こんにちは、アヅキです。まぁ、今は夜なんですけどね。
実はこの前にショッピングビルに行ったときに、面白そうなDVD見つけて持ってきたんですよ。
題名はオクトシャーク、深海からの恐怖
「このB級テイストな適当な邦題いいなぁ。名は体を表すみたいで」
私が今住んでいる家にはテレビやDVDデッキがそのまま残されていた。
まぁ、避難時にテレビとDVDデッキ抱えていく人もいないでしょうしね。
海洋研究所の事故によって生み出されたタコとサメのハイブリット生命体オクトシャークが出現し、観光客で賑わうリゾートビーチは惨劇の舞台へと変貌する。逃げ惑う人々は、一人また一人とオトクシャークの無慈悲な吸盤に捕らえられていくのだった。話題のオクトパスパニックついに登場。
煽り文句を改めて流し読みつつ、ボルテージがあげてから、DVDをデッキに挿入。
鑑賞の共にチョコチップとミネラルウォーターも準備済み。
私はソファに腰かけ、ビーズクッションを抱きかかえて視聴態勢に。
無駄に壮大なオープニング曲がホームシアターセットのスピーカーを震わせる。
そして、場面はエメラルドグリーンの海からリゾートピーチの俯瞰映像、そしてビーチでバカンスを楽しむ水着美女たちへのズーム。
「むぅ、ここは手堅く来ましたね」
これは完全な死亡フラグです。
ほどなくスピーカーから響き渡る水着美女たちの悲鳴を聴きながら、私はチョコチップを口に放り込み、もぐもぐと咀嚼。
開始から15分後の惨劇です。
そして、そんな惨劇なんてなかったのように主要登場人物たちがいよいよ登場。
まぁ、ここからが本番ですね。
主人公はちょっといい加減な感じのイケメンで、観光船の船長。そして、ヒロインは別れた元恋人で海洋学者ですか。
またベタですねぇ。ですが嫌いではないですよ。
そして、この手のパニック物にはお約束の人命より評判を気にする市長。
市長にオクトシャークの危険性を説明する元恋人の海洋学者のシーンは、安定の資料映像による尺稼ぎ。
そして、市長が雇った強キャラ感を漂わせる自称サメハンターおじさんも登場。
盛り上がってきましたね。
サメ狩りに自動小銃が必要なのかとかツッコみ要素も抜かりなく盛り込まれてます。
これは、オクトシャーク相手にそれなりに善戦して、手ごわい相手だったぜとか言った直後にどっこい生きてたオクトシャークに背後からヤられるパターンですよ。
あと、細かいですけど、オクトシャークの水中シーン、CGぽいですけど、明らかに形態が違いますよね。
どっか別の作品から抜いてきたとかかな。
物語は適当に無意味なシーンで尺を稼ぎつつも、佳境へ。
無駄に適応力のある脇役登場人物たちは、逃げるという選択肢を選ばずにボートのオールやバールで果敢に立ち向かうも次々と吸盤の餌食になっていく。
そして、活躍を期待してたサメハンターおじさんがついに動く。
ちょっと待って、サメハンターおじさん!
なんでロケットランチャーなんて持ってるの?というか、初登場シーンでこれ見よがしにみせていた自動小銃使わないの?
私のツッコミをよそに、オクトシャーク目掛けてロケランを放つサメハンターおじさん。
やったか!?
もちろん、やってない。サメハンターおじさん退場。
いいキャラだったよ。
そして一瞬だけおじさんの死を悼んだ主人公とヒロイン、次の瞬間には何事もなかったかのように立ち直るのも定番中の定番。
「ん?待って、主人公のシャツ袖なしに変ってない?」
念の為、巻き戻して確認してみたけど、前のシーンだと半そでシャツだったのにいつの間にか袖なしに変わってる。
「着替えられるシチュエーションじゃないし、これは絶対撮影ミスだよね」
言った後になって、私の問いかけに答えてくれる人がこの部屋に誰もいないという事実を思い出した。
一時停止された映像も止まっていて、さっきまで大音量を響かせていたホームシアターセットも今は沈黙している。
広いリビングルームにいるのは私一人だった。
リビングルームどころか結構広いこの家に住んでるのも私一人だ。
元の世界にいた時には、B級映画を見る時はだいたい傍にお父さんかお兄ちゃんがいたから、誰かが突っ込めば誰かが反応してたけど…
皆元気かなぁ。きっと心配しているよねぇ。
なんだか、ちょっと感傷的になってしまいました。
でも、今それを考えても仕方ないよね。
いつか戻れるって信じているけど、私がここに来たのにもきっと意味があるはずだから。
「でも、やっぱり一人で映画見ても、なんかいまいちだなぁ」
今度誰か誘ってみようかなぁ。
ビーズクッションを抱き直しつつ、再生ボタンを押す。
誘うなら誰がいいかなぁ、とか考えながら。
オクトシャーク、シリーズが結構あるみたいだしね。