【YASAKA コバルトX-1】
〈表ソフトラバー〉
黒 OX 
サイズ 縦173.5mm×横173mm
パッケージ開封前 58.5g
全開封後 36.3g
カット後重量 26.2g(縦162mm×横160mm) 
※シェークラケットの寸法で、接着剤の重量は含まない。
重量比 0.721 (26.2g÷36.3g)

〈シート厚〉
ベース 0.45mm程
粒の高さ 1.4mm
(円柱部分 1.2mm程)
(台形部分 0.2mm程)
トータル 1.85mm程

〈粒形状〉
粒の高さ 1.4mm
粒直径 1.8mm
アスペクト比 0.777...
円柱+台形(円柱部分かなり広い)

〈粒間隔〉
縦 1.137mm程
横 3.1mm程
斜め 1.057mm程
合計値 5.294mm程 (低い)

〈粒配列〉
縦目

〈粒表面の布目〉
あり(荒め)

〈YASAKA公式の性能数値〉
スピード 6
スピン 4-
コントロール 9


(フリースペース①)
YASAKAから販売している表ソフト一枚ラバー。
オーソドックスラバー(普通の一枚ラバー)の決定版として、
長年販売されている。

パッケージ裏の説明文を見ると、
特殊ラバーを使う相手の返球に対応したいけれど、技術的に特殊ラバーをマスターする事が困難で、普通ラバーから特殊ラバーへの転向が出来ない場合に対しての、一つの考案として使ってみてほしいという側面もあるようで、

特製のゴムで出来上がっておりますので、攻撃にも守備にも適している。
又、適度な弾力もあり、特殊ラバーで打たれたボールにも圧力をさほど感じないで楽に打球出来る。
との記述もあり、
返球能力の高さに加え、特殊ラバーの変化への対応能力の高さや圧力への強さを売りにしている。

コバルトのX系は
X-1とX-2と二種類が存在し、
X-1はスピード重視。
X-2は安定重視。
との事。

WEBサイトの説明文では、強い回転のボールも返球しやすい攻守兼備の一枚ラバーと記載されている。

コバルトX-1は
半粒に分類されていないラバーとしてなのですが、粒の高さがかなり高くて1.4mm程ある。粒直径は1.8mm。大粒とは言っているものの大きすぎない。
粒形状は円柱+台形ですが円柱部分のほうがかなり広い。
ゴム質は硬めですが、同社のA-1、A-2よりは硬くはない。
こちらは同社のコバルトX-2と違って、シートのベースの厚さが0.45mm程になっており、粒が高い分、シートのベースの寸法を0.35mm程短くしている。
(0.45mm程は粒高や半粒のOXラバーと比べれば厚い。)
粒間隔の合計値は低く、粒間隔も狭い。


①シート硬度及び粒硬度 8.5 (硬い)
シート処方は硬いと思いました。

②粒の曲がりやすさ 2.5 (やや曲がりにくい)
粒の円柱部分の範囲は広く、粒形状が中粒ではあるものの、
シート処方は硬く、粒間隔も狭い影響も現れる為か粒はやや曲がりにくくなっている。

③シート重量  10+ (非常に重い)
シートのベースが厚めで粒間隔も狭く、
ゴム質も硬い為か、
OXのラバーとしては非常に重い。

④難易度 9 (難しい)
このラバーの特徴としては
◆シート処方及び粒硬度は硬い。
◆粒間隔は狭い。
◆OXのラバーとしてはやや弾みは強く、飛距離の伸びもやや出やすい。
◆ボールの減速は効きやす過ぎず効きにく過ぎず。
◆球離れは早い。
◆打球感は硬い。
◆OXのラバーとしては衝撃減衰効果はやや高め。
◆弾道は少し直線弾道になりやすく、弧線はやや作りにくい。
◆ボールの軌道のブレは少し生じやすい。
◆ボールの不可解な滑り落ちが発生しやすいタイプではない。
【防御特性 0】表ソフトラバーとしては、相手の回転の影響は受けやす過ぎず受けにく過ぎず。


等の特徴があると思います。

弾みはやや強く飛距離の伸びもやや出やすい。
ボールの減速は減速は効きやす過ぎず効きにく過ぎずではあるものの、
減速が効かなかった時のオーバーミスには注意。
ボールの軌道のブレは少し生じやすい。
球離れは早く、球持ちは悪い。
ラバーの低弾道性は少し強い。

OXのラバーとしては衝撃減衰効果はやや高めではあるものの、
相手の回転にも強いわけではなく、球離れの早さや低弾道性の強さがある中でボールの軌道と長短を制御する技術が問われる。
ボールコントロールの難易度は難しいと判断し、
難易度の評点は9点に。


(フリースペース②)
ボールの球質や変化に関しては
【変化の強さ 4.5】
ただボールを当てるだけだと相手の回転は残りにくく、ナックルになりやすいほうだと思います。
しかし、勝手に強いスピン反転をするような変化が起きやすいタイプではなく、
変化は表ソフトラバーとしては弱め。

自分から回転を作る際の回転発生の成功率はやや高め。


(フリースペース③)
ブログ内の半粒の記事に用いる特性分類値の数値を用いた場合の暫定数値

防御特性 0 (ほぼ表ソフト)
回転特性 6.5 (少し粒高寄り)
総合特性 0 (ほぼ表ソフト)

最大回転量の高さは、スポンジが入っていない為か、そこまで高くはないものの、粒高と比べれば回転はかかってくれる。

表ソフトラバーとしては、相手の回転の影響は受けやす過ぎず受けにく過ぎずである為、
防御特性の評点は0点に。
総合特性の評点も0点で、カテゴリ的にはほぼ表ソフトの扱いの評点にしました。


(簡易まとめ)
粒は硬くて、とても分厚いシートの一枚ラバー。
強い回転のボールも返球しやすい攻守兼備のラバーとして長年ラインナップされているラバーですが、
相手の回転の影響は受けにくいとは感じられず。

ナックルの球質は出しやすいほうではありますが、勝手に強いスピン反転をするような変化が起きやすいタイプではなく、変化は表ソフトラバーとしては弱め。
自分から回転を作る際の回転発生成功率はやや高め。
最大回転量は表ソフトラバーとしてはあまり高くはない。

打球時の衝撃減衰効果はやや高めではありますが、
ラバーの低弾道性が少し強く、
球離れは早い。
また、弾みはやや強く、オーバーミスには注意が必要ですし、
相手の回転や球離れの早さや低弾道性の強さに負けずにボールの軌道と長短を制御する必要がある。
ボールコントロールの難易度は難しいですし、打球感が硬い為、硬い打球感が苦手な人には辛いかもしれません。

また、同社のコバルトαやA-2、A-1と比べるとボールコントロールが劣ると思いましたし、コバルトX-2よりもボールコントロールは難しく、低弾道性も少し強くなっており、コントロール不良による事故率も増してると思いますので、コバルトX-1は推奨しにくいラバーかも…と感じましたし、コバルトαのほうがコントロールは確保しやすいと思います。