hのシートと違い、シートの色は薄くはなく、光を少し反射するシートになっている。
ロットの違いによる個体差の影響なのか、意図的にゴム配合を変更したのかは不明ですが、シートの色や光の反射率がカールP-Hのシートと異なるものとなっている。また、粒硬度にも少し違いが生じておりますし、シート性能にも違いが表れている。

その為、シート及び粒硬度に関しては
カールP-5V→9点 (かなり硬い)
カールP-H→9.5点 (非常に硬い)
評点と記述に少し違いを出している。

カールP-5Vのシート及び粒硬度はかなり硬い。
打球感は非常に硬い。
球離れは早く、球持ちは悪い。
粒高の中では少し相手の回転の影響を受けやすい。
また、変化は粒高としては少し弱めな印象で、自分から回転を作る際の回転発生成功率は少し低め。
最大回転量はOXの粒高ラバーとしてはまあまあ高めではあるものの、
強いインパクトを起こせないと回転量は伸ばしにくい。
キレを伸ばす為のハードルは高く、
インパクトが弱いと、緩いキレしか生み出せなくなる恐れがある。インパクトの強さや技術が足りないと、キレや球質のバリエーションが乏しくなりやすく、緩い回転のボールが相手に返球されてしまいやすい為、球質の強さを意識する場合は注意が必要。

しかし、
ボールの軌道のブレは少し生じにくい。
また、弾みも粒高としてはほんの少し弱くて、ボールの減速は効かせやすく、ボールの長短の調整も難しいタイプではない。
ラバーの高弾道性も少し強く、弧線もやや作りやすい。
粒高ラバーとしては比較的扱いやすいラバーになっていると思いました。

シートの硬さとボールコントロールの良さを両立出来ている事が印象的でありましたし、カールシリーズの中でも比較的扱いやすいラバーとなっていると思います。

キレを上乗せするのは大変なラバーではありますが、ボールコントロールの安定性の高さを主軸にしながら、球質の強化を行う事が出来るラバーでもあると思います。

また、カールP-HからカールP-5Vへの用具の切り替えを行う場合も、概ね問題無く引き継ぎが出来る性能であると感じました。