今クールのドラマ その2 「曲がり角の彼女」「anego](ネタばれ注意) | 書呆子のブログ

今クールのドラマ その2 「曲がり角の彼女」「anego](ネタばれ注意)

この二つのドラマは似ているとか言われている、確かに似ていて、実は、第4回くらい、同じ週に、おんなじようなシーンが出てきてびっくりした。
それは、ヒロインが、転びそうになったところを、気になるが、まだ特別な関係ではない男性に抱きかかえられるというシーンだ。
「曲がり角」では、要潤に、「アネゴ」では赤西仁に支えられていた。

私は前者の方が好きだ。
近頃のドラマにしては、仕事を責任感もってきちんとやっているところをきっちり描いているところがいい。恋愛ドラマって職場が出てきても「お前、いつ仕事しとるんや」と突っ込みたくなることが多いから。
また、仕事を一緒にしている男女が、はじめは反発しあいながらも魅かれていく(稲森と要)っていう古典的なパターンが、古典的過ぎて、近頃あまりなかったのだけど、そういうのって萌える。
昔(1970年代)は、『おおヒバリ』(島田陽子、北大路欣也、古谷一行の三角関係。生徒役だった竹井みどりは最近「ミナミの帝王」に出ているらしい)とか、『あひる飛びなさい』(香山美子と篠田三郎)とか、黄金のパターンだったのにね。

「anego」は、林真理子の原作が出たばかりの頃読んだ。
ホラー小説だった。こわくてこわくて仕方なかった。
本当の主人公はともさかりえ演じる絵里子だ。
はじめは原作に比べて若すぎないか、と気になったが、精神的にかなりいっちゃっている人間、失うものが何もないと開き直った女の底なしの恐ろしさ、ルサンチマンを逆手に取る確信犯の不気味を、既に十分表現できていてすごい。

ともさかは、幽霊なのに誰よりも健康的にみえる「ロッカーのハナコさん」みたいな対極的な役もこなせるし、本当に演技のうまい女優なのだな、と改めて底力を感じる。

二つとも自分よりも他人のことを考えてしまう、「男前な」性格のいい働く女性が主人公なのだが、こういう人物像の原型は、トレンディドラマの元祖といわれる、1988年の『抱きしめたい!』で浅野温子の演じたスタイリスト池内麻子だと思う。
幼稚園からの親友・夏子(浅野ゆう子)に恋人(岩城滉一)を盗られても、二人のことを心から心配し、岩城の浮気(相手はゴン夫人生田智子)で家出してきた夏子をマンション(バブルだったからすごい豪華マンションだった)に同居させる。岩城は麻子にも未練たらたらで、「生田とまた過ちを犯す」とだまして麻子をホテルに誘い出したりするが、「また浮気したら夏子がかわいそう、とめなきゃ」と麻子が必死でタクシーで駆けつけるシーンが何度思い出しても泣ける。
気風が良くて、思いやりがあって、仕事ができて、この麻子の人物造型が、松原敏春(三谷幸喜も絶賛のライター)のシナリオとともに最高に良かったドラマだった。
ちなみに、編集者役の石田純一もこのドラマでブレークしたのだった。