
英語だけど、adman的にかなり興味深い記事を見つけました。
「SXSW: Why Marketers Need To Work With People Media 」
ちょっと前まで、
テキサス州オースチンでSXSW Interactive 2007 が開催されていて、その関連記事。

People Mediaとは、要はCGM(Consumer Generated Media)とほぼ同義。
簡単に記事を要約すると、
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・CGMへの広告出稿をマネタイズするのは難しい
・それは検索エンジンとリスティング広告のマネタイズの歴史と同じ
・CGMにはCGMなりの測定基準と広告ユニットを創り、
マネタイズしていくことが必要
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キーワードは、
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①マネタイズ(monetize)
②測定基準(metric)と広告ユニット(ad unit)
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①マネタイズ(monetize)ってのは、まぁ現金化するということ。
(2.0的には「無料でサービスや商品を提供することで利用者を増加させ、 将来的な売り上げを見込むこと」)
そのために必要なのがってのが②測定基準(metric)と広告ユニット(ad unit)この記事の大筋。
測定基準と広告ユニットに関しては、
検索エンジンとリスティング広告のマネタイズの歴史になぞらえて説明している。
リスティング広告とは、Yahoo!JAPANやGoogleなどの検索サイトの検索結果において、
事前に設定したキーワードに応じてテキスト広告を表示させる広告のこと。
簡単に言うと、下記画像の赤枠の部分。

(クリックすると拡大します)
まぁ、先日日本の広告費的なものが発表され、
雑誌にネット広告が肉薄した!見たいなニュースが流れましたが、
そのネット広告の成長の要となっているのが、このリスティング。
そしてリスティング広告は、
基本的にテキスト広告(これが広告ユニット)で、
この広告がクリックするとお金がかかるという、クリック課金型の広告。
その測定基準はCTR(クリック率)及びCPC(1クリックにかかるコスト)。
そんでもって、今のリスティング広告の成長は、
このテキスト広告(広告ユニット)とCTR(クリック率)及びCPCが登場しなければ、ありえなかった、と。
同じように、CGMにもCGMなりの広告ユニットと測定基準が必要だと。
実際、検索エンジンはかなりパブリックなメディア。
一方CGMはよりパーソナルなメディア(当たり前だけど)。
いってみれば自分の部屋であり、服。
道端(パブリック)にどんな広告があろうと気にしないだろうけど、
自分の部屋に広告があれば、人は気にする。そゆこと。
でも今のところ、CGMに表示される広告はリスティング同様、
テキスト広告(広告ユニット)とCTR(クリック率)及びCPCであることが多い。
CPMである場合も多いけど。
※CPMとはWebサイトの広告掲載料金の単位の一つで、掲載1000回あたりの料金。
記事でもこう書かれている。
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自分のサイトへの出稿を許すということは、
その企業を自分のサイトでの会話に招くことに等しい。
そこには許可と信頼関係がある。
when an author approves a company to advertise
on his or her site, they are, in essence, inviting the company
to join that sites' conversation.
A permission has been given, a trust established.
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実際、広告出稿を断ったCGMユーザーは全体の10%前後なんだけど、
広告クリエイティブの改善を求めたユーザーはたくさんいたとのこと。
そりゃ自分の部屋に飾る絵(=広告)はかっこよくあってほしいものね。
それが広告の進化につながった、そうな。
なるほどねぇ~・・・
確かにこんなに話題になっているWeb2.0。
その中核をなすCGM。
でも日本の広告費を見ても分かる通り、
そのマネタイズレベルはリスティングの足元にも及んでいない。
ある意味で、
自分の部屋(自分のサイト)においてもらうという意味では、
広告もインテリアデザインや家電とかのインダストリアルデザインの発想を取り入れるべきかもしれない。
ちょっとまじめなお話でした。