★翻訳ワンポイントレッスン★


<今日のテーマ>:
用語の翻訳―カタカナ用語のしっぽを切る


原語の -er や -or などの語尾を「コンピューター」のように
長音記号で引き伸ばす「一般表記」を使う会社と、「ー」を省
く「学術表記」を使う会社とがあります。語尾の長音記号を省
くのは、学者の慣行の名残です。翻訳者は、注文に合わせて表
記法を使い分けなければなりません。
今回は、有名なM社が採用している学術表記法の「4文字規則」
(コラム参照)を実際に使ってみることにします。本来は、長
いカタカナ語の無用な語尾を省いて簡潔化するのが目的だった
ようですが、4文字という限界を設けた点が変則的で、扱い難い
のがこの規則の欠点です。4文字としたのは、「タクシのドライ
バがミラで客の様子を…」という具合になるからです。

M社が採用している4文字規則は、【拗音、促音、小さい「ァィ
ゥェォ」は数えず、「ー」は数える】ことにして、【末尾の「ー」
も含めて3文字以下のときは「ー」をつけ、4文字以上のときは
「ー」を省く】というものです。この規則によれば、header は
「ヘッダー」で、picture は「ピクチャ」です。


明日は例文を使ったレクチャーを行います。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
翻訳力診断はこちら http://www.babel.co.jp/shindan/03.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━