エピローグ:To Be Continued――もしも、またどこかで

電車の窓に映る、もう一人の自分が、やけに静かに見えた。

握りしめた小さな箱の中には、Adoが残してくれた一輪のブルーの薔薇。

“存在しなかった”はずの青い薔薇。
それが“夢叶う”に変わったのは、誰かが本気で、無理だと思ったものを追いかけたからだ。

僕も、そんな夢を見てたのかもしれない。

顔も知らず、名前もフルネームも知らず、たった一日、手を繋いで、心だけを預けた恋。

「……また、どこかで会えたらいいな」

そんな希望は、きっと未練なんだろう。

でも、あの子の声が、手の温もりが、あのブルーの薔薇と一緒に、僕の胸に咲き続けている。

スマホに、通知がひとつだけ届いた。

from:Ado
“これが最初で最後の恋だって、決めるつもりないよ。
あんたも、いつかまた――夢みたいな恋、してくれますように。”

To Be Continued.
もしも、またどこかで。