【nittaku モリストSP】
〈テンション系表ソフトラバー〉
黒 中 (1.4mm〜1.7mm)
サイズ 縦170mm×横169mm
パッケージ開封前 70.8g
全開封後 44.2g
カット後重量 33.3g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。
重量比 0.753 (33.3g÷44.2g)

〈シート厚〉
ベース 0.4mm程
粒の高さ 1.0mm程
(円柱部分 0.3mm)
(台形部分 0.7mm)
トータル 1.4mm程

〈スポンジ厚〉
1.5mm程

〈シート+スポンジ厚〉
1.4mm程+1.5mm程=2.9mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.0mm程
粒直径 2.15mm程
アスペクト比 0.465程
円柱+台形(台形部分広め)

〈粒間隔〉
縦 0.992mm程
横 3.278mm程
斜め 0.996mm程
合計値 5.266mm程 (低い)

〈粒配列〉
縦目

〈粒表面の布目〉
あり(荒い)

〈nittaku公式の性能数値〉
スピード 12.50
スピン 7.50
スポンジ硬度 30.0 (ドイツ基準40.0)

MADE IN GERMANY


(フリースペース①)
nittakuから販売している
テンション系表ソフトラバー。

伊藤美誠選手の使用実績がある、
テンション系表ソフトラバーのロングセラー。

粒直径は2.15mm程でとても大きめ。
粒形状は円柱+台形で、台形部分広め。
粒配列は縦目。
粒表面の布目は荒い。
粒間隔の合計値は低く、粒間隔はかなり狭い。


①シート硬度及び粒硬度 6.5 (やや硬め)
やや硬めのゴム質ではあるものの、ショートピンプルで粒直径が大きい表ソフトに採用する処方としてはあまり硬い感じはしない。

②スポンジ硬度 3 (やや柔らかい)
ニッタク基準の硬度表記だと30.0°で、ドイツ基準に換算すると40.0°の表記。

TSP基準日本硬度に換算しても30度付近と感じ取れるくらいの硬度。

僅かに気泡があるようにも見えるが気泡はかなり細かく、ほぼ気泡なしに近いくらいかもしれません。

クリームスポンジ。


③シート+スポンジ硬度 5 (中間硬度)
中(1.5mm程)のスポンジ入りでの測定。
シートの硬さをスポンジの柔らかさで緩和してくれますが、全体硬度や打球感は中間硬度付近であると判断。5点か5.5点かで少し迷いましたが、評点は5点に。

④粒の曲がりやすさ 3.5 (少し曲がりにくい)
シート単体で見ると、やや硬めのシート硬度や、粒直径の大きさや粒間隔の狭さ、粒の台形部分の広さの影響が働く為、粒は曲がりにくい設計にはなっているとは思いますが、やや柔らかいスポンジが粒の曲がりにくさを緩和してくれる為か、粒は少し曲がりにくいくらいに収まっていると判断し、評点は3.5点に。
粒は斜め45°以上は曲がりにくいものの、粒に力がかかると、粒の根元と先端付近の両方が稼働してくれる。

⑤総重量 4.5 (ほんの少し軽め)
中(1.5mm程)のスポンジ入りでの測定。
5点(中間重量)の基準値に近いものの、
ブログ内の基準ではほんの少し軽めの基準に。

⑥難易度 8.5 (難しめ)
このラバーの特徴としては
◆シート処方はやや硬め。
◆スポンジ硬度はやや柔らかい。
◆粒間隔はかなり狭い。
◆弾みはショートピンプルの表ソフトとしては結構弾みが強く、飛距離の伸びは中々出やすい。
◆ボールの減速は効かせにくい。
◆最大回転量の高さはショートピンプルの表ソフトとしては少し高め。
◆自分から回転を起こす際の回転発生の成功率はやや高い。
◆弾道はまあまあ弧線弾道気味になりやすく、弧線はまあまあ作りやすいのですが、弧線の作りやすさや高弾道性の強さはショートピンプルの表ソフトとしては少し控えめ。
◆ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず。
◆ボールの球離れはほんの少し早め。
◆ボールの不可解な滑り落ちが発生しやすいタイプではない。
【防御特性 0】表ソフトラバーとしては、相手の回転の影響は受けやす過ぎず受けにく過ぎず。

等の特徴があると思います。


ショートピンプルの表ソフトとしては弾みは結構強く、飛距離も中々伸びが出やすいですし、ボールの減速も効かせにくいと感じましたので、ボールの弾み過ぎや飛び過ぎによるオーバーミスには要注意。
また、長短の微調整もやりやすいタイプではない。

ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず
球離れはほんの少し早めではありますが、
球持ちは極端に悪いわけではなく、ボール接地時間の猶予はある程度確保出来るようにはなっている。
弾道はまあまあ弧線弾道気味になりやすく、弧線はまあまあ作りやすいのですが、弧線の作りやすさや高弾道性の強さはショートピンプルの表ソフトとしては少し控えめ。

ボールの弾み過ぎや飛び過ぎによるオーバーミスを誘発しやすくなるくらい弾力が強くなりやすく、ボールの減速も効かせにくいですし、ボールの軌道や長短のコントロールもしやすいタイプではない。
また、高弾道性の強さはショートピンプルの表ソフトとしては少し控えめな面もありますので、高弾道性が控えめなラバーが苦手な人はネットミスにも注意しないといけなくなるかもしれませんし、
少し控えめな高弾道性がある中でボールを制御する必要がある。

ボールの軌道と長短のコントロールは日本国内のショップで取り扱われているショートピンプルの表ソフトの中でも容易ではなく、
ラバー全体で見ても扱いは難しめとして扱わないと危ないと思うくらいの基準に達すると判断し、難易度の評点は8.5点にしました。


(フリースペース②)
ボールの球質や変化に関しては
【変化の強さ 7.5】
ただボールを当てるだけだと相手の回転がほんの少し残ってくれる事もありますが、ナックル気味になる事もある。
変化は表ソフトラバーとしては強過ぎず弱過ぎずですが、変化が出やすいとは言い難い。
ナックル気味の球も出しやす過ぎず出しにく過ぎず。

自分から回転を作る際の回転発生の成功率はやや高め。
最大回転量の高さはショートピンプルの表ソフトの中では少し高め。
回転は作りにくいタイプではないのですが、ショートピンプルの表ソフトの中では少し高めとなる程の回転を作るには相応のパワーとヘッドスピードは必要となる。

あとはnittaku公式の基準値だとスピード値が12.50になっており、同社のソニックARよりもスピード値は低いのですが、個人的にはソニックAR(中1.5mm程)やハモンド FA スピード(中厚1.7mm程)よりもスピードは高く感じました。
(モリストSPは1.5mm程の物を用いて検証)
スピード値12.50は明らかにスピード値が低く見積もられている。
最低でもスピード値は14.00を超えた数値はあると思われる。


(簡易まとめ)
nittakuから発売された
モリストの表ソフト版。
ドイツ製のテンション系表ソフトラバー。
粒は低くて粒直径は2.15mm程。
粒形状は円柱+台形で、台形部分広め。
粒配列は縦目。
粒表面の布目は荒い。
粒間隔はかなり狭め。
シート及び粒硬度はやや硬め。
スポンジ硬度はやや柔らかい。
全体硬度や打球感は中間硬度付近。
球離れはほんの少し早めではありますが、極端に球持ちは悪いわけではなく、ボール接地時間の猶予はある程度確保出来るようにはなっている。

自分から回転を作る際の回転発生の成功率はやや高め。
最大回転量の高さはショートピンプルの表ソフトの中では少し高め。
回転は作りにくいタイプではないのですが、ショートピンプルの表ソフトの中では少し高めとなる程の回転を作るには相応のパワーとヘッドスピードは必要となる。

弾みは結構強く飛距離の伸びも中々出やすい上、ボールの減速も効かせにくく、ボールの長短微調整もやりやすいタイプではない為、ラバーを上手く扱えないとオーバーミスで自滅する危険性も強い。オーバーミスには要注意。
また、高弾道性の強さはショートピンプルの表ソフトとしては少し控えめな面もありますので、高弾道性が控えめなラバーが苦手な人はネットミスにも注意しないといけなくなるかもしれませんし、
少し控えめな高弾道性がある中でボールを制御する必要がある。
ボールの軌道のコントロールもしやすいタイプというわけでもない。

結構高いスピードを持つ表ソフトラバーではあるとは思うものの、
ボールの軌道と長短のコントロールは日本国内のショップで取り扱われているショートピンプルの表ソフトの中で相対的に見ても容易ではなく、
ラバー全体で見ても扱いは難しめであると思いましたので、上手くラバーを扱えないとスピードの高さを活かせず、自滅がかさみ、ラバーの扱いの難しさに呑まれてしまう危険性も高いラバーであるとも思いました。
ラバーを制御するには高い精度と技術が要求されると思います。