6話 絶望のサイエンティスト


 やつは一人の女性を投げ出した。そこに全員が目を疑ったはずだ。
「張刑事!!!」
俺はすかさず駆け寄った。しかしその一瞬の隙を突かれ
「ボルテックフィニッシュ!!」
2人の財団ライダーの技を食らって変身が解けてしまった。倒れた張刑事は息をしていなかった。
「やはりあなたは何も守れなかったようだ。」
やつの言葉が刺さる。今目の前の人を俺のことを信じてくれた人をみすみす死なせてしまった。
「これでわかっただろ?お前の発明は犠牲を生むだけの兵器だ。だが、俺達と来ればその頭脳と兵器が希望に変わるんだ。」
「ふざけるな。」
俺は言葉を振り絞った。
「こんなことで、俺の発明で今ここに倒れている彼女が蘇るものか!!」
「俺達と来ればできるさ。死んだ人間を蘇らせることも。人々の世界を豊かにすることも。」
本当なのか。本当にそんなことができるのか。
「聞くな!!!!戦兎!!!!」
万丈が叫ぶ。
「お前らは黙ってろよ!!」
フレアとクラークの攻撃が続く。
「あなたがここで決断すれば犠牲は彼女だけになります。彼らまで犠牲にするほどあなたは愚かではないと思いますが?」
そうだ。あいつらまで危険な目に合わせるわけにはいかない。
「わかった。ついていく。」
「何をいっているんだ、葛城!」
幻さんが叫ぶ。本名で呼ぶということは余程の感情がこもっているに違いなかった。だけどみんなをこれ以上傷つけさせるわけにはいかない。
「それでは行きましょう。」
「待てよ!!」
「行くな!葛城!!」
「この野郎!!!」
パラレルワールドの扉が強制的に閉まり、戦兎は消えていった。




 取り残された4人はやるせなく荒廃した町並みのようにただ立ち尽くしていた。すると死んでいたはずの張刑事が起き上がったのだ。
「よっと。」
彼女は一人でに立ち上がり、首と肩をほぐしていた。
「何で?」
かずみんの素朴な疑問と共に彼女の体から赤い液状のものが出てきた。液状のものはやがて人型となり声をあげた。
「何とか乗り切ったぜ。」
「。。エボルト!」
全員が驚いた。先程の戦闘にも現れず今ノコノコと現れたのだ。
「てめえ!!今まで何してやがった!!!」
万丈が掴みかかる。
「おいおい。俺はこの女に憑依して仮死状態になって守ってやったんだぞ?その態度はねえだろ。」
エボルトが反論した。張刑事も重い空気に口火切った。
「すみません。私がまたご迷惑をおかけしたみたいで。」
「そんなことはない。守り切れなかった私達にも責任はある。」
すかさず幻さんがフォローする。
「でも戦兎がこのことを知ってたらやつらの言いなりにならなくても済んだのにな。」
かずみんが言った言葉が全員を落胆させた。事実彼女という犠牲を胸に戦兎はパラレルワールドに向かった。
「まあ仕方ねえな。やつらの言うことも正しい。」
エボルトがまた余計なことを言った。
「あいつの発明を散々兵器利用してきたてめえが今更何言ってんだ!!」
「やめろ龍我!今こいつにキレても戦兎は戻って来ねえ。」
熱くなる万丈をかずみんが止めた。
「わかってるねぇ。グリス。そう。俺のせいじゃないにせよ、財団Xは戦兎の頭脳を使って様々なことをやろうとしてるんた。」
「どういうことだ。」
ここではじめて内海がしゃべった。
「やはり同じ技術者として興味があるか?」
エボルトが内海を煽った。
「てめえ!!さっさと話せよ!!」
万丈がまたエボルトを牽制する。
「まあ落ち着けよ。あいつらはまず戦兎の頭脳を使って死んだ人間を蘇らせようとしてるのは本当だ。」
またも全員が驚いた。
「やつらの狙いは仮面ライダーゲンムだ。やつを生き返らせ、そこから大量の人間を蘇らせるつもりだ。」
「仮面ライダーゲンム?」
全員が聞き覚えのない名前だった。
「万丈。お前はエグゼイド達の世界に行って会っているはずだぞ。神と名乗る男に。」
「神。。。あいつか!!!」
他の3人は納得していなかったがエボルトは話を進めた。
「2つ目は財団の新事業の半獣人間計画の進行を早めようとしているんだろう。これについては詳細がわからないがこんな人間が誕生したらたちまち世界は混乱に陥ることは間違いねえだろうな。」
「戦兎はそんなことのために。。。」
「まだあるぞ。3つめは時空破断システムの完成だ。時空を破壊し全ての世界を統一、均一、同一かしようとするものだ。」
「それをされるとどうなるんだ?」
万丈が聞いた。
「恐らく俺達は消えてなくなる。戦いがあったことも、仮面ライダーが存在していたことも消える。この宇宙には仮面ライダーが全く存在しない世界もあるからな。」
「そんなことされたら世界は。」
「そんなこと絶対させねえ。」
「戦兎を追うか?」
全員の意志は決まっていた。
「追うに決まってんだろ!」
「追う以外の選択肢はない!」
「追わないと世界が滅びるのでね」
「あいつを絶対に止めてやる!!」
「その意気だ。」
「あの」
隣で聞いていた張刑事が声をかけた。
「どうしてそこまでするんですか?」
全員が張刑事を見た。
「世界なんてそんな大きなもの。ましてや宇宙だなんてそんな大きすぎるもの守れませんよ!それにだれもあなた達仮面ライダーが守っているなんて知らないのに。。桐生さんだってもっと感謝されるべきなのに。。。」
全員が笑った。
「やらなきゃいけないんだよ」
「ラブ&ピースのために」
「それが仮面ライダーですから」
かずみん、幻さん、内海は戦兎の言葉を代弁するかのように答えた。
「これはみんなあいつが俺達に教えてくれたことなんだぜ。」
万丈が胸をはる。
「まあ仮面ライダーってのは人のために自分を省みない、そんなお人好しのバカばかりだということだよ。」
エボルトが張刑事の肩を叩きながら説明した。
「そんじゃ、いっちょ戦兎助けて、さくっと世界を救おうぜ!!!」
万丈の言葉に全員が頷いた。


























































































「さて次はどんなゲームが待ってんのか、心が踊るな!!!永夢!」
「行こうか!」


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