【AVALOX Mo】
〈粒高ラバー〉
黒 OX
サイズ 縦169.5mm×横169.5mm
パッケージ開封前 49.5g
全開封後 22.3g
カット後重量 17.0g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。(付属の接着紙による接着)
重量比 0.762 (17.0g÷22.3g)

黒 極薄 (0.5mm)
サイズ 縦169.5mm×横169.5mm
パッケージ開封前 60.8g
全開封後 33.8g
カット後重量 25.8g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。
重量比 0.763 (25.8g÷33.8g)

〈シート厚〉
ベース 0.3mm程
粒の高さ 1.6mm程
トータル 1.9mm程

〈スポンジ厚〉
0.7mm

〈シート厚+スポンジ厚〉
1.9mm+0.7mm=2.6mm
 
〈粒形状〉
粒の高さ 1.6mm程
粒直径 1.7mm程
アスペクト比 0.941程
円柱

〈粒間隔〉
縦 3.347mm程
横 1.216mm程
斜め 1.213mm程
合計値 5.776mm程 (少し低い)

〈粒配列〉
横目

〈粒表面の布目〉
あり

〈性能とスポンジ硬度〉
Speed A+
Control A+
Variation A+
スポンジ硬度 50度

Made in CHINA


(フリースペース①)
AVALOX社から販売されている
中国製粒高ラバー、Mo(エムオー)。
説明文によりますと、
ソフトタイプで細長い粒から強力な変化球が繰り出される。アバロックスラケットと組み合わせる事で威力倍増。というような記述がなされている。
2019年7月下旬辺りから、日本の一部のショップでも取り扱われるようになりました。
Moには横目と縦目の2種類のタイプが存在するようですが、日本では横目タイプの物のみの販売となっている。
スポンジ入りの場合は極薄スポンジ入りの規格も存在する。(もしかしたら中国本国では薄のスポンジ入りの規格もあるかも…?)
極薄スポンジの厚さは0.5mmの表記となっていましたが、検証用に仕入れた個体は0.7mmのスポンジの厚さがあり、実際の表記よりも0.2mm程厚い個体が当たりました。

粒の高さは1.6mm程。
粒直径は1.7mm程と、粒直径は粒高としては大きめ。
アスペクト比は0.941程。
粒間隔の合計値は少し低く、粒間隔も少し狭い。
粒形状は円柱。

説明文と実際の構造が所々一致しない部分もいくつか見られるラバーである。


①シート硬度及び粒硬度 7 (やや硬め)
シート処方はやや硬めの硬度。
説明文にはソフトタイプと記載されてはいるものの、柔らかさは感じられず。
ブログ内の基準では7点の評点に。

②スポンジ硬度 5 (中間硬度)
アバロックス社公称のスポンジ硬度は50°
しかし、数値の高さ程のスポンジの硬さは感じられず。中間硬度くらいかそれよりほんの僅かに高い程度…?
TSP基準日本硬度換算だと35°〜36°くらいに感じるくらいの硬度。
気泡なし。
ホワイトスポンジ。

③シート+スポンジ硬度 6.5 (やや硬め)
極薄(0.7mm程)のスポンジ入りの物を用いての測定。
スポンジ部分がシートの硬さを少し緩和してくれますが、全体硬度や打球感はやや硬めな印象。

④粒の曲がりやすさ 
OX→4 (少し曲がりにくい)
極薄(0.7mm程)→4.5 (ほんの少し曲がりにくい)

【OXの場合】
粒形状は円柱ではあるものの、粒直径が粒高としては大きめで、粒硬度もやや硬めで、粒間隔が少し狭めな影響が働く為か、粒は少し曲がりにくくなっていると思いましたので、評点は4点に。粒を深く曲げるには強めのインパクトが必要になる。

【極薄スポンジ入りの場合】
スポンジを搭載すると、粒の根元付近の曲がりやすさが少し向上する為、OXの時よりかは少しか粒の曲がりにくさは抑えられている。
それでもほんの少し曲がりにくいかなあと思うくらいの基準ではある為、評点は4.5点に。

⑤シート重量 4.5 (ほんの少し軽め)
OXのラバーとしてはほんの少し軽めくらいの数値が出ました。

⑥シート+スポンジ重量 3.5 (やや軽め)
極薄(0.7mm程)のスポンジ入りの物を用いての測定。ブログ内基準ではやや軽めの数値が出る。

⑦難易度 8〜8.5 (スポンジの有無により可変。)
OX→8.5 (難しめ)
極薄→8 (中間基準〜少し難しめ)

【OXの場合】
このラバーの特徴としては
◆シートや粒の硬度はやや硬め。
◆粒間隔は少し狭い。
◆シートの弾みは粒高としてはやや強めで、飛距離の伸びもやや出やすい。
◆ボールの減速は少し効かせにくい。
◆球離れはやや早め。
◆打球感はやや硬い。
◆衝撃減衰効果は高過ぎず低過ぎず。
◆【高弾道性の強さ −2】弾道はやや直線弾道気味になりやすく弧線もやや作りにくい。
◆ボールの軌道のブレが少し発生しやすい。
◆【回転影響の受けにくさ 10】粒高としては相手の回転の影響は受けやす過ぎず受けにく過ぎず。
◆ボールの不可解な滑りが発生しやすいタイプではない。

等の特徴があると思います。


ボールの弾みは粒高ラバーとしてはやや強めで、飛距離の伸びもやや出やすく、ボールの減速も少し効かせにくい。
オーバーミスには注意。

シート処方の硬さの影響か、打球感はやや硬い。
衝撃減衰効果は高過ぎず低過ぎず。
球離れはやや早め。
ボールの不可解な滑りが発生しやすいタイプではない。
ボールの軌道のブレが少し発生しやすい面がある。
ラバーの低弾道性がやや強め。

ラバーの低弾道性はやや強め。また、高弾道な球はやや出しにくくなっておりますし、ボールがやや持ち上がりにくい。

ラバーを上手く扱うには
ボールの軌道のブレに振り回されないように出来るだけの軌道のコントロールと、ボールの長短等の弾力の制御の両方が必要になってくると思います。
あとは球離れの早さや、打球感の硬さや、シートの硬さや、やや強めの低弾道性への対応力も必要になってくるかもしれません。

粒高ラバーとしては扱いは難しめで、自身のボールコントロール力を問われるラバーであると思いましたので、
難易度の評点は8.5点にしました。


【極薄スポンジ入りの場合】
このラバーの特徴としては
◆シートや粒の硬度はやや硬め。
◆粒間隔は少し狭い。
◆スポンジ硬度は中間硬度付近。
◆全体硬度や打球感はやや硬め。
◆ラバー総重量はやや軽め。
◆弾みは粒高としてはやや強めで、飛距離の伸びもやや出やすい。
◆ボールの減速は効きやす過ぎず効きにく過ぎず。
◆【高弾道性の強さ 1】弾道は少し弧線弾道気味なりやすく、弧線はやや作りやすい。
◆ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず。
◆球離れは少し早め。
◆【回転影響の受けにくさ 7】粒高としては相手の回転の影響はやや受けやすい。
◆ボールの不可解な滑りが発生しやすいタイプでなない。

等の特徴があると思います。


弾みの強さは粒高の中ではやや強めで、飛距離の伸びもやや出やすい。
ボールの減速は効きやす過ぎず効きにく過ぎず。
しかし、ボールの減速が効かなかった時のオーバーミスに注意。

極薄スポンジを入れる事で、特徴に変化が生じますが、
打球感はやや硬めで、球離れは少し早め。
相手の回転の影響は粒高としてはやや受けやすくなってしまっている。
ラバーの高弾道性は少し強め。また、低弾道な球も出せるようになっている。
ボールの軌道のブレは起きやす過ぎず起きにく過ぎず。
また、極薄(0.7mm程)のスポンジ入りでもラバー総重量はやや軽めで収まりやすい。

OXの時よりも球持ちの悪さやボールの軌道のコントロールの悪さが少しか抑えられてはおりますが、ボールコントロール難度は中間基準〜少し難しめくらいと思いましたので、難易度の評点は8点にしました。


(フリースペース②)
【OXの場合】
キレや変化量に関しては
自分から回転を作る際の回転発生の成功率は少し低め。
最大回転量は粒高ラバーとしては少し低め。
インパクトの強さが足りないと緩い回転しか作れない為、注意。

【変化の強さ 9.5】
ただボールを当てるだけだと相手の回転は少し残ってくれる事が多い。
変化は粒高ラバーとしては少し強め。
ナックル気味の球は出しにくい。


【極薄スポンジ入りの場合】
キレや変化量に関しては
自分から回転を作る際の回転発生の成功率はやや高めで、最大回転量は粒高ラバーとしてはまあまあ高め。
粒を深く曲げながらシートやスポンジの引きつれを起こしてボールを切っていく事が出来れば、自分からまあまあ強めの回転を作る事が可能ではあるものの、キレを起こす為のインパクトは自分で作る必要はある。

【変化の強さ 8】
ただボールを当てるだけだと相手の回転はほんの少し残ってくれる事が多い。
変化は粒高ラバーとしてはほんの少し弱い。
ナックル気味の球は少し出しにくい。


(簡易まとめ)
魔の異名を持つ
中国製の粒高ラバー。
粒の高さは少し高めで、粒直径は粒高としては大きめ。
円柱形状。
粒間隔は少し狭い。
シート、粒の硬度はやや硬め。
スポンジ硬度は中間硬度付近。
◆ソフトタイプの粒と記述があるものの、何故か粒がやや硬め(ブログ内の基準では10段階表記で7点を付けるくらい硬さがある。)
◆スポンジ硬度は50°と記載はありますが、思ったより硬さは感じられず、TSP基準日本硬度換算でも35°〜36°くらいで中間硬度付近…?
◆細長い粒と記述はあるものの、粒直径が粒高としては大きめな為、アスペクト比は0.941程と低め。

等、説明文と実際の構造が所々一致していない。
あとは弾みや飛距離の伸びもやや強めな為、粒高としては弾力はやや高めな面もあり、スピードもあり。
ですが
OXと極薄スポンジ入り共に弾力の制御は必要ですし、オーバーミスには注意。

また、キレや変化も自分で上手くひき出す力や技術が足りないと幻惑効果は見込みにくい点もありますし、球離れの早さや粒の硬さや粒の曲がりにくさへの対応力も問われやすい面もあるとも思います。
更に、OXの場合はボールの軌道のブレが少し生じやすくなる点や、やや低弾道性が強めな点も障害になってくるかもしれません。
あとはやや硬めの粒への相性や対応力ももしかしたら関わってくるのかも…?

ラバーを上手く扱うには、まずはボールコントロールに振り回されない技術が必要不可欠になってくるラバーだと思いました。
特にOXは扱いが難しめな為、ボールコントロール不良に要注意。