「龍つなぎの旅」27日目。その2 山口県 般若寺。








【般若寺までのアクセス】

JR柳井駅からタクシーで15分。バスで最寄りまで行くと、そこから山を徒歩1時間くらい上ります。まあ、バスで最寄りまで行ったのですが…ふふふ。



【天気】

曇り時々小雨。強風。



【混雑状況】

土曜日、14時頃。無人。



【ご祭神・ご本尊】

聖観音菩薩

・延命地蔵菩薩



【ご利益】


【伝説・由緒】

・「神峰山 用明院 般若寺」が正式名称。

  聖徳太子の父に当たるのが用命天皇です。



「般若姫」の悲しいお話が起源。

  こちらのお寺の中核となる伝説です。瀬戸内海には深い海溝があり、そこには祠があります。その祠は金龍の住む祠と言われていました。「竜宮城」のお話の元になったのも、この祠だと言われています。

 金龍は非常に荒れ狂っていて、そのせいで海も同じように荒れ狂っていました。

 しかし瀬戸内海は航路の要所。通らないわけにはいきません。用命天皇のいる都に向かう途中だった般若姫の乗った船も、その荒波に揉まれて危機的な状況に陥ります。そんな中、他の皆を守るため、般若姫は自ら海に身を投じて龍に命を捧げることで、皆を救います。

 それにより龍は静かになり、瀬戸内海の流れもおとなしくなったことで、人々が安心して通れる海に変わりました。

 その後、海が再び荒れないように見守るため、また般若姫の菩提を弔うために、1400年前に用命天皇が慧慈和尚(聖徳太子の師)に命じ、この寺を建てさせました。そして般若姫は、用命天皇の妻になる女性でもあったのです。


・毎年、海底深くの龍宮から火の玉「龍燈」が飛来し、般若姫のご神霊を祀るとされています。

瀬戸内海の潮の干満の流れは、仁王門の「ア・ウン」の呼吸に当てはめられ、 龍が穏やかであるようにと祈りが込められています



【見どころ】

・展望台からの景色

・仁王門



【内容】

強風です。とても寒いです。


そんな中、訪れた般若寺は完全に無人でした。

授与所の窓口にも、

「ご用の方はこちらを押してください」

「只今いません」

の看板が二つ並び、寂しさを引き立てます。


晴天での無人はお参りしやすいのですが、小雨+強風での山奥での無人は、陸の孤島のような寂しさを覚えます。


風と寒さでなかなかに「お寺本来の良さ」を感じることができない未熟な身ですが、「もし晴れていて無風だったら」と想像してみると、「自然に囲まれて、空気も綺麗で、由緒あるお寺なのに良い古さと味があって、長く居たくなる場所だったろうな」と思えました。壁や道の端には青々と苔が生えていたりと、とても風流です。(今は強風流)





聖観音菩薩様にご挨拶し、「展望台」と書かれた看板を頼りに山道を進んでみます。


朽ち果てた倒木、どこから来たのかわからない大量の土、そして一面の枯れ葉に覆われた道を無理やり上って展望台(らしきところ)まで行ってみます。



展望台からは山並みと海が織り混ざって一望できました。ここでも「もし晴れていたら」と想像しながら、曇りまくった景色を眺めます。





思う存分に風を感じた後は、近くに祀られていた毘沙門天様に「無事に山を降りられますように(切実)」とお祈りして、お寺を後にしました。



【御朱印】

入り口の右手に無人の授与所がありました。お守りなども少量おいてありました。




【総評】

自家用車かタクシーでしか来れなそうな場所にあるためか、あまり参拝者はいなそうな雰囲気でした。手入れはされていたので、荒れ果ててはいません。

般若姫の思いを繋いで、いつまでもそこにあって欲しいお寺でした。

般若姫の心の優しさ、強さ、そして愛。本当に見習いたい美しいものに思えました。



【NEXT】

福岡県 志賀海神社。



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