待ちに待った三連休ですが、私たちの想像を遥かに上回る規模の台風が日本にやって来るかもしれません。なぜなら今回の台風は気象庁の発表によりますと1951年から記録している台風の中でとかなり大きい勢力にまで拡大するであろうと予測されているのです。

台風14号、通称ナンマドルは中心気圧が910hpaという猛烈な勢力で日本列島を横断すると予測されている大型の台風です。中心付近の最大風速は1秒に55mの速さで突風が吹いており、これは家屋の倒壊や鉄骨がぐにゃりと根元から折れてしまうほどの風速だといいます。

そして上陸時の中心気圧が統計上一番小さなものは1961年に高知県室戸岬に上陸した「第二室戸台風」になります。その中心気圧は925hpaであり、最低気圧888hpa。900hpaを切る台風は恐らく現在生きている人で経験している方はいないと思います。この第二室戸台風での被害は死者・行方不明者合わせて202人、負傷者は5000人近く、倒壊家屋は全壊半壊合わせて60,000棟を超えたと言われています。今回の台風はまだ日本列島に上陸していませんので分かりませんが、上陸前からかなりの気圧の低さなので油断は禁物です。

それでは2018年に関西地方を襲った台風21号の時を参考に、今回の台風が如何に恐ろしいのかを見ていきましょう。

筆者は神戸に住んでいますので台風21号はモロ直撃しています。ここまで生きてきて初めて台風に殺されるかもしれないと思うほど眠れない恐怖の夜を明かした記憶があります。

まず台風21号は最低気圧が915hpa、徳島県に上陸した当時の中心気圧は950hpa、これは第二室戸台風よりも25hpa弱いことになります。そんな台風でも海は大きくうねって高潮を発生させ、それによって関西国際空港の連絡橋と循環船が衝突し、連絡橋が破壊されて通行不可能となりました。他にも神戸市の中古車販売店が浸水して駐車してあった約100台の車が炎上、港に積まれてあったコンテナも波に攫われていくつかのコンテナが燃えました。人的被害は飛来物に直撃、補強工事をしていて屋根から落下、側溝に流されて亡くなった方の合計14人でした。

筆者の住まい周辺も窓ガラスが割れたり、木が倒れたり、ビルの足場が崩れたりなど、台風が去った街はまるで地震が起きた後のような光景でした。あのガタガタと大きな音を立てて揺れる窓がいつ割れてしまうのか、事前にテープを貼って補強はしていましたがあまりの恐ろしさに寝ることは出来ませんでした。

しかし今回の台風はこの台風21号よりも強力だろうと予想されています。そして主に関西地方を襲った21号とは違い、14号は日本列島を丁寧に縦断する軌道で北上しています。テレビで巨大台風が将来的に発生するかもしれないと特集されている時期もありましたが、もう既に巨大台風は近くまで迫って来ているのではないでしょうか。

今一度、家にある全ての窓ガラスをガムテープや養生テープなどで補強する、ベランダには飛んで行く物は置かない、トイレやお風呂場・洗面所・台所など下水と繋がっている穴には水嚢(ビニール袋に水を溜めたもの)で蓋をする、停電時の時を考えて携帯電話はフル充電にしておくなど、身近で出来る防災対策は積極的に行うようにしてくださいね。

それでは最後までご覧いただき、ありがとうございました。