【STIGA  ホリゾンタル 20】
〈粒高ラバー〉 
黒 中(1.4mm〜1.7mm)
サイズ 縦172mm×横165.5mm
パッケージ開封前 53.8g
全開封後 30.8g
カット後重量 23.9g (縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。
重量比 0.775 (23.9g÷30.8g)

〈シート厚〉
ベース 0.3mm程
粒の高さ 1.6mm程
トータル 1.9mm程
 
〈スポンジ厚〉
1.5mm程

〈シート厚+スポンジ厚〉
1.9mm程+1.5mm程=3.4mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.6mm程
粒直径 1.6mm程
アスペクト比 1.0程
円柱

〈粒間隔〉
縦 3.141mm程 
横 1.136mm程 
斜め 1.136mm程 
合計値 5.413mm程 (低め)

〈粒配列〉
横目

〈粒表面の布目〉
あり

〈STIGA公式の性能数値〉
スピード 63
コントロール 154
スポンジ硬度 20°±3 (STIGA基準)

〈日本オリジナル数値〉
スピード 5
スピン 7
コントロール 9
変化 6

MADE IN JAPAN


(フリースペース①)
欧州メーカー。
STIGAから販売されている
日本製の粒高ラバー。
元日本代表の塩野真人氏と共同開発した最新の粒高ラバー。
粒の高さは1.6mm程で、粒直径は1.6mm程。粒形状は円柱。
アスペクト比は1.0くらい。
粒間隔の合計値は低めで、粒間隔はやや狭め。
中間硬度付近のシートに柔らかいスポンジを組み合わせた横目の粒高ラバー。


①シート硬度及び粒硬度 5 (中間硬度)
ゴム質は中間硬度付近と感じました。

②スポンジ硬度 1.5 (柔らかい)
STIGA基準20°のスポンジは日本のアンチラバーに使われているスポンジ並の柔らかさ。
少し気泡のある水色のスポンジ。
TSP基準日本硬度に換算しても20°付近に感じる柔らかさ。
弾力を吸収するタイプのダンピングスポンジではなさそう。

③シート+スポンジ硬度 3 (やや柔らかい)
全体硬度や打球感はやや柔らかくなっていると思いました。

④粒の曲がりやすさ 7 (曲がりやすい)
ホリゾンタル20の場合、OXだと評点は5点くらいになると思いますが、20°のスポンジを搭載すると、粒の根元付近の曲がりやすさが向上する為、OXの時よりも粒は曲がりやすくなっている、

⑤シート+スポンジ重量 3 (やや軽い)
1.5mm程の中スポンジを用いての測定。
ブログ内の基準ではやや軽い数値が出る。

⑥難易度 7 (扱いやすい)
このラバーの特徴としては
◆シート硬度及び粒硬度は中間硬度付近。
◆粒配列は横目。
◆粒間隔はやや狭め。
◆スポンジは柔らかく、軟性アンチスポンジ並の柔らかさ。
◆全体硬度や打球感はやや柔らかい。
◆弾みは日本の粒高としては弾みすぎず弾まなすぎず中間くらいですが、飛距離は少し伸びが良い印象。
◆ボールの減速は効きやすすぎず効きにくすぎず。
◆弾道は中々弧線弾道になりやすく、弧線は作りやすい。
◆ボールの軌道のブレはやや生じにくい。
◆球離れはやや遅めで、球持ちが良い。
【回転影響の受けにくさ 2.5】粒高としては結構相手の回転の影響を受けやすい。
◆ボールの引っ掛かりは良く、ボールの不可解な滑りが発生しやすいタイプでなない。
◆ラバー総重量はやや軽い。

等の特徴があると思います。


少し飛距離の伸びが出やすい特性はありますが、弾みの強さは粒高の中では中間クラスくらい。飛距離の調整はもの凄くやりやすいわけではないものの、調整が出来るようになると長短の緩急をつける事が可能。

そして、柔らかいスポンジ入りだと、OXの時よりも打球感が柔らかくなりやすく、スポンジを厚くする事で、衝撃減衰効果、球持ち、ボール設置時間の猶予を確保出来るようになっている。
しかし、OXの時よりもシートや粒の引きつれが起きやすくなっている影響か、相手の回転の影響は粒高としては結構受けやすくなってしまっている。
あとは、中スポンジ入りだと高弾道性の強さが更に向上。ラバーの高弾道性は中々強く、弧線も作りやすい。
また、1.5mm程のスポンジを組み合わせてもラバーの総重量はやや軽い数値で収まりやすい。

中スポンジ入りだと粒高ラバーとしては相手の回転の影響を結構受けやすくはなってしまいますが、それ以外には扱いを難しくするような特性はあまり見当たらなく、ボールの軌道のブレもやや生じにくく、衝撃減衰効果も高く、
扱いやすさに優れる粒高ラバーだと思いましたので、
中スポンジの場合は難易度の評点は7点を付ける事にしました。
(OXの場合の難易度の評点は7.5点(比較的扱いやすい))


