ドコモが提供するターゲティング技術の近未来
■ サマリ
NTTドコモは、今秋発売予定の907iシリーズで、ユーザの好みや
居場所に合わせて、近くの店舗情報、イベント、地域の情報をユーザ
に配信する「生活支援型」サービスを開始します。
ユーザにとっては、より自分に関連する情報、自分の好みの情報を
得ることができ、情報を提供する企業や店舗にとっては、よりユーザ
に適切な情報を届けることで、マーケティング効果の向上を期待
することができます。
■ ポイント
GPS情報などを基にして、その地域にいるユーザに対して、関連する
情報を届けるサービスは以前にもあるのですが、加えてカレンダーなど
のツールで、ユーザの「行動予定」がわかれば、それをGPSシステムと
レコメンデーションシステム、行動モデリングシステムと連携させることで、
より効果的な情報の提供ができそうです。
例えば、8月の夏休みに海外旅行に行く予定があるユーザが、7月の
休みの日に渋谷にいれば、このユーザだけをターゲティングして
「いま渋谷の○○百貨店で、旅行バッグがセール中!」といった
情報を届けることができます。
また、このユーザ行動履歴が蓄積されればされるほど、行動予測
モデルの精度が高まるので、例えばこのユーザがお酒が好きだという
ことがわかれば、旅行中もその地域の近くのお酒が飲めるお店の
情報を中心に紹介したりすることができます。
■ コメント
カレンダーというのは、ユーザの行動予定を把握するための1つの
ツールでしかないのですが、もしメールやWebの閲覧記録や通話記録
までが行動履歴データとして蓄積されるようになると、当然ながら
今度はプライバシーの問題が懸念されますね。
適切なタイミングで、適切なユーザに絞って、適切な情報を届ける、
というマーケティングができる環境ができつつあるのは、マーケターに
とってはとても興味深いことですが、一度ユーザの信用を失ってしまったら
回復するのには膨大なコストがかかります。
ドコモ側も、ユーザが望まない場合は、当然オプトアウトできる仕組みを
つけると思いますが、ターゲティング技術が進化して、レスポンス広告の
精度が上がっていけばいくほど、長期にわたってユーザと良好な関係を
どうつくっていくか、というブランディングを意識した展開を考えなければ
なりませんね。
■ 参考URL:CNET
http://japan.cnet.com/mobile/story/0,3800078151,20376512,00.htm