ドイツには、Praktikum(職業訓練)という制度があります。
これは、大学生が自分の興味ある職業を、学生のうちに一ヶ月ほど体験するという制度で、
大学の授業の一環として、最低一回は行うように義務づけられているようです。

Adson自身はやったことはないのですが、
基本的には将来就きたい職業を少し体験させてもらって、いろいろと教えてもらう代わりに、
そこで働いている人のために下働きを無償でする、という制度のようです。

現在うちの研究所にも、Praktikumのためにやって来た学生が一人います。
同分野ということで、Adsonが面倒をみることになりました。
うちの職場は研究=職業なので、学生さんにやってもらう仕事を見つけるのに苦労します。

彼女は普通に優秀なのですが、ちょうど学士論文を書いたところですから、
知っていること、できることのレベルはそこそこです。
あまり専門性の高いことは、危なくて任せられませんし、
かといって毎日コピーばかりさせる訳にもいかず。。。
うまく彼女のレベルにあったものはなかなか次から次へは出て来ません。

あと一週間。。。。。
自分の仕事よりこっちのほうが、今は大変です。

Adsonがドイツへ来たのは7年前です。

最初は学生として滞在していたのですが、その後いろいろあって(ここらへんの事情はまたのちほど)、研究機関に任期制研究者として勤めることになり、今に至っています。

専門分野は文系で、とあるマイナー言語を使って歴史、文献、言語学の真ん中へんのような研究をしています。
時代で言うと古代~中世で、今は中世寄りです。
それはもう、かなり小さな分野なので、ここで専門を発表しただけで、Adsonのことが特定できるくらいです
(←これで既に分かった方、大人の対応をお願いします)。

当然、就職はドイツ、日本に限らず世界中で超困難。。。

Adsonはまがりなりにも現在就職できていますが、任期制です。
しかもAdsonが任期制なのではなく、プロジェクト自体が任期制。。。。
そう、あと二年でメンバー全員が次のプロジェクトを立ち上げるか、他を探して移るかしなければなりません。

見つかればいいな。。。。次。。。。


Adsonの一番好きな本の一つです。
自分の名前もここから戴いたくらいに好きです。

実はこの本、Adsonがドイツ語で読んだ初めての本なんです。
Umberto Ecoは本職が学者さんということで、最初っから容赦なくラテン語のオンパレード(涙)。
ストーリーを追うよりも後ろに付けられた注釈でラテン語の意味を調べる方がメインになることも。。。

よりによってこんな本を一番最初に選んだAdsonも馬鹿でしたが、
ちょうどSüddeuche Zeitungから廉価版(あの分厚さで5ユーロです)が出版されたのでつい。。。。

ストーリーは、大体以下の通りです。
カトリックの見習い修道僧であるAdsonは師であるWilliam of Baskervilleと共にとある修道院を訪れます。この修道院では修道僧の不可解な死亡事件が起こっており、英才で知られたWilliam of Baskervilleは早速調査を始めます。ところが、この修道院にはどうやら秘密があるようで、修道僧たちはWilliamの調査にどうも非協力的な態度をとります。更にWilliamと因縁浅からぬ異端審問員Bernard Guiまでもが修道院へ現れます。
Williamは困難な状況の中、真実を突き止めるべく調査を続けます。そしてそれを手伝っていたAdsonにも運命的な出来事が。。。。

ショーン=コネリーとクリスティアン=スレイターで映画化もされています。
原作の雰囲気をとても良く再現していてこちらもお勧めできます。
コネリーといえばボンドという方が多いと思いますが、
Adsonにとっては、William of Baskervilleです!