(2)学級経営案の作成(関係部分のみ抜粋) 2000年度


1 ○十万小学校の教育目標
 今を生きる実感と未来への夢をもつとともに、誇りをもって生きることができる子の育成

2 今年度の努力目標(略)

3 学級の実態

大変素直で明るい子どもたちである。休み時間には外に出て汗をかくほど遊ぶ子どもが多い。元気な女子が多いこともありクラスの雰囲気は女子の状態に影響されやすい傾向にある。女子間のトラブルは多いものの、全般的に見て穏やかなクラスである。ひとり一人を見つめると「自分の思い通りにいかないので頭にくる」とか「物事をきちんとすることがめんどくさい」とか言いながらも、指示されたことはかなり努力してやり遂げようと努力する子が多い。一方、マイペースすぎる子どもや安易な方向に流れてしまう子どももいることは否めない。しかし注意すれば素直に直したり、真面目に取り組み直したりできるという点は素晴らしいことである。このようなクラスの中で最も心に留めておきたいことは「友だち関係」にストレスを感じている子どもたちがたくさんいるということである。(中略)


 毎日、子どもたちと同じ空間と時間をともにして生活する中で一番気になるのは「物・事・他者への無関心」に起因する場面がよくあるということである。一見、「おとなしい」「いい子」というふうに見えるが、私はこの状態は決して望ましい状態だと思わない。なぜなら受動的あるいは閉鎖的な雰囲気の中では物事に対する視野が拡大していかないし、「ひと」に対する思いやりを学ぶ機会が少なくなってしまうからである。自分のこだわりを持って行動した結果、友だちとぶつかったり、悲しませたり、迷惑をかけたりしたという事実を自分の問題として直面することでしかこれらは学べないのである。


 また、一人ではできそうもないことも友だちと一緒にしたからこそ何とかできたという体験も受動的な状態ではうれしさや手ごたえが半減する。子どもたち自身の意識を「こま」ではなく「プレイヤー」に変えていくことが私の目指すところである。自分の意志で外界に働きかける野性味を引き出したいのである。


 したがって学級経営のポイントを以下のように定める。

「ねがいを持って体験し、それを友だちと実現していく過程で生じる様々なトラブルを自分の問題として考える場の設定」


(教科学習の実態 気になる面)*************************(略))


4 学級経営の方針

わがままになりやすい便利で忙しい現代の中であるからこそ「ともに生きること」ということについて体験を通して様々な場面で考えていけるように配慮する。4の○では具体的体験の核に 「おかし」を位置付け、そこに「コンピューター」と「交流」とを絡めて総合的な学習をデザインしていく。年間の様々な具体的体験活動の根底において教師がねがい続けていることは、「ひ とのつながり」であり、その中でのキーワードは「相手意識」ということである。したがって指 導のエッセンスは子どもたちが活動に熱中している場面でそれとなく相手の気持ちを考えさせていくということである。

● 学級経営の3視点


・プロテクション(保護)お互いの命と人権とを大切にする学級を作る。
・エデュケーション(教育)基礎的なことを落ち着いて学べる雰囲気の学級を作る。
・アニマシオン(躍動)ワクワクする活動の中で友だちと楽しい時間を共有できる学級を作る。

※アニマシオン活動(子どもたちが自然と動き出したくなるような魅力的な活動の総称)

●共通の方針
 友だちと様々な場面でかかわる中で「自分で判断し行動する」ということに自信を持たせるとともに、常に相手の気持ちを視野に入れてものごとを判断する必要があることに気づかせる場を設定すること。

5 重点目標

(A ) 手応えのある活動を多く取り入れること (返事+コレクション+食べる+遊ぶ+交流)

教科学習や総合的な学習の場に「手ごたえ」のある活動を持ち込み、それらを具体的に体験する中で自分の問題意識を醸成する場を設定すること。


(1)自分の手で作ったおかしを回りの人々と食べる場面。(教室、学校内)
(2)家族と一緒におかしを作る場面。(家庭)
(3)つながっていきたいがつながらないという場面。(教室の中、交流校)
(4)つながったと喜んだもののすぐ途切れてしまう場面。(教室の中、交流校)
(5)つながっていないと思ったのに実はつながっていたことに気がつく場面。(教室、交流校)
(6)遠くの友だちと手紙・電子メール・電子掲示板・ビデオレターなど様々なメディアで交流する場面。
(7)「おかし」にこだわっていろいろと調べる場面。
(8)情報を発信したり、見知らぬ友だちにアクションをかける場面。(Webページ作り活動)
(9)教科学習上でいろいろな生情報を交換する場面。
①ノートメール活動 (ノートに自分の考えなどを書き、友だちに返事を書いてもらう活動)
②マイブック活動(インターネットなどで興味のあることを調べて、自分の本を作る活動 )
・ブラウザの活用。・必要なWebページのプリント。・デジタルカメラの撮影と印刷。
③「食」活動
・食べ物を作って食べる活動(総合的な学習)
④パソコン活動
・キッドピクスでお絵かき遊び・インターネットゲーム(マウス操作の習熟)
  ・文字遊び(ワープロソフトでスタイル、色などの変形、FDに保存、自分で印刷)
・インターネット宝探し(インターネットエクスプローラー)
⑤学校間交流活動 (文通、電子メール、電子掲示板、チャット、テレビ会議)

****************************************(以下略)****************************************

(3)メディアクションユニットの作成(メディアクションの基本的考え方)

・メディアを使う時に、アクション(相手意識のあるかかわりかけ)を融合させていく活動。
・アクションのねがい「相手に伝えたい」「いっしょにあそびたい」「いっしょに作りたい」
・アクションのタイプ
  語り、ストーリーテリング、司会者風、役者風、ゲームリーダー風、インタビュアー風
コメディアン風、ワークショップ風、手書きコメント、手書きイラスト、ぬりえなど。
①デジタル紙芝居(プレゼンテーション型)
メディア デジタルアニメーション機能、デジタル画像合成、プレゼンテーションソフト
アクション ストーリーテリングのテクニック、子どもたちへのことばかけ(紙芝居の演者)
②くだものクイズ(プレゼンテーション型)
メディア デジタル画像合成、スライドショー機能 、アルバムソフト
アクション クイズの司会者的アクション、ゲームリーダー役 、子どもたちの参加

③テレビ電話交流・ビデオレター交流 (寸劇・なりきり型)
メディア テレビ電話(静止画+リアル動画+音声)、フェニックス・ミニ
アクション テレビ番組のパロディー化、クイズ化、コント化、インタビューアー
④オンラインお料理教室 (ワークショップ型)
メディア チャット 、インターネット
アクション 簡単な料理を教えていく立場と教わる立場に分かれて双方同時に作っていく
⑤リアルクイズ交流 (参加型)
メディア 電子掲示板 テーマ別で複数の掲示板を使う。インターネット
アクション 出題者の立場にも回答者の立場にもなる。時間を合わせて行う。
⑥ミックスメディア作品(作品型)
メディア パンフレット、デジタルカメラ写真やWebページのプリントの切り抜き。
アクション 台紙にレイアウトし、タイトル、コメント、イラストなどを手書きで書き込む