【SAUER & TRÖGER Hellfire-X
〈粒高ラバー〉
黒 OX
サイズ 縦173mm×横172mm
パッケージ開封前 40.2g
全開封後 17.5g
カット後重量 12.9g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。
重量比 0.737 (12.9g÷17.5g)

〈シート厚〉
ベース 0.3mm程
粒の高さ 1.65mm程
トータル 1.95mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.65mm程
粒直径 1.6mm程
アスペクト比 1.03125程
円柱

〈粒間隔〉
縦 4.1mm程
横 1.656mm程
斜め 1.680mm程
合計値 7.436mm程 (とても高い)

〈粒配列〉
横目

〈粒表面の布目〉
あり

〈SAUER & TRÖGER公式の性能数値〉
テンポ 42
コントロール 95
破壊効果 105
スポンジ硬度 Medium
適性 DEF+/ALL



(フリースペース①)
欧州メーカー。
SAUER & TRÖGERから販売している粒高ラバー。
粒は高く、粒直径は1.6mm程。
円柱形状。
アスペクト比は1.03125程。
粒間隔の合計値はとても高めで、粒間隔もとても広め。
粒の高さと粒間隔の広さが特徴的。

Hellfireよりもシート硬度が少し上昇しており、シートのゴム配合も変更されている。また、粒直径や粒間隔も変更されていて、シートのベースの薄さも抑えられておりますので、Hellfireの特徴である粒の高さと少し高めのアスペクト比を残しながらも、細かな設計に調整を施したシートになっていると思われる。
このシートを作る為に3年以上の月日を費やしたとの事。

SAUER & TRÖGER公式の性能数値的には
破壊効果が高い数値となっており、Hellfireより、スピードが2高く、破壊効果は15高くなっている。コントロールの数値は一緒。

〈参考〉
【Hellfire】
スピード 40
コントロール 95
破壊効果 90

【Schmerz】
スピード 43
コントロール 94
破壊効果 100

【Easy P】
スピード 35
コントロール 105
破壊効果 100


①シート硬度及び粒硬度 6.5 (やや硬め)
シート処方はやや硬めだと感じました。Hellfireよりも評点を1点上げている。

②粒の曲がりやすさ 5 (中間基準)
シート処方はやや硬めではあるものの
粒形状は円柱形状で、粒間隔はとても広めな影響が働く為、
粒の曲がりやすさは中間基準くらいになっていると判断し、評点は5点に。

③シート重量 2 (軽い)
粒間隔がとても広めな影響が現れたか、OXのラバーの中でも軽い数値が出ました。

④難易度 7.5+ (比較的扱いやすいほう)
このラバーの特徴としては
◆シートや粒の硬度はやや硬め。
◆粒間隔はとても広め。
◆シートの弾みは粒高としては少し強めで、飛距離の伸びも少し出やすい。
◆ボールの減速はまずまず効いてくれる。
◆球離れは少し早い。
◆衝撃減衰効果はやや低め。
◆弾道は少し弧線弾道気味になりやすく、弧線はやや作りやすい。
◆ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず。
◆ボールの不可解な滑りが発生しやすいタイプではない。
◆【回転影響の受けにくさ 11】粒高としては相手の回転の影響を少し受けにくい。

等の特徴があると思います。


ボールの弾みは粒高としては少し強めで、飛距離の伸びも少し出やすい。
ボールの減速はまずまず効いてくれる。
ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず。
球離れは少し早くはありますが、あまり球持ちの悪さは感じず、なんとか球持ちは確保出来ている。

打球時の衝撃減衰効果がやや低め。
シートのベースの薄さをHellfireより少し抑えてはいるのですが、粒間隔がとても広めでシートもやや硬めな影響が現れる為か、衝撃減衰効果がやや低めな点は変わっていなく、打球時の衝撃にはやや弱め。

あとは、高弾道性の強さはHellfireより少し向上して、高弾道性は少し強めになっている。

粒高としては相手の回転の影響を少し受けにくく、粒高ラバーとしては比較的扱いやすいほうではあるとは思いますし、Hellfireよりも少し扱いやすさは向上していると思いましたが、
ボールの軌道のコントロールはHellfireと同じく中間評点くらいで、打球時の衝撃にやや弱めな点や球離れが少し早い点も評点材料に含み、
難易度の評点は7.5+に。
(Hellfireの難易度の評点は7.5+α)


(フリースペース②)
キレや変化量に関しては
自分から回転を作る際の回転発生の成功率は少し高め。
しかし、インパクトが雑だと緩めの回転しか出来ませんし、回転発生が成功したとしてもインパクトが良くないと回転量が物足りなくなりやすい。
また、最大回転量もOXの粒高ラバーとしては少し低めですし、少し早い球離れに負けずにラバー全体を引きつらす勢いでインパクトしないと回転量は伸びない。

【変化の強さ 10】
ただボールを当てるだけだと相手の回転はやや残ってくれる事が多い。
変化は粒高ラバーとしてはやや強め。
ナックル気味の球は出しにくい。


(簡易まとめ)
粒の高さは高く、粒直径は1.6mm程。
円柱形状。
粒間隔がとても広めで、
シートや粒の硬度はやや硬め。
Hellfireの特徴である粒の高さと少し高めのアスペクト比を残しながらも、細かな設計の調整をシートに施したラバー。

変化は粒高ラバーとしてはやや強め。
自分から回転を作る際の回転発生の成功率は少し高め。
しかし、インパクトが雑だと緩めの回転しか出来ませんし、回転発生が成功したとしてもインパクトが良くないと回転量が物足りなくなりやすい。
また、最大回転量もOXの粒高ラバーとしては少し低めですし、少し早い球離れに負けずにラバー全体を引きつらす勢いでインパクトしないと回転量は伸びない。

相手の回転の影響を少し受けにくく、ボールの減速はまずまず効いてくれますが、
ボールの軌道のコントロールは良過ぎず悪過ぎず、打球時の衝撃に対してやや弱さがある。

総合的にHellfireと照らし合わせて見れば、
Hellfireよりも最大回転量がやや低下し、打球時の衝撃に対してやや弱さがある点は改善しきれなかったものの、
扱いやすさや粒の硬さや高弾道性や弾みの強さが少し上昇。
ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず、Hellfireと同じくらいの中間基準に。

変化の強さを売りにしながらも、扱いが難しくならないよう、上手くシート設計が調整されているラバーだと思いました。

変化が粒高ラバーとしてはやや強めなラバーとしては珍しく、比較的扱いやすいほうと思える難易度ではあるとは思いましたが、最大回転量に関してはOXの粒高ラバーとしては少し低めな印象を受けましたし、打球時の衝撃にはやや弱め。
弾みは少し強めくらいですが、ボールの減速はまずまず効いてくれるか。

Hellfire-Xも、Hellfireと同じく、変化がやや強めでありながらも扱いにくさは出来るだけ抑えたラバーとしての新たなラインナップに加わる見込みが十分備わっていると感じましたし、SAUER & TRÖGERの3年越しの熱意もしっかり込められていると思います。