(フリースペース②)
キレや変化量に関しては
粒を深く曲げながらシートやスポンジの引きつれを起こしてボールを切っていく事が出来れば、
自分から強い回転を作る事が可能ですので、
自分からボールを切って回転を作る力に長けているタイプのラバーだと思います。
スポンジ入りだとOXの時よりも球持ちや粒の曲がりやすさやシートの引きつれやすさが向上し、回転発生の成功率と最大回転量も上昇。
自分から回転を作る際の回転発生の成功率は結構高い。
最大回転量は粒高としてはかなり高い。
粒高ラバーの中でもボールを強く切っていきやすいほうだと思います。

【変化の強さ 7.5】
ただボールを当てるだけだと相手の回転がほんの少し残ってくれる事もありますが、ナックル気味になる事もある。
変化は粒高ラバーとしては少し弱め。
ナックル気味の球も出しやす過ぎず出しにく過ぎず。

繰り出される球質は姉妹品のバーティカル 20【中】と近い。

また、ホリゾンタル 20【OX】のブログ内での変化の強さの数値は9.25。変化は粒高ラバーとしてはほんの少し強めと評価している。

また、
バーティカル20【中】とはシートの粒配列が異なるものの、球質、弾力、コントロール、弾道にはそれ程大きな違いは個人的にはあまり感じられず、扱いにおける難易度も大体同じくらいで良いと判断。
柔らかいスポンジによってもたらされる特徴や特性の変動の影響がかなり強く働くと感じたのですが、スポンジ部分の主張が目立つ影響か、シート部分の粒配列の違いの影響が良くも悪くも感じ取れにくくなっていると思いました。
それくらい柔らかいスポンジによってもたらされる特徴や特性の変動の影響が目立つと、個人的には感じました。


(簡易まとめ)
粒配列は横目。
粒は中間硬度付近で、粒の高さは少し高めで、アスペクト比は1.0程。
スポンジを入れると粒は曲がりやすさが向上する。
スポンジは柔らかくて軽量。
1.5mm程のスポンジを組み合わせてもラバーの総重量はやや軽めで収まりやすい。
スポンジ入りだと、粒高としては結構相手の回転の影響を受けやすくなってはいるものの、
球持ちが向上し、ボール設置時間の猶予の上昇や、衝撃減衰効果の向上等の効果も発生する。
また、ボールの軌道のブレもやや生じにくく、ボールコントロールも優秀。
少し飛距離の伸びが出やすくはあるものの、弾みの強さ自体は粒高の中では中間クラスくらい?

日本のスポンジ入りの粒高の中でもボールコントロールに優れて扱いやすい、とても優秀な粒高ラバーだと思いました。

変化は粒高ラバーとしては少し弱めだと思いましたが、自分から回転を作る際の回転発生の成功率は結構高く、最大回転量は粒高ラバーとしてはかなり高い。
自分からキレは発生させやすい。
また、柔らかいスポンジの効果により、高弾道性の強さが更に向上。ラバーの高弾道性は中々強く、弧線も作りやすい

ラバーを使いこなすには
相手の回転に負けずにボールの長短の制御をする事が必要になってくるラバーではあるとは思いますが、
スポンジの柔らかさの影響による衝撃減衰効果の高さや、自分から回転を作りやすい特性も活かしていければ、防御能力の高さと粒高効果に加え、自分の回転も上乗せした攻守が出来る見込みがあると思います。

生涯を通して末長く使っていける程の防御能力の高さを備えている点は大きく、プロ選手は勿論、粒高初心者でも安心して使える程、ボールコントロール性能がスポンジ入りの粒高ラバーの中でも特に優れており、使い手のレベル帯を問わず使用出来る見込みがある。

中スポンジ入りの場合の
長所や目立つ特性としては、
高弾道性の強さや弧線の作りやすさ、衝撃減衰効果の高さ、ボールの軌道のコントロールのしやすさ、やや軽いラバー総重量、回転の作りやすさが印象的でした。

あとは高弾道性がVICTASのカールP-4V【1.5mm】と並ぶくらい強く、高弾道性の強さはスポンジ入りの粒高ラバーの中でもトップクラスだと思いました。

姉妹品のバーティカル20【中】の特徴と照らし合わせると、粒配列の違いによる打球時のボールの当たりかたや摩擦時のラケット角度によるボールの引っかかりかたの違いは若干生じるのかもしれませんが、柔らかいスポンジによってもたらされる特徴や特性の変動の影響が目立つ為か、個人的には粒配列の違いからくる使用感の違いはあまり感じ取れず。
ホリゾンタル20【中】もバーティカル20【中】と同様、防御能力の高さ&キレの作りやすさ&高弾道性の強さ&衝撃減衰効果の強さに長けていると思いました。