先月「エレベーター」のしっぽ(ー)の有無について書きまし
たが、台北にある超高層ビルの『T芝エレベータ』の世界最速
「エレベーター」を見てきました(社名を尊重すると、こんな
風に書かなければならないので不便です)。
しっぽのない「学術表記」は、今となっては不自然なだけで、
簡潔化の効果をあまり感じさせませんが、「外国語をそのまま
片仮名で表す場合、4文字以上で、語尾が長音のものはこれを
省略する」という、学者仲間での昔ながらの慣行によるもので
す。
また、その昔、学術用語の統一を目指した『文部省学術奨励審
議会学術用語分科審議会』という長い名前の委員会が、意見を
まとめきれずに「英語語尾が長音の場合は、長音符号を用いる。
ただし、省く慣用のあるものや、これから造る述語には、必ず
しも付けなくてもよい」ということで妥協したのが国語審議会
の『外来語の表記』答申に引き継がれているため、学術臭を好
む人たちの間で4文字規則がいまだに生き残っているわけです。
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