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★翻訳ワンポイントレッスン★
<今日のテーマ>:
数と比較の自然な表現―「1つ以上」は日本語か
日事物の数を必ずしも表現しない日本語と、文法的な数を一致
させてすべて明示する英語では表現構造が本質的に異なるので、
英日翻訳では、事物の数を訳出するかどうかの判断が大切にな
ります。a と書いてある場合、事物を類型として示すのではな
く、数を問題にするときには、1という数を明確に訳出する必
要があります。また、one 、single と書いてある場合にも、訳
文上で1という数を明示する必要があるのが普通です。ただし、
one or more は、「1つ以上の」となって日本語の表現慣習に
反するので、読者が専門家以外の一般人のときは、言い換えが
必要です。
英語の複数形 xxs を訳すとき、無生物に対して「xxたち」や
「xx ども」を使うと違和感を生じます。日本語では生物(有情
物)と無生物に対して使う表現に区別があるからです。事物の
類型を表す複数形の "s"は、普通は訳出する必要がありません。
数としての複数性を明示しなければならないときには、( )注
するなどの工夫が必要になります。
明日は例文を使ったレクチャーを行います。