今までそうじの指導についていろいろ悩んできた。
どうにもならなくて「あとみよそわか」だけでいいと思った時もある。
毎年思うが、そうじの躾は本来学校ですべきことではないと思っている。
家で親がすべきことだと思う。
問題は「子どもがそうじしないこと」ではなく、「家でほとんど何もそうじについて躾けられていないこと」だと思う。挨拶、公共の場での振舞い、そうじ、食生活については親が90%の責任を持つべきである。
いつもこのことを考えると幸田露伴の躾の話を思い出す。
娘の文(あや)に細かに、そして厳しく教えたらしい。
「あとみよそわか」 という呪文の話は心に残っている。
ぞうきんの絞り方、用い方、バケツにくむ水の量など・・・やはり親がすべきなのだ。
そうじは修行のようなものなのだ。
永平寺に修行にいった島田先輩も「そうじは大事なおつとめだ」と言っていた。
しかし、学校でそうじ指導に真剣に取り組んでいるところがあるのも知っている。
長野県では有名だが、「無言清掃 」というすさまじいそうじ指導を見たこともある。
そうじをする行為を教育的に(精神的に?)指導することは意味があると思う。
しかし、そうじのやり方をきちんと教えられていない10歳にも満たない子ども集団がきちんと掃除できるわけがない。ここからスタートするべきである。
その場で手取り足取り教えるのが基本なのだが、40人を相手に多忙な学校の一日の中ではとてもしんどい。
学校の中心は授業なのである。そうじ指導にあまりエネルギーをかけるとその分授業のエネルギーが減る。一日のエネルギーは限られていると割り切るほうがよい。ここは効果的に行動を変容させる手立てを講じるべきだ。今まで10数種類の指導ストックの中からなかなかいいものを挙げる。
●指導法1
いい加減にそうじしている子どもに。
「あなたのやり方はいい加減なので、明日はそうじをしなくていいです。見学してください。」という見学パターン。
●指導法2
教室以外のそうじ場に行って遊んでしまう子に。
「あなたは代表で行っているのですが、きれいにする気がないようなので、明日は教室そうじをしてください。」という残留パターン。
●指導法3
教室以外のそうじ場に行って遊んでしまう子が多数いる場合。
「私がここをきれいにそうじしています」というタイトルをつけた画用紙を張り出し、熱心にそうじしているこの名前を書き増やしていく。プラス評価の積み重ねパターン。
●指導法4
そうじが終わったあと、クラス全員でそうじの反省会をする。
「今日一番がんばっていると思った人はだれか」を全員に発表させる。(ひとり10秒)
プラス評価と公表をクラスの生活に組み込むパターン。
これを1週間続ける。または週1回定期的に行う。
どれを使うかは状況を見て判断するが、そうじだけの問題ではないことを忘れないことだ。
学級経営の素地ができていない時はどれも効果が少ない